ブルグミュラー作曲《25の小練習曲 op.100》より
〈13番 なぐさめ Consotation〉
・・・前作の〈12番 別れ L'adieu〉での心の傷を
なぐさめ・癒してくれるかのような!?
連作!?
とも思える内容のよう、解説・解析が進みました。
美しく優しい音楽に、なぐさめられて下さいませ♪
【楽曲和声分析・弾き方と解説】ブルグミュラー〈13番 なぐさめ Consolation〉《25の練習曲op.100》より
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0:16~ 曲名「なぐさめ」フランス語の原題では「Consolation」
0:24~ 「初版」の楽譜をimslpにてダウンロード
1:00~ 《コンソレーション》というとF.リスト作曲の《第3番》が有名
2:41~ 珍しい「lusingando」という指示
4:11~ 前の曲〈12番 別れ〉に対する「なぐさめ」・・・?セットになっている?(8:40)
5:25~ ドビュッシー《組み合わされたアルペジオのための練習曲》に「lusingando」が書かれている晩年の作、向こうの世界からお呼びがかかっているlusingando!?
9:13~ 1小節、〔トニカ主和音〕から始まっていない、調性はC-Durハ長調(調性判断のコツ)
10:33~ テンポは四分音符=152、Allegro moderato、積極的になぐさめる!?
11:38~ 【II,IV,VI和声解析法】
12:17~ 〔属七〕の和音の中に第IV音がある
12:24~ 1小節~、上声部の八分音符は休符から始まるから、あまり強く歌い切らない
12:52~ 3小節、左手Reは第II音、5小節、
13:07~ 5小節、Laは第VI音、Do♯がありA7th
13:37~ 使用楽譜『東音企画版(第1版)』原典スラーと19世紀に改竄された長いスラーが併記されている、その問題について触れることで勉強を進められる
15:19~ 5小節、A7thというコードはDminorへ行く、ニ短調d-mollに転調するのではなく、Dminorはハ長調C-Durにおける〔II度の和音〕、A7thは〔II度調のV度〕
16:33~〔II度調のV度〕は、属七でありながらもクレッシェンド盛り上がる
18:10~ 3小節~、cresc.の階段(p)(mp)(mv)(mf)
19:29~ 6小節、右手Miの音、アクセントまで書いてある大事な不協和音〔倚音〕
20:50~ 〔倚音〕の弾き方、C.Ph.E.バッハ直伝の奥義
21:44~ 7小節〔属七D7〕、次の9小節が〔主和音T〕とつながっていても、いつもお終い〔全終止〕としなくてもいい
23:09~ 7小節、前奏のお終いは〔半終止〕
24:43~ 8小節~
25:03~ 9小節、右手MiとFa(7度)、MiとSi(11度)のぶつかり、Miは〔倚音〕、10小節のDoも〔倚音〕、11小節のReも〔倚音〕・・・前の曲〈別れ〉に対する〈なぐさめ〉の気持ちが〔倚音〕から見えてくる
26:55~ 10小節~11小節、〔ドミナント→トニカ〕で〔全終止〕
27:18~ 『初版楽譜』には長いスラーがない、もちろん8小節~の四分音符のメロディーは長く連なる
28:33~ 11小節③拍目、八分音符はメロディ?合いの手?
