peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

蕪栗沼の渡り鳥観察会 その3:内沼のオオバン(大鷭)

2006年02月07日 | Weblog



 内沼では、白鳥に餌をやっている人たちがいたので、白鳥と共にオナガガモも沢山寄って来ていました。これらの野鳥は人に慣れていて、捕まえることができそうなほど近寄ってきます。


 そうしたカモ類の中に、「オオバン(大鷭)」という体が真っ黒な鳥が混じっていました。水の中に沈んだ餌を採るために、盛んに頭から水中に飛び込んでいました。


「広い水面上を泳いでいることが多く、歩行する姿を見ることは少ない。警戒心は他のクイナ類と同様に強く、警戒時には草むらに姿を隠すのではなく、泳いで遠ざかる。水草の根や葉を好んで食べ、昆虫類も食べる。」とありましたが、歩行するオオバンを見ることができました。

オオバン(大鷭)ツル目 クイナ科 Fulica atra 英名:Common Coot
時期・環境・行動:東北地方北部以北では夏鳥で、それより南では留鳥または冬鳥。平地から低山の湖沼、池、河川、ハス田などにいる。体長約40cmぐらい。越冬中は数羽から数十羽、ときには数百羽の群れになって生活する。

特徴:雌雄同色。成鳥は全体に黒くて、上面には青灰色味がある。嘴(くちばし)は白くて、額に盛り上がるように額板がある(額板は白い)。虹彩は赤い。足は緑黄色。脛節は橙色になっているが、繁殖が終る頃には消える。足の指には特異な水かきがあり、弁足という。

 雛の頭頂は橙色で青い部分があり、顔の前面は赤い。頬から後頭にかけて黄色い産毛がある。幼鳥は、頭から上面は灰黒色で、顔から前脛、体下面は白く、背に光沢はない。嘴は肉色で黒味がある。「バン」という鳥もおり、その幼鳥は脇腹に白斑があるが、オオバンの幼鳥の方が上面は黒っぽい。

 若鳥は前脛から胸にも黒味が出てきて、白い額板も見えるが小さい。嘴はまだ黒っぽいが、白味がある。

 足は鉛色で黄色味がある。若鳥と成鳥冬羽の足の色は同じ。成鳥夏羽の足は緑黄色となり、成鳥の夏羽と冬羽の違いは足の色だけ。
 オオバンは助走して飛び立つ。上下面ともに黒いが、翼の前縁と次列風切の羽先は白い。

鳴声:ふだんはあまり鳴かない。繁殖期に「ケッ」「ケッケ」「キュッ」「ビッ」と甲高い大きな声で鳴く他、頭を前に突き出し嘴(くちばし)で「カチ カチ」と鈍い音を鳴らす。
(以上、山と渓谷社・発行、山渓ハンディ図鑑7「日本の野鳥」より転載)