◆《展覧会の絵》 ～ 魔女バーバ・ヤガーは、亡き友ガルトマン本人の象徴！？

ムソルグスキーの傑作
ピアノ独奏曲《展覧会の絵》に出てくる「魔女バーバ・ヤガー」

なんで、この魔女が曲中に現れるか、
これには、並々ならぬ興味深い真実が隠されているようなのです。



この《展覧会の絵》が書かれた契機には、
作者ムソルグスキーの良き友人ガルトマンの死が関わっていることは有名です。

《展覧会の絵》の作品中、ガルトマンの姿はいたる所で見受けられるようです。

バーバ・ヤガーとて、きっとそのひとつ。


なぜかというと、
ムソルグスキーが、初めてガルトマンと出会ったのは、
とある友人宅のパーティーだったのだそうですが、
そこでガルトマンは「魔女バーバ・ヤガーの格好をして会場中を走り回っていた」
という事実があるのだそうです・・・



初めて会った友人の姿が「バーバ・ヤガー」
その友人は、今は亡くなってしまった・・・
彼を思い偲び、彼の作品展を回りながら、音楽家ムソルグスキーは強烈なインスピレーションを得て、一気に《展覧会の絵》を書き上げる・・・！！


そんな事実とこの楽曲を照らし合わせて想像してみると、
きっと、
終曲のいっこ前《バーバ・ヤガー》は、
ムソルグスキーにとっての、亡き友ガルトマンの姿として合い重なっていたのではないでしょうか？
つまり「ガルトマン＝バーバ・ヤガー」という構図が。


そして彼ガルトマンは今、旅立つのです、
バーバ・ヤガーの格好をして、空高く、
ロシア人にとっての誇り高き門《キエフの大門》をくぐって
次なる世界へと、旅立つ友人、そして彼を声高々に見送る音楽・・・！！


ムソルグスキー作曲《展覧会の絵》という作品は、
そんな音楽なのではないかと、思わずにはいられません。




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