音楽家ピアニスト瀬川玄「ひたすら音楽」

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◆ショパンの影響、ラヴェルへと受け継がれる!?

2006年10月31日 | ショパン Frederic Chopin
またもや引き続き、作曲家同士の比較、影響関係を見てみようかと思います。


◇◆◇◆


ショパンの《ノクターン(夜想曲)》、
彼独特のこの世のものとは思えないような美しい音楽で、
18曲(遺作を含めるともう少々)ある立派なジャンルと成ります。
このジャンルにおけるショパンの後期の作として、最後の2曲
《ノクターンop.62-1 H-Dur》と《ノクターンop.62-2 E-Dur》が
挙げられましょう。
先の記事にて触れていました後期の作《幻想ポロネーズop.61》の
後に書かれた作品達です。


どちらも、美しい曲です。
意思の力を感じるようにも思える。
何に対する・・・?

・・・それはさておき、

《ノクターンop.62-1 H-Dur》のほうに、ひとつ焦点を当ててみたいのですが、
美しいメロディーが、再現部において、
全てのメロディー音がTr.(トリル)に装飾され、
まるで
旋律に羽が生えて、我々の頭上に降り注いでくれるような
そんな無上の美しさの音楽です。


メロディー全てがTr.になってしまう。


ふと、気付いたのですが、
これ、
ラヴェルの作品に見つけることができるかと思ったのです。


無上に美しい音楽という意味ではショパンの《ノクターン》に引けをとらない、
ラヴェルのこちらも後期の作、《ピアノ協奏曲》I楽章のCadenza、

オーケストラが一同に静まり、
ソリストであるピアノの聴かせどころ、カデンツァにおける
この無上の美しさを、まさかラヴェルはショパンからヒントを・・・
得たりしたのでしょうか?想像は絶えません。

これだけに限らず、
19世紀末から20世紀にかけてのフランスの印象派の大作曲家
ラヴェルの作品に、ショパン、あるいはリストの影響を見ることが
以前から色々とあったのですが、詳しくは、
思い出したらまた書きたいと思っています。
あぁ、今思い出したのでは、
例えば《水の戯れ》にリスト《エステ荘の噴水》の影響を
見ることができそうなことなど。
他にも探せば、色々ありそうです。


人から人へ、作曲家から作曲家へ移りゆく影響、伝統の流れ、
時代と場所を越えた人間同士のロマンが、ここに垣間見れるような
気がいたします。


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