音楽家ピアニスト瀬川玄「ひたすら音楽」

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◆人と神と人 ~ ブラームス《ソナタ 変ホ長調Es-Dur op.120-2》第II楽章

2008年09月14日 | ブラームス Johannes Brahms
ふと、ひらめいたのですが、
(オリンピック400mリレーのドキュメントを見ながら?)
ブラームス、最後期の作品、

《クラリネット・ソナタ 変ホ長調Es-Dur op.120-2》の
第II楽章が、
どんな音楽なのかな、というのが、見えた・聴こえた
気がしたのでした。


「変ホ長調」の3楽章構成のこのソナタにおいて、
唯一の「短調moll」の楽章が、この
「第II楽章 変ホ短調es-moll  Allegro appassionata」です。


ロマン派音楽の権化!?総決算ともいえるような
こてこての・無上に美しく・切なく・心震わされるメロディーが、
曲の冒頭から我々の心を鷲掴みにする、
そんなすごい音楽です。

(きっと、みんな、そう思ってくれるんじゃないかな?)

巨匠ブラームスの行き着いた境地から生まれた
このメロディーは、(ロマン派)音楽の総決算と言って
過言ではない、すごいものだと思っています。


さて、
その中間部においては、
ロ長調H-Durの音楽となります。

「f ma dolce」というブラームスによる指示が
何かを物語っているような気がします。
「fフォルテ(大きな音)」だけど、「dolce甘美に」
・・・美しく、荘厳な、音楽です。


ところで、
この音楽《ソナタ op.120-2》は、
ベートーヴェンの最後の《ピアノソナタ op.111》にも相通ずる
「次の世界」へと移行するかのような音楽
なのかな、ということは以前書いたことがあります。
http://blog.goo.ne.jp/pianist-gensegawa/e/f72978abf5f032adafc076288eb68e0e

I楽章の天国的に美しい音楽、
III楽章の変奏曲Variationでは、いよいよ
「最後の審判」を経て、魂が次なる世界へ出立する・・・

じゃあ、このII楽章は、いったい何?


今日、ふと思ったのは、
この情熱的な冒頭のメロディーは、
「情熱appassionata」というからには、
非常に「人間的」なものだな・・・と。

続く中間部の「f ma dolce」という音楽は、
荘厳・偉大であり、
甘美に、やさしく和音に包み込まれるような・・・
=神!?

そう、
もしかするとこの音楽(第II楽章)は、三部形式にのっとった

人~神~人

という音楽なのかな?なぞと、思ってしまったのでした。



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