音楽家ピアニスト瀬川玄「ひたすら音楽」

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■スタッカートの奏法 ~ J.レヴィーン『ピアノ奏法の基礎』より

2011年09月10日 | ジョセフ・レヴィーン『ピアノ奏法の基礎』
ジョセフ・レヴィーン著 『ピアノ奏法の基礎』(中村菊子訳)より抜粋


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ピアノのタッチ(打鍵法)の一つであるはずのスタカートが、
しばしば指先で浅く鍵盤をたたく雑音として
本来の目的を損われているのを聴く。
君たちはたぶんそれに気がついていないだろう。

曲の特殊なパッセージで、
太鼓をたたくようなスタカートの効果は大きな役割を果たす。

しかし、スタカートのパッセージは、
いつも慎重にとりくむことが大切だ。

スタカートはある手段を用いると雑音をふせぎ、
軽さをましたきれいなスタカートにすることができる。

その手段とは、
ただ手くびを少し持ち上げればよい。

手くびを持ち上げることにより、君は
違った角度から鍵盤をたたくことになり、
それはタッチを軽くする。

そして、特に速くすべるようなスタカートのパッセージでは
テクニックを安全にし、ひきやすくするのだ。

例題V-2のルビンシュタインの《スタカート・エチュード》を、
はじめ普通の打鍵の手くびの位置でひいてみて欲しい。
そして、次に、
手くびを持ち上げてひいてみると
君たちはスタカートに軽さが出てきたことにすぐ気がつくだろう。

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