(↑フリー画像からお借りしました)
今日は広島に原爆が投下された日。
絶対に忘れてはいけない平和への思いを
再認識させられる日。
一昨日の日曜日には、
教会の礼拝も「平和主日」として
世界の平和のために祈りを捧げました。
そして先日は、
『あの花が咲く丘で、君とまた会えたら。』という映画を
Amazonプライムビデオで見ました。
先の大戦から80年になろうとしている今、
世界のあちこちで起こっている紛争や戦争がありながらも、
どこか遠くのことになってしまっている
「戦争の悲惨さ」を
もう一度思い起こさせられる映画でした。
振り返ってみれば、
わたしたちの子供の頃は、
まだ第二次世界大戦の色が濃く残っている時代でした。
自分が生まれたのは、
たった、戦後15年ほどしか経っていない頃でしたが、
それでも日本は焼け野原から立ち上がり、
2度とこのような悲惨な戦争を
起こさない国になっていこうとしていたように思います。
平和教育が前面に押し出され、
道徳同和でも、国語科でも
戦争に関わる資料や物語を読むことが多く、
周囲にも戦争帰りの方々が多くいらして、
いろんな話を耳にすることも多かったですし。
今回のこの映画、
久しぶりに邦画興行成績が40億円を突破したと
ニュースになっていました。
若い人たちを中心に
多くの方々が見られたということに
大変心を揺さぶられたわたし。
わたしも公開当時は、見にいこうと思っていました。
それは推しの若手俳優、水上恒司さんが出ていたからです。
でも一方で、
特攻隊の話は重過ぎると感じていて。
それが足を引っ張って
結局は映画館へ行けなかったのでした。
自分が親となり、
そして孫を持つくらいの年齢になるにつれ、
戦地へ子供を送り出す、
それも特攻隊として出ていかせるなんてことが
絶対にありえないことと思えます。
いくらみんなを救うことになると言われても
絶対無理なこと。
当時の男の人たちが
戦争に出ていかないといけないと思ったのは、
日本が負けたら何をされるかわからない、
家族にどんな悲劇が起こるかもしれない、
自分達が止めなければという思いが一番強かったからでしょう。
一人一人の個人としては、
自分の家族を守るための出陣だったでしょう。
子供を送り出す親は、
その本心を「お国のため」というイデオロギーで隠し、
必死に自分を鼓舞し、
納得させていたのでしょうか。
この映画、
特攻に出る日を待ってる隊員の
日々が描かれていますが、
ある隊員が「生殺しのようだ」と言っていたり、
妙にテンションが高いやりとりが多々あったりして、
その胸中の複雑さがよく描かれていると思いました。
結局は、
一種、神がかり的な精神主義で、
若い人たちが犠牲にされていたのです。
いわゆる「人身御供のように」されていたのです。
軍の指導者たちは、
後ろから見ているだけの者も多かった。
いついかなる状況でも
戦争を起こすべきではなかったと思いますが、
起こってしまった後にでも
戦況をきちんと受け止め、
早い時点で白旗を上げるべきでした。
数ヶ月でもその決断が早ければ、
特攻隊の無茶苦茶な戦死や、
広島長崎への原爆投下も
なかったでしょう。
そういう点で、
当時の為政者、軍関係者、
そして何より当時の天皇の責任は重いです。
そして、特に特攻隊について言えば、
本当は彼らこそが行くべき、
特攻を決めた人たちがまずは行くべきでした。
わたしはそう思います。
戦国の時代は、
大将が先陣を切って戦いに挑んでいきましたよね。
その気概はどこにいったのでしょうか。
現在も、
隣国の脅威を煽り、
軍備の増強がなされています。
こうやって軍備増強をして、
じゃ一体誰が戦場に行くのか。
誰が戦うのか。
兵器はあっても、それを用いる人たちはいるのか。
言ってる方々が
まず先陣を切って行くべきと言いたいです。
彼らは自分の子供をまず送り出せるのでしょうか。
やはり自分たちを蚊帳の外に置いておいての発言なのでしょうか。
想像力が全く欠如している、
「どの時代も若者を食い物にするのが
我が国のやり方なのか」と言いたくなってしまいます。
この映画、
特攻隊を美化していないところがいい。
そこにいる人たちの心の葛藤が
シンプルな設定ながらよく描かれていると思います。
福原遥さん演じる百合の
最初と最後の大きな変化にも至極納得がいきます。
生きたいけれども生きたいと言えない、
自分が行かなければ
国が家族が大変なことになると信じ込まされ、
さまざまな重圧、重荷を背負って、
飛び立たなければならなかった若者たち。
彼らの生き様と出会う時に、
自分の日々がどれほど守られていたかを
思い知る主人公。
水上恒司さんの、
真っ直ぐな眼差しが
強く印象に残る映画となりました。
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食指が伸びなかった理由が、
まんじゅう顔さんの記事を読んで、
腑に落ちました。
淡い恋愛模様もあって、温かい映画になっています。
これは是非是非お勧めいたします。
この時期にぴったりです。