音楽家ピアニスト瀬川玄「ひたすら音楽」

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◆ベートーヴェンの書いたことを信用する

2008年12月27日 | ベートーヴェン Beethoven
ロマン・ロランの書いた
『ベートーヴェン研究 II 復活の歌』(吉田秀和訳)
を時に紐解き勉強するのですが、
今しがた、このような文章が目に飛び込んできたのでした。

↓↓↓↓↓↓

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ベートーヴェンのような、
自分の書くものに注意深く、
自主的な芸術家の精密な指示を訂正するものは、
常にまちがう。

われわれの理解が
彼のそれと違う場合は、
われわれがまちがっているのであって、
ベートーヴェンを導いた理由を探求するのが、
われわれのつとめである。

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・・・私達は楽譜と向かい合いながら、
時に、そこに記されたものに疑問をいだき、
時に、「それは間違いに違いない」と判断したく
なるようなこともあるかもしれません。

「楽譜を読む」ということは、
決して生易しい作業ではありません・・・
悩み・疑い・そして
見えてくる・聴こえてくる世界を探求し続けるのが、
音楽をする遣り甲斐でもあります。

そんな時、
このロマン・ロランの言葉は、
楽譜に相対する際の心構えとして、
大きなヒントになるのではないでしょうか!?

そこに書かれているもの、
ベートーヴェンが苦心し、書きとめた音楽上の指示があったら、
それに対する疑問なり、理解・共感ができない時は、
その楽譜を疑うのではなく、
自分自身が、それを受け入れる準備なり勉強が足りていない、
と思って、
ベートーヴェンの境地に一歩でも近づけるよう万進することが
遣り甲斐ある勉強となるのではないでしょうか?


そしてこのような態度は、
ベートーヴェンの作品に触れる際のみならず、
多くのクラシック音楽の作曲家の作品に向かい合う時にも
当てはまるでしょう。

だからこそ、
誠意ある原典版の存在価値は非常に高い
ということもまた言えましょうか。

これはもしかすると
クラシック音楽を勉強する上での「コツ」
とでもいえましょうか。


世の中には
「すごい人たち」が大勢いる、ということを
楽譜を通じて触れ合ってゆくのは
なんとも面白いことです。
   
 
 
 
 


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