見終わって、なんともかんとも言いがたい感情に包まれたわたし。
かなり有名な『禁じられた遊び』。
わたしが生まれるずっと前に公開され、それ以降、名画のひとつとして君臨してきた映画。
多くの方々が、すでにご覧になっていることだろうと思います。
わたしは、子供の頃、その題名に「見てはいけないもの」を感じて(「どんな遊びやい」って思ったのです)、
あえて見ず、結局何十年と見る機会を逸してきました。
この度、あるご婦人に「これ、いいわよ〜」と言われてお借りすることとなったのですが・・・。
もういい中年のおばさんのわたし。
題名に怖じ気づくことはなかったのですが・・・。
正直、後味の悪い、なんとも恐ろしい気分になったのでした。
これこそが名画?!
「禁じられた遊び」とは「お墓遊び」「十字架遊び」でした。
主人公は5歳の少女ポーレット。
ナチスドイツの爆撃で、一気に父母をなくし、死んだ愛犬とともに一人さまよっている時に、
11歳の少年ミシェルと出会います。
そして、ミシェルの家で生活をすることになるのです。
ポーレットとミシェルは、ポーレットの死んだ犬のためにお墓を作ることになりますが、
愛犬がかわいそうだからと、
いろいろな動物の死体を集め、たくさんのお墓を愛犬の墓のそばに立てようとします。
そして、いろいろなお墓を作る際に、ポーレットは十字架に興味を持ちます。
彼女に淡い恋心を抱いているミシェルは、彼女のために、教会の礼拝堂にある十字架を盗もうとし、
挙げ句の果てには、墓地のたくさんの十字架を盗むことまでしてしまうのです。
無邪気に「お墓遊び」、「十字架遊び」をするふたり。
第二次世界大戦の中、死と隣り合わせの生活をしながら、
まだ「死」というものを理解していない無邪気なふたり。
結局二人は引き裂かれ、ポーレットは孤児院へ送られることになります。
最後は、孤児院に送られるポーレットが駅でひとり座っている時に、
「ミシェル」(少年とは全然関係ない)という声を聞いて、思わず立ち上がり、
声のした方へ駆け出して行くところで終わり。
この終わり方も、なんとも心の整理のつかない終わり方。
こういうのって、フランス映画だから???
「フランス映画」らしい??
「アメリカ映画」のように単純じゃない?
かなり哲学的な感じがするのですけど・・・・。
見ているものに、ずっしり重荷を負わせたまま「FIN」。
ただ、この主役のふたり。
ポーレット役のブリジット・フォッセー
ミシェル役のジョルジュ・プージュリー
このふたりの演技があまりにも自然で、子供たちなのに、妙に色っぽいのには参りました。
もちろん、音楽はあの有名な曲。
モノクロもピッタリで、
やっぱり名画のひとつになるのだろうな〜と自分なりに総括。
でも、何ともやりきれないというか、
ムカムカする(怒っているわけではないですよ)というか、そんな映画でした。
一つ、ほっとしたのは、水車小屋に住むフクロウ。これは良かった。
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