Mars&Jupiter

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ダグラス・ムーアの組曲「P.T.バーナムの野外劇」を聴く

2014-05-11 06:53:47 | 古典~現代音楽北アメリカ編
昨日はウォーキングを休みました。
今回取り上げるのは、1893年生まれのダグラス・ムーアが、
1924年に作曲した組曲「P.T.バーナムの野外劇」である。
彼はニューヨーク州ロングアイランドに生まれ、
イェール大学で学び、ダンディなどに師事した。
第一次世界大戦の時には海軍として従軍し、
除隊後はパリに留学し、ナディア・ブーランジェに師事し、
その後エルネスト・ブロッホのもとで研鑽を積み、
作曲活動に励むとともにコロンビア大学音楽学部で教えるなどした。
今回聴いたCDはハワード・ハンソン指揮、
イーストマン=ロチェスター管弦楽団による演奏である。
第一曲ベサルでの少年時代は、弦楽器が堂々とした旋律を奏でて始まる。
それに他の楽器も加わり、P.T.バーナムの人生の最初を描いていく。
民謡の旋律の断片も顔を出し、最後は力強く終わる。
第二曲ジョイス・ヘス(161歳の黒人女性)は、
独奏チェロが悲しげな旋律を奏でて始まる。
その旋律は弦楽器によりユニゾンで奏でられる。
そして、木管楽器など加わって曲調は変化していくが、
後半再びこの叙情的な旋律が繰り返されて終わる。

第三曲親指トム将軍とその夫人は、軽快でユーモラスな旋律で始まる。
チャールズ・ストラットンという生まれつき背が低い人物が、
親指トム将軍と呼ばれ、その彼が踊る姿が描写される。
第四曲ジェニイ・リンドは、ハープの音で始まり、
フルートと弦楽器が入り、叙情的な旋律が奏でられる。
ジェニイ・リンドは、スウェーデン女性歌手であったが、
その北欧の幻想的な雰囲気が最初のハープにあらわされている感じだ。
ハープと弦楽器の奏でる旋律の上で、独奏フルートがそれに絡んで活躍する。
美しく幻想的な曲で、最後は消え入るようにして終わる。
第五曲サーカスのパレードは、低弦の奏でる旋律で始まり、
徐々にテンポを上げていき、ファゴットが奏でる旋律が、
金管楽器に引き継がれていき、民謡風の旋律も断片的に現れ、
サーカス団が行進する様子が描写されていく。
金管楽器と打楽器により曲は盛り上がりをみせ、最後は力強く終わる。
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