在日中国人のLi Ying リ・イン監督による2時間10分のドキュメンタリー。
中国人が作った映画なんで話題そうぜんになり、この手の映画としては興行的に成功。
反日的といわれれば、、、そうかもしれない。思ったよりそうでなかったかもしれない。
ナゼなら、映画全編をナレーションを入れず、現地の録音だけで通して、淡々と映像が流れていくからだ。
しかし、映像は編集でドウにでもなるという見本でもアル。
結局は靖国を、あんた達日本人はもっと考えなきゃいかんよーーーと言っているのだ。当然のことだと思う。あまりにも戦後の日本人、国民は経済や生活に追いまくられて、ひっそりと都心にあって重要な役目を成している靖国を見ようとしていなかった。
映画では1人の刀匠を全編に絡めて、靖国神社へおまいりに来る人たちを映している。様々な思いがあるのだろうが、現代の日本では少数派と言って言いと思うが、ケッコウなパワーを持った参拝する人々がいる。それに何もコメントをつけずに映像として流していくからだが、彼らの異様さが浮き立つように編集されている。
繰り返して言うが、作者は映画を見て、こう思えとは言っていないが、考えろよとは言っている。
靖国神社は刀がご神体とは初めて知りました。つまり現代版(120年あまりの歴史だか)戦いを祭った神社と考えられる。靖国神社が英霊というのは、天皇のために戦ってなくなった軍人と言う意味だ。だから一般人の死者は弔わない。
戊辰の役(戦争)、西南の役(戦争)、日清戦争、日露戦争、満洲事変、支那事変、大東亜戦争などの国難に際して戦士をした軍人を英霊として祀りされています。なので、敵役の西郷隆盛などはダメ。
勝ち戦の時は何事も問題なかったが、負け戦の先の第二次世界大戦では、戦犯と言うのができた。第二次世界大戦は日本が侵略戦争を仕掛けた不条理な戦争と言われている。本質的にはそれは間違っていないと思うし、暴走した軍部が起こした無駄ないくさだったと思う。
だったら、そこで戦死した軍人達はナンだったのか?ここが映画靖国のいちばん考えてもらいたかった所じゃないかしら。
軍人たちの、徴兵され戦死した軍人達は善意の戦死者だったのか??責任は戦争を推進した軍首脳にあり一般軍人はただ戦っただけだったのか??
映画の中で100人切りを争う軍人が出てくるが、もし戦いに勝ったときは英雄だったろう、実際は負けたのでA級戦犯として処刑。
戦争を推進していった軍首脳と、積極的に戦い殺しまくった者、それと徴兵されて名もなく死んでいった者とが合祀されている。
映画を見て気がついたのだが、靖国神社は他の神社と違う、国の神社の要素がある。戦争は国の犯罪と考えられるが(勝とうが負けようが)、A級戦犯を祀っているのがそれを意味している。そこに、名もない善意の徴兵されて戦地に赴いた戦死者を合祀した。すると、無名のそれらは間違いなく国民に手を合わせられてしかるべきなのだが、同時にA級戦犯であった者にまで手を合わせることになる。そのジレンマたるや、国家が考えたうまい隠し手だなと感じた。
むろん、A級戦犯などは敗戦国だから出てきたことなのだが、、、、。
歴史を見れば、、、長い歴史を見れば、先の大戦で日本が負けてよかったと思っている。当時の軍事国家、日本が勝利していたら、今のような豊かさは、世界の何処をとってもなかったろう。だから、、、先のA級戦犯は歴史的にも今日的にも世界的にもA級戦犯なのだと思う。
その時代を生きていた日本人、軍人は、、、今を思えば淘汰が必然だったのか。人類の社会が進歩するために?
靖国神社(国家?)は合祀することで、ものごとの焦点をはぐらかしているのでは?戦死した軍人は各個人、家族で弔えばいいこと。A級戦犯とされた人だって、なにも靖国神社に行かなくたっていいはず。弔いは各個人の問題でしょう。
それを、靖国神社が出てきて、国家が出てきてやるのは、何か思いがあるからだと思います。
「御霊を敬って何がわるい」とは反論できない言葉ですが、問題のすり替えでもあります。何で合祀するのか、時代が何百年と経ったら、これは判明するでしょう。
この映画はドキュメンタリーですが、編集時に監督の意向がむろん入り込んでいます。
それはどんなドキュメンタリーでもニュースでも偏向は当たり前のことだと言うことです。私達が日本で見たり聞いたりしている事実と言うことだって、立場が変われば正反対の感覚になるかもしれない。
それを考えても、この映画は良く撮った。
映像はへたくそだが、意欲は立派だし、これだけ知らないことを見せてくれたのも良かった。あとは観客がドウ解釈するか勝手なんです!
靖国神社のHPは
どなたかのHP
http://www.jca.apc.org/~p-news/yasukuni.htm
A級戦犯を合祀しているから問題なんじゃない。戦没者を祭るといって戦意高揚させる場所にしているから問題なんです。死者を弔うのは誰も文句を言わないし、良いことだと思う。だが先の大戦にしたって、日本は謀略によって戦争に巻き込まれたものであり、自衛のための戦争であった、としているのだもの。その前の日清、日露にいたっては、、、古過ぎるが侵略見るのは当たり前だと思うのだが。
「2度と戦争を起こしてはいけない」と思って参拝する場所じゃない。歴代の首相はまやかしをのべている。
私は靖国神社におまいりするのは悪いことだとは思わないが、戦争責任のありどころをはっきり述べてからにして欲しい!
渋谷道玄坂でも上映しているが、混雑しているかも。有楽町は21:00からだけなんで土曜の散策をかねてでした。
有楽町が変わっていたのにはビックリ!
ドヤ街がなくなっていた、だんだん懐かしい街がなくなり立派になっていくんだーーー。