昨年主人の姉が膀胱がんを手術、すでに肺にも転移が見つかりました。膀胱がんは手術ができましたが、肺の転移は手術不可能とのこと、高年齢の為、肺は抗がん剤でと、しかし抗がん剤の苦痛を考えると耐えられないと、断わり家で静養と薬と言うことになりました。
そんな時ご近所のある宗教の方が訪れて自らの手で治療され、その肺の転移が消えたとの電話、電話口では、良かったねと言いましたが、半信半疑、信じることは出来ませんでした。今回また入院との連絡、呼吸が困難、息苦しさの為緊急入院したようです。
早速雨の中、JRに乗って手稲の病院にお見舞に行ってきました。病室で見舞客風の方が神妙な顔をして、ベットの側に座り、二人で手を合わせ念仏を唱えていました。不振に思いながら病室、異様な光景に出くわしました。姉がこの頃信じている信仰宗教の方でした。
西洋医学を苦労して学び取り、洋書を翻訳して四苦八苦した医学の進歩自体があるのに、宗教により病が治るとすれば、病院も医者も要らないということになります。
どうぞお話していてください。私は治療していますからと、向かいの椅子に腰かけて手を胸やわき腹に手をかざしています。ここは病室・・私は思うように話が出来ませんでした。・・・・・2時間位も治療していたでしょうか、明日はいいですと、姉は断わりましたが、早く良くなるようにまた明日といい、帰って行きました。
信じる者は救われると言いますが、これで姉のがんが信仰のお蔭で快方に向かったなら信じましょう。どうも手の効果は薄いようで呼吸が荒くなり息苦しそう・・・またと言い退散してきましたが、効果が表れないのはお布施のせいでしょうか。
その信仰のお蔭で姉の気持ちが、癌の痛みが和らぐなら・・・そっとしていた方がいいのかもと・・・複雑な気持ちで家に着きました。