◆クラシック音楽は多少難しい、でもその壁の向こうには・・・☆

クラシック音楽といいますと、
ともすると非常に限られた人々に楽しまれているものと
いわれるかもしれません。

事実そうなのかもしれません。
クラシック音楽を視聴する人々は、人口の一ケタ台前半のパーセントと
言われるのを耳にすることがよくあります。

では、
クラシック音楽は、限られた人々のための音楽なのか！？それは、
きっとそうではありません、
そこにその物が・音楽が存在する以上、
それを受け取り愉しむことは多くの人々に可能なことと思われます。


それにしても、
「クラシックはなんだかよく分からない・・・」
「つまらない」
「退屈」
という人々も少なからずいるでしょう。

それはまぁ、クラシック音楽に限らず、
その物事に慣れ親しんだ人でなければ、
それを面白いと感じられないということがあるのは
よくあることでしょう。

あらゆる物事は、きっと
無意識にしろ、意識的にしろ、
その「楽しみ方」を心得ると、
面白くなってくるものなのかもしれません。


「クラシック音楽の楽しみ方」
というものも色々とあります。


何も考えず、ただ流れる音に耳を傾けるもよし。

と言いたいのはやまやまなのですが、
もしすると、
クラシック音楽をより一層楽しむためには、
ただ耳を済ませているだけではたどり着かない、
多少の「積極的な姿勢」を通しての
より大きな感動があるように思えるのです。

このプロセスを経ずすると、
「クラシック音楽はよく分からない」
という意見が出てくるのかもしれません。


数百年の時を経て発展してきた音楽芸術、
そこに携わる数多くの作曲家の無数の作品が
21世紀を生きる我々に残されているのですが、
その先人達の成した仕事の数々は、
知恵と努力とインスピレーションなどによって
多くの労力がもたらされたものです。

これを享受するにあたって、
彼らの礎・土台となった部分を多少知っておくと、
（言い換えれば、同じ土俵にとりあえず立ってみると？）
その音楽世界の面白さが色々と湧き上がってくるのかもしれません。

その土俵とは、
思いつく限りを敢て取り上げてみますと、
例えば、ちょっとした音楽的知識、
●ハーモニー（和声）
●音程
●楽曲の形式
●音楽史（人物史）

それを注意深く聴こうとする
●注意力・集中力・根気
●聴力（←鍛えることは十二分に可能！？注意力・集中力をもってすればきっと）

そんなことを習得するのは面倒くさい、
と思われる人もいるでしょうが、
もしかすると、偶然でもある時、ぴりっ・・・と
ある音楽の面白さを感じる瞬間があれば、
それは音楽への大きな入り口となるでしょう。
誰にでもその可能性はあると、私は信じています。

なぜなら、
クラシック音楽芸術における背景には、
●人間そのもの
が反映されているといって間違いではないであろうからです。

過去の作曲家達も、人間です。我々も、人間です。
彼らの音楽作品には、彼らの人間性が
少なからず反映されているといえましょうか。

その人間性とは、
個人的なものにのみ終始しない、
人類の歴史・音楽史の発展をも荷った
普遍的なところにも結びついているようです。


無数にあるひとつひとつの作品が、
少なからずの労力がもたされて、
存在しています。

それらの存在のそれぞれを、
上記しましたクラシック音楽を楽しむ「コツ」を使って
その音楽を聴きながら、
●考え
●感じ
●より多くの経験を積み、
新たな発見・再発見の喜びと面白さ、「感動」の扉が開いてゆくとしたら、
それこそがクラシック音楽を聴くにあたっての醍醐味なのかもしれません。


考えなくたって感動できる時もあります。
考えてみたら、感動できる時もあります。
どちらも、あります。

音楽が変わる、演奏が変わる、人も変わる、
そして普遍性すらもそこには介在する、
色即是空 空即是色、
千差万別・無限の可能性がクラシック音楽には、
きっとあるような気がしています。