名のない花/ムギと王さま/ファージョン・作 石井桃子・訳/岩波少年文庫/2001年初版
なにか考え込んでしまう短編です。
ある日、クリステイという農夫の娘が牧場にいって花をつみます。
ところがその名前がわかなくて、かあちゃん、とうちゃんに聞いてもわかりません。
とのさまのご猟場管理人もわかりません。
さらに若いが学がある記帳係にも尋ねますが、記帳係は調べてみると、その花をあずかります。
記帳係は、外国のえらい人に聞いてみますが、やっぱりわかりません。
一年後、記帳係がいったのは、神が天地をつくったとき、この花を忘れ、イエスキリストが、この花のことも思い出されてお創りになったものだろうということ。
その花は世の中からなくなってしまいます。
その日からそんな花があったのが一人もいなくなるのですが、クリステイは年とってからもときどき思い出しては人にもいいます。
「神さまだけが、あなたに教えてくださるんです。名まえがなかったんですよ」
新種というとすぐに名前をつけることを考えてしまうのですが、名のない花があってもいいのでしょう。
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