てんかん発作を引き起こす誘引として,睡眠不足,飲酒,精神的ストレス,発熱,過労,月経,妊娠・出産,便秘などが指摘され,これらに対する生活指導が行われる.ただしその根拠については必ずしも十分とは言えないようである.たとえばストレスの場合,てんかん発作の頻度が14%増加したという報告から,67%増加したという報告まで様々あるが,ストレスの定義づけ自体が非常に難しいので,なかなか両者の関係を調べることは難しい.
今回,2001年9月11日に起きた米同時多発テロの前後で,てんかん発作の頻度を調べた研究が報告された.すなわちストレスの定義づけなど細かいことは考えず,「誰が見てもこれはストレスだろう」という出来事の前後で発作頻度の変化を調べたわけである.調査を行ったGeorgetown University HospitalはワシントンDC,国防総省総司令部(ペンタゴン)からわずか3マイルに位置する.対象患者は3ヶ月以上てんかん日記をつけており,かつ過去2年間に1回以上のてんかん発作のあった患者とし,この結果,計66名が対象になった(91%が局在関連てんかん,9%が特発性全般てんかん).質問表による調査で,このなかの28名(42%)が同時多発テロによりストレスを感じたと判定され(4段階評価),また8名が実際にテロに巻き込まれていた(肉親を失ったとか,崩壊ビルの中にいたなど).
問題のてんかん発作の頻度に関しては,全66名中8名(12%)で発作頻度が増加(前1.44/月→後2.08/月).ストレスありと判定された患者に限ってみれば8/28名(29%)で増加(ストレスなし群38名では増加したもの0名),さらに実際にテロに巻き込まれた8名中4名(50%)が増加した.結論として著者らは,ストレスがてんかん発作を増加させるかどうかについては,ストレスの程度が重要なのではないかと結んでいる.
実はこのほかにも湾岸戦争の際にミサイル攻撃に晒されたイスラエル人で発作頻度が増えたとか,1995年のオランダ大洪水の際に発作頻度が増えたという報告もある.裏を返せば,これぐらいの凄まじいストレスならともかく,日常,我々が抱えているレベルのストレスであればさほど心配する必要はないのかもしれない.
Neurology 64; 1815-1816, 2005
今回,2001年9月11日に起きた米同時多発テロの前後で,てんかん発作の頻度を調べた研究が報告された.すなわちストレスの定義づけなど細かいことは考えず,「誰が見てもこれはストレスだろう」という出来事の前後で発作頻度の変化を調べたわけである.調査を行ったGeorgetown University HospitalはワシントンDC,国防総省総司令部(ペンタゴン)からわずか3マイルに位置する.対象患者は3ヶ月以上てんかん日記をつけており,かつ過去2年間に1回以上のてんかん発作のあった患者とし,この結果,計66名が対象になった(91%が局在関連てんかん,9%が特発性全般てんかん).質問表による調査で,このなかの28名(42%)が同時多発テロによりストレスを感じたと判定され(4段階評価),また8名が実際にテロに巻き込まれていた(肉親を失ったとか,崩壊ビルの中にいたなど).
問題のてんかん発作の頻度に関しては,全66名中8名(12%)で発作頻度が増加(前1.44/月→後2.08/月).ストレスありと判定された患者に限ってみれば8/28名(29%)で増加(ストレスなし群38名では増加したもの0名),さらに実際にテロに巻き込まれた8名中4名(50%)が増加した.結論として著者らは,ストレスがてんかん発作を増加させるかどうかについては,ストレスの程度が重要なのではないかと結んでいる.
実はこのほかにも湾岸戦争の際にミサイル攻撃に晒されたイスラエル人で発作頻度が増えたとか,1995年のオランダ大洪水の際に発作頻度が増えたという報告もある.裏を返せば,これぐらいの凄まじいストレスならともかく,日常,我々が抱えているレベルのストレスであればさほど心配する必要はないのかもしれない.
Neurology 64; 1815-1816, 2005
払っても、払っても毎月来る請求書、自分が納得して契約したり買い物をしたにもかかわらず、それを自分のストレスにして、すぐ人のせいにして、それをストレスにしてどんどん溜め込んで、どんどんうつろになり頭に血が上り、気絶するように眠っています。
ストレスを発散させる手段として、てんかんという行為が行われていると思います。
私の場合、ストレスをの原因を除去して、他のストレスの発散方法を見つける事で発作は無くなりました、