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とうさん おはなしして/アーノルド・ローベル・作 三木卓・訳/文化出版局/1987年
ねずみのお父さんが、すぐに寝るならという約束で 七匹の子どもたちに 七つのお話をしていきます。
<ねがいごとの いど>
あるとき、ねがいごとを かなえてくれる いどをみつけた 女の子が お金を投げ込んで おねがいすると 「いたいよ!」
次の日も お金を投げ込んで おねがいごとをすると 「いたいよ!」
次の日も 「いたいよ!」
まくらと おかねを なげこみ おねがいごとをすると 「ああ、こんどは ずっと いいかんじだよと!」と いどがいいました。それからは たくさんの おねがいごとをしてみも みんな聞き届けてもらえたって。
<くもとこども>
こねずみが かあさんねずみと おさんぽにでかけ、空を眺めると 雲は お城や うさぎの形。
こねずみが ねこになった 雲をみて 「たすけてよ!」と さけぶと・・。
<のっぽくん ちびくん>
とても 背の高いねずみと とても背の低いねずみが さんぽ。
のっぽくんが「やあ、とりくんたち、こんにちわ」
ちびくんは「やあ、かぶとむしくんたち、こんにちわ」
のっぽくんが「やあ、はなくんたち、こんにちわ」
ちびくんは「やあ、ねっこくんたち、こんにちわ」
それからも のっぽくんと ちびくんの みているところは 違います。
それでも いっしょに 見たものが あったんですよ。それは?
<ねずみと かぜ>
帆掛け船に乗った ねずみの 大冒険?
西風がふくと船は家の屋根へ。東風が吹くと屋根から木の上に。
南風が吹くと 船は 山の上に 北風が吹くと 湖の中へ。
まだまだ続く・・。
<だいりょこう>
かあさんねずみのところにでかけた ねずみのお話。
自動車で出かけ、走って走って車がバラバラ。
ローラースケートを買って すべってすべって 車が 吹っ飛んで。
ながぐつ買って 歩いて歩いて 大きな穴があいて。
運動靴買って はしって はしって すりきれて。
足にけがをし、足を買って!??? すたこらさっさ。
ようやく お母さんの家に着くと 「よくきたね、おまえ。りっぱに おなりだねえ。それに おまえの 新しい足は なんて すばらしんだろうね!」
<ズボンつり>
ズボンつりが壊れ、ズボンが ずり落ちてしまった おじいちゃんねずみの話。
とおりがかりのひとは だれも 相手にせず おくさんも 「下着を みせたりして、あんたって 人は ばかじゃなかろうか」と、頭をゴチン。
子どもが だいきらいな おじいちゃんねずみに 手をさしのべてくれたのは 子どもたち。
<おふろ>
お風呂に入ったねずみ なかなか きれいになりません。
お湯をだして だして だして
お湯が とおりに 流れ出し
隣の家から 町中に お湯が あふれ・・
そして こどもたちが眠ると お父さんとお母さんの ふたりきりの時間。ゆったりと時間が流れていきます。
お休み前の絵本は刺激的だと興奮しそうですし、季節感がないと物足りなさがでて、何でもいいというわけではありません。アーノルド・ロベールの作品は、どれもほっこりしていて、お休み前にはピッタリでしょうか。