音楽家ピアニスト瀬川玄「ひたすら音楽」

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◆ベートーヴェンの「p」―「嘆きの歌」が嘆かれるには

2007年05月02日 | 《31番op.110》
前回の記事にてご紹介いたしました
ベートーヴェン作曲の《ピアノソナタ31番op.110》
のIII楽章、「嘆きの歌」は冒頭にて
ベートーヴェン自身による指示で、
「p(ピアノ)」という強弱記号が記載されています。

ドイツの伝統的な(と言っても過言ではないと思うのですが)
ベートーヴェンの音楽におけるこの
「p」という強弱記号の捉え方は、時に、
一般的な音量の小さい「p」を越えて、
決して音量的に小さくなく演奏されるのが望ましいことが
あるようなのです。

「p(ピアノ)はf(フォルテ)ではない」
と考えてみるような具合でしょうか。


さらには、
ここ「嘆きの歌」において師匠クラウス・シルデ先生が
おっしゃった言葉、
「人が嘆くとき、そんな小さな声で嘆くことはない」。

「嘆く」ということをよくよく想像してみると、
このピアノ曲として書かれた「嘆きの歌」の
歌われ具合、いかな音量でこれが奏でられるのがよいかが
自然と分かってくるのかもしれません。



・・・と、ここまで書いて、ふと、
以前、これと同じような話題を書いたことがあったかもしれないと思い、
過去のBlogを探してみたところ・・・

ありました・・・ので、
そちらのアドレスも以下に記します。
http://blog.goo.ne.jp/pianist-gensegawa/e/72b2a4cea52fd779f8d7da7f3fc8b0c2
内容がダブってしまった・・・


ようは、
「p(ピアノ)」という音量にも、時と場合、状況や心境によって
様々な捉え方がある、ということでしょうか。

たかが「p」
されど「p」

なかなか奥が深そうです。


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