この時期になると、秋田県民の関心は、県魚にも選ばれているハタハタです。産卵のため11月月下旬から12月下旬の1か月間だけ秋田の海岸に接近してきます。これを一網打尽にして、食べるのが秋田県民の楽しみであり、冬の風物詩とも云えます。ちなみにハタハタの漢字は「鰰」や「鱩」が充てられていますが、個人的な解釈ですが、「鰰」は初冬のたんぱく源が少なくなる時期に押し寄せて来る魚で神様が与えてくれる貴重な食糧だったから?「鱩」は11月になると雪雲が接近し、頻繁に雷が鳴るようになり、雷がハタハタを連れてくる、とも云うほどで、この時期、雷を聞くとハタハタを連想する秋田県民もいるほど、とも。
そのハタハタ、昨年もこの時期の漁獲量(176トン)が少なく、高級魚となってしまいましたが、今年は更に少なく県の見通しでは1995年以降最低の140トン前後になるとのこと。魚の絶対量が減っていることに加え、海水温が平年よりも5℃程度高く、冷たい水を好むハタハタには厳しい状態で、平年並みに戻るには数年を要するとの見方もある。既に行われている1~6月の山陰から能登沖の漁も不漁だったことなどが理由としています。
そもそも産卵のために来たハタハタを産卵前のたまごごと獲ってしまうのだし、昔からそうしていると云うかもしれませんが、昔と比べて漁船も、捕獲技術も時代と共に良くなっており、それこそ一網打尽状態なのだから、最近流行りのSDG’s=持続可能な~~とは正反対の考え方なのかもしれません。しかし、ハタハタを食べると云うことは秋田で昔から行われてきたことなので、SDG‘sといって禁止と云うのではなく、別な手段で持続可能な方法を考えて欲しいものです。
例年、季節ハタハタ漁は11月下旬と云われていますが、今年は初漁日が、12月上旬になりそうだとのこと。(写真は過去のものです)