ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

酒屋政談

2012年11月19日 | Weblog

 

床屋政談というのは、床屋で庶民が自分の鬱憤晴らしをかねて好き勝手に政治を批判する様のことを言うのかと思うが、今はそれがブログの世界で行わている。その言葉には、知見が無いという揶揄の意味が含まれているのだが、当事者は当然その意識は無い。それぞれが自分の意見に自信を持っている。基本的には徹底批判の姿勢であるが、唯の勝手な文句と鋭い批判とがごっちゃになっているのは、床屋政談に限らずネットの世界の常態である。

で床屋政談ならぬ酒屋政談という場が、個人的にはある。顔見知りの酒屋の主人が、顔を出すともう政治の話がしたくてうずうずしているのだ。第一声が「もう今の首相は最低ですね、民主党もここまで駄目だとは思いませんでした」である。この前は丁度尖閣デモの真っ盛りだったので、「中国はひどいですね、日本は強気に行かないと駄目ですよ」と威勢のよい意見を発していた(大体の人がそんな威勢の良い意見だったが)。そこで、じゃあ戦争しかないねと言うと、流石にそれはまずいという表情になった。しかし、主人の考え方を通すと先にあるのは戦争なのだが、本人としてはそこまでは考えないということであるようだ。この辺りが酒屋政談たる所以である。

どうも日々の鬱憤晴らしと言う意味の方が強そうなので(中国のデモでガス抜きとメカニズム的には同じ)、最近では適当に聞き流すことにしているが(どうすればいいのかという個人的なアイデアもないし)、兎に角長くなるので大変である。何せ立ち話だから。せめて椅子とお茶でも用意してくれればもう少し真剣にお相手するのだが(それも遠慮したいか)。

 

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