どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

ろくべえ まってろよ

2014年03月16日 | 絵本(日本)
ろくべえまってろよ  

   ろくべえ まってろよ/灰谷 健次郎・作 長 新太・絵/文教出版/2002年第67刷

 

 小学校一年生の、えいじくん、かんちゃん、みつおくん、しろうくん、みすずちゃんが心配そうに眺めている深い穴に落ちてしまった、犬のろくべえ。
 
 「まぬけ」とかんちゃんが言いますが、言葉とは裏腹にどうしたものかみんなで知恵をしぼります。

 お母さんたちにきてもらいますが、「無理よ」の一言。
 ぼくがいくよと男らしくいったかんちゃんに、お母さんは「ゆるしません」。
 歌をうたってあげても、ろくべえはちょっと目をあげるだけ。
 ろくべえが好きなシャボン玉をふいてあげても、ろくべえはぴくりともしません。
 ゴルフのクラブをふりながら、とおりかかったひまそうにひとにお願いしても「いぬでよかったなあ」といったきり、いってしまいます。

 そこで考えたのは・・・・・。
 
 タイトルの「ろくべえ まってろよ」に、子どもたちの気持ちが凝縮されています。縦と横になった絵が交互にあらわれるのも楽しいですが、穴におちたろくべえのしょんぼりしたさまに、ほろりとさせられます。        


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