そもそも、ベートーヴェン・ピアノソナタ全曲演奏をするにあたって、
自分の中での「ゴー・サイン」が出たきっかけは、この32曲の
プログラム組みが決まったときでした。
ただただ32曲を弾くのは意味が無い・・・(それは言い過ぎかもしれませんが)
しかし、面白くない・・・。巨匠リヒテルが言っていたと思うのですが、
リヒテルは、確か「全曲演奏」を嫌っていたはずです(彼自身、
あらゆる作曲家の音楽を、結果的には全曲演奏していたり
するのですが!しかし、Zyklus(連続演奏)をやったことは
・・・無いかな)。
よって、
そんなリヒテルの言葉が脳裏に焼きつき、どのように
この32曲のソナタを組み合わせたら、全てのコンサートが
充実し、納得のいく音楽の場となるだろうか・・・・それを
もんもんと、パズルを組み立てるように考え、そしてある晩、
まとまったのが今回のプログラムです!!
実際、演奏してみて、「あちゃ~~~・・・・きついな・・・」
ということも、無くはなかったのですが・・・しかし、
基本的には、弾く側からも、聴く側からも、
音楽それ自体を楽しめるようなプログラムになるよう、心がけました!!
以下、それをご紹介したいと思います。
2006年
●第1回 1月6日
op.2-1 f-moll (1番 ヘ短調)
op.10-2 F-Dur (6番 ヘ長調)
op.54 F-Dur (22番 ヘ長調)
op.57 f-moll “Appassionata” (23番 ヘ短調“熱情”)
●第2回 1月29日
op.10-3 D-Dur (7番 ニ長調)
op.31-1 G-Dur (16番 ト長調)
op.31-2 d-moll “Tempest” (17番 ニ短調“テンペスト―嵐”)
op.28 D-Dur “Pastorale” (15番 ニ長調“田園”)
●第3回 2月12日
op.7 Es-Dur (4番 変ホ長調)
op.27-1 Es-Dur (13番 変ホ長調)
op.27-2 cis-moll “Mondschein” (14番 嬰ハ短調“月光”)
●第4回 3月15日
op.10-1 c-moll (5番 ハ短調)
op.2-3 C-Dur (3番 ハ長調)
op.53 C-Dur ”Waldstein” (21番 ハ長調“ワルトシュタイン”)
●第5回 3月30日
op.49-1 g-moll (19番 ト短調)
op.22 B-Dur (11番 変ロ長調)
op.106 B-Dur “Hammerklavier” (29番 変ロ長調“ハンマークラヴィア”)
●第6回 4月16日(復活祭日曜)
op.49-2 G-Dur (20番 ト長調)
op.79 G-Dur (25番 ト長調)
op.14-2 G-Dur (10番 ト長調)
op.109 E-Dur (30番 ホ長調)
次回の演奏予定は、
●第7回 5月26日
op.2-2 A-Dur (2番 イ長調)
op.14-1 E-Dur (9番 ホ長調)
op.90 e-moll (27番 ホ短調)
op.101 A-Dur (28番 イ長調)
そして、以下
●第8回 6月24日
op.26 As-Dur ”Trauermarsch” (12番 変イ長調“葬送”)
op.31-3 Es-Dur (18番 変ホ長調)
op.78 Fis-Dur “Therese” (24番 嬰ヘ長調“テレーゼ”)
op.110 As-Dur (31番 変イ長調)
●第9回(最終回) 9月23日
op.13 c-moll “Pathétique” (8番 ハ短調“悲愴”)
op.81a Es-Dur “Das Lebewohl” (27番 変ホ長調“告別”)
op.111 c-moll (32番 ハ短調)