ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

マクロビオティックに対する懸念

2010年12月23日 | 食べ物

 

 

久しぶりに、「中ちゃん」の店に行く。春先以来で、今年の五穀米の出来なども聞こうと思ったのだ。店に着いたのはちょうど開店時間の頃。フレンチの店だったときははこの時期だといつも相当賑やかだったが、今のマクロビオティックに転換してからは本当に静かなものである。新しいメニューで、パスタがいくつかあった。有機のデュラム小麦を使ったスパゲティがうりのようで、それではとオーソドックスにトマトスパゲティを頼む。

どんなものが出てくるかと、一応は期待したが、出てきたものは、本当にトマトスパゲティで、どちらかというと「ナポリタン」という外観だった。肉類は一切使わないので、玉ねぎとトマトのみだ。食べてみると、味はこれまたナポリタンで、トマトケチャップを使ったような味だった。自家製ケチャップでも作ってるのかもしれない(聞くのを忘れた)。有機スパゲティも、何だかママースパゲティと変わらないような、特別コシがあるわけでもなく決してうまいという代物ではなく、全体の印象としてもちょっとこれは、というものだった。こういう自然食を売りにする店にありがちな、有機を使ってるという情報をありがたがらないと価値が増さないという、味だけ取り出せばいまいち、という典型になりつつあるのではないかと感じた。

おまけに、苺のタルトまでサービスしてもらったが、そのタルトまでもが随分自然食系に引きずられてるようで、アーモンドクリームの部分が、アーモンド以外の何か味気ないものを使ってるような味で、バターンの香りもなく以前は普通に美味かったが、はっきり言って美味いタルトとは言えなかった。マクロビオティックはこんなことになるのか、と当初の懸念が徐々に現実化してきている事実を確認したのだが、返す返すも残念なことである。

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