ショパンの名曲《ノクターン 第20番 嬰ハ短調 Lento con gran espressione》についての
楽曲解説・和声解析の動画を撮りました。(20200521)
この曲が「遺作」と呼ばれる所以は、
作曲者の死後、世の中に出てきた(出版)ことを意味する言葉で、
よく間違えられてしまうのは、
ショパンが書いた最後の曲、という意味での「遺作」ではありません・・・
若かりしショパン20歳の時、
祖国ポーランドを去る決意をする、音楽家としての更なる成長を求めるため、
しかしそれは同時に、祖国との永遠の別離をも予感している
そしてそれは現実となる・・・ショパンはその後、二度と祖国の地を踏むことは無かった
・・・ショパンの運命を決定付け象徴しているかのような重要な楽曲・・・
痛ましくも美しい、
感動的な音楽です。
★途中、マイクの不具合で酷い雑音が入ってしまいました・・・ご注意してお聞き下さいませ・・・
【和声解析(完結版)(Youtube字幕完成)】ショパン《Lento con gran espressione》
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00:09~ 楽譜National Editionについて
05:39~ 姉ルドヴィカ
06:10~ 作品番号のついていない曲は消去して欲しかったショパン
07:00~ (参考資料)ショパンの手紙
08:15~ 1820年に作曲
11:27~ ★9月の手紙(自分が故郷に二度と帰れないことを予感している)
16:47~ 調性はcis-moll嬰ハ短調
17:51~ 《ワルツop.64》はショパンが最後に書いたピアノ独奏曲
20:04~ 休符(ゲネラルパウゼ)の演奏法のコツ
23:28~ 作曲家の人生を知ることの重要性
29:17~ 〔ドッペルドミナント、増6の和音、ジャーマンシックス〕の説明
37:59~ 第V音、トニカとしてもドミナントとしても現れる
41:15~ 〔変終止〕についての説明
41:52~ 〔IV度6/II度7〕についての説明
46:44~ 〔IV度調のV度〕についての説明
48:41~ II,IV,VI和声解析法のコツ、何から何まで大事にするわけではない
51:32~ 〔前打音〕についての説明
54:07~ 楽節の書き方、点々or実線
54:51~ アクセントのついている全終止、自分で帰らないと決めたショパンの覚悟
1:00:34~ 〔ナポリ〕についての説明
1:04:10~ 〔ジャーマンシックス〕〔ナポリ〕にこめられたショパンの思い
1:06:02~ 〔D46〕についての説明
1:07:29~ 中間部
1:10:35~ 〔空虚5度〕についての説明
1:11:18~ 〔第III音、第VI音、性格音〕についての説明
1:15:43~ 異稿、3/4と4/4の混在
1:18:02~ 精霊の声のよう
1:18:36~ 〔前打音〕の処理、二通り
1:20:41~ 転調、和声表記、コードネーム、それぞれの書き分け方
1:22:46~ sotto voceについての説明
1:24:40~ 調性解析は逆からいくことが多い
1:25:25~ 属七の和音の中にはII,IV,VIがある
1:29:18~ Gis-Durの調号はいくつ?調号判断の仕方(時計を参考に)
1:32:24~ スタッカートでGis-Durに転調
1:34:20~ 〔倚音〕についての説明
1:40:24~ 〔イタリアン・シックス〕〔フレンチ・シックス〕〔ジャーマン・シックス〕
1:43:06~ 中間部最後のSol♯の音、全終止?半終止?
1:47:00~ 再現部ではfis-mollへの転調、〔VI度調のV度〕ではなく
1:50:18~ トリラーの後打音(前打音ではなく)
1:52:24~ 全終止と思いきや、往生際悪いドッペルドミナントへ
1:53:51~ appassionataはテンポアップする(espressivoはダウン)
1:54:47~ 前打音、前に出してほしくない
1:56:11~ 風が吹く、最後の《ノクターンop.62》に同じ音型
2:00:34~ フォンタナ氏の功罪「燃やしてほしい」と言われた遺作の問題
2:03:05~ 最後は笑顔でさようなら