音楽家ピアニスト瀬川玄「ひたすら音楽」

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◆ピアノ演奏における「右ペダル」と「左ペダル」の「制する」もの (動画解説ちょっと有り)

2010年12月15日 | ◆一言◆
ピアノ演奏においてピアノ弾きは、左ペダルと右ペダルを多分に活用します。


右ペダルは、
ダンパーの上下により、
楽器の中に張られた数百本もの弦の響きを
コントロールします。

↑クリックで動画再生↑


ゆえに、
「右ペダルをもって響きを制す」
ということになるでしょうか。



そうしたら、左ペダルは?
と、ふと考えてみました。


グランドピアノにおける左ペダルを踏むと、
鍵盤から弦を打つハンマーまでをつなぐ一連の装置(アクション)全体が
数ミリ、左右に動くことにより、
ハンマーが弦を打つ位置が、その数ミリ分動いて、
ハンマーの微妙な形・柔らかさの違いゆえに
弦が叩かれて出てくる音色に
違いをもたらす、という構造をもっています。

↑クリックで動画再生↑


ゆえに、
「左ペダルをもって音色を制す」
ということができるでしょうか。



左ペダルに関しては更に思うことがあり、
上記の説明の通り、
ハンマーが弦を打つ位置が変わるため、
音色は変化し、それは基本的に「柔らかく」、あるいは「声を潜める」
ような感覚をもたらします。


内向的な表現・あまり大きな声で言いたくないような場合など、
あるいは、ちょっとしたエコー(やまびこ)のような距離感を表すときなど、
さらには、
奏者の・人の心の機微を、ほの暗く表したいときなど・・・


この左ペダルの使用に慣れてくると、
奏者の微妙な感情の起伏にしたがって
足がペダルと一体化して、
するともしかすると、このような言い方も
できるようになるのかもしれません


「左ペダルは感情を表す」と。


数ミリの差異を用いて、
音楽の微妙な機微を現してゆくことができることは、
ピアノという楽器の面白さを楽しむ醍醐味のひとつ
といえるのかもしれません。









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