29:42~ 『東音企画版、今井顕校訂版』参照
31:09~ 【II,IV,VI和声解析法】11小節③拍目Laは第VI音。9・10小節の左手〔属七〕Faは第IV音。11小節①拍目の右手Reは第II音、倚音でもある、だけどフレーズの終わりだからあまり強くしない、
34:13~ 15小節はmiの音で終わっている、ホ短調e-mollに転調、13小節で転調
35:26~ 13小節、Si,Mi,Solの音はe-mollホ短調の〔トニカ主和音の第2転回型〕ではなく〔D46〕の和音と解釈するドイツ和声学
37:47~ 普通C-Durハ長調の曲は、属調G-Durト長調に転調するもの
38:38~ e-mollホ短調は、G-Durト長調の平行調
38:56~ C-Durにとってのe-mollは、属調の平行調という関係になる
39:22~ 曲名「なぐさめ」は、相手の痛みに寄り添おうとしているe-mollホ短調のよう
40:00~ 「Programm Musik表題音楽」(リストが代表的な作曲家)、ショパンは「Absolut Musik絶対音楽」、するとブルグミュラーは「表題音楽」ということになる
43:00~ 13小節、〔D46〕でいきなり転調、〔D46〕だけで調性を決定する力がある、〔D46〕を大事にするドイツ和声法をブルグミュラーは踏襲している、元々はバロック音楽、通奏低音Basso continuoの頃から〔46〕の和音が使われていた(49:41)
44:43~ 欧米ではブルグミュラーはあまり弾かれていないとのこと・・・でもそんなの関係なく、きっといい人ブルグミュラーさんの素敵な音楽を我々日本人は大事に沢山勉強して然るべき♪
47:30~ 14小節、「dim. e poco riten. 」傷ついた人に寄り添おうとする音楽性
48:19~ 〔後半〕16小節、明るい音がしている。楽譜にある音からコードネームを導き出す能力は大事
50:45~ 16小節、Sol,Si,Re,FaはG7th、ハ長調C-Durの〔属七ドミナント〕として、主調に戻っていることが分かる
51:00~ 曲の形式、16小節~は〔後半、Bの部分〕、8小節~は〔前半、Aの部分〕
51:22~ 前の曲〈12番 別れ〉では〔中間部〕があった
51:30~ 〈11番 せきれい〉はこの曲と同じ〔前奏、前半(A)、後半(B)、Coda〕という形式
51:55~ 16小節~、〔後半〕は全てC-Durハ長調、暗い話はしない、きっといいことがある(調性解析完了)
53:00~ 16小節~、〔Duetto二重唱〕になっている!?〔前半〕のソプラノのメロディは慰める人、〔後半〕左手は慰められている人!?、20小節では「mf」だんだん元気になってきている!?
55:01~ 16小節~、スラーの問題、初版のスラーは1小節毎=和声毎のスラーと感じられる。 16小節は〔D7〕、17小節は〔T〕、18小節は〔D7〕、19小節は〔T〕
57:28~ 16小節~、【II,IV,VI和声解析】
58:12~ 18小節、「cresc.」と共にII,IV,VIの音で盛り上がっていく
58:55~ 19小節②拍目に第II音、③拍目に第II↑音、低音には〔導音→主音〕があり〔全終止〕している。すなわちこの②③拍は〔ドミナント〕
1:01:16~ 19小節②拍目は普通のGmajor、③拍目はGaugment(上方変位した5音)
1:02:44~ 24小節~、mf
1:02:57~ 26小節、左手は第II音→第V音→第I音、典型的なお終いの形〔カデンツ〕
1:03:53~ 27小節、クラシック音楽において〔全終止〕の位置が左右違う場所にくることはよくある
1:04:55~ 27小節(2括弧)〔Coda〕に入る時、無理に〔全終止〕と考えない(長い改竄されたスラーの間違い)
1:06:44~ 28小節~、左手に初版楽譜ではスラーは無し
1:06:59~ 29小節、左手に休符がある、その前がフレーズのお終い〔全終止〕、その前は・・・ちょっと何回か〔全終止〕?
1:07:53~ 27小節③拍目、〔属七〕の和音の中にある第IV音
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▼ブルグミュラー【楽曲和声解析】動画一覧▼ https://www.youtube.com/playlist?list=PL8FTK8c0NoEiN68TDGjLIL6NfdyCNi4mO
▼ベートーヴェン【ピアノソナタ全32曲 楽曲和声解析】動画一覧▼ https://www.youtube.com/playlist?list=PL8FTK8c0NoEhrnP5arfRUU3nOC_q9qQ63
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