ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

ゴダール

2006年05月27日 | 映画


無料動画配信のギャオの映画を良く観るのだが、その
殆どは3流アクション映画や、日本の個人的には全然
怖くない「ジャパニーズホラー」だったり、どうしよ
うもないやくざ映画だったりと、暇つぶし以外の何物
でもないのだが、たまにまともと言うか、歯ごたえの
あるものをやる。

この前は大島渚特集。
「新宿泥棒日記」なんて久しぶりに観た。
そして、「愛のコリーダ」はギャオのおかげで初めて
観ることができた。
ここのところは、今ひとつ食指が動くものがなかった
のだが、今回ゴダールの登場だ。
「女と男のいる舗道」以前観たと思ったが、観てみる
と、最後の主人公が舗道で射殺される場面しか記憶に
なかった。
ひょっとしたら、以前は殆ど寝てたかもしれない。
ゴダールの作品は、ものによってはどうしても寝てし
まうものがある。
「ゴダールのリア王」なんて、3回チャレンジして3
回とも同じ辺で寝てしまった。
しかし今回は、きっちり観ることができた。

この「女と男のいる舗道」でも、ゴダールらしい物語
を解体し再構築するコラージュのような全体は、十分
に感じることができた。
それに、なんといっても主演のアンナ カリーナが美
しい。
内容としては、ある女が娼婦に堕ち舗道で無残に殺さ
れるというそれだけのものだが、ゴダールの映画は筋
がどうのこうのという、一般的な映画の観方をしてい
る限り、その良さは一生分からないであろう。
そもそも、それを解体してるところから始まっている
のだから。

写真は、バリ路上生物3、地鶏。
基本的にはこの軍鶏系が一番目に付く。
伊藤若冲の絵の中に登場しそうなそれらが、あちこち
にいるのだ。
そしてバリの朝は、その声で始まる。

コメント