先日家具を製造している会社の社長が 道具箱を持って来た。 この会社で働いて亡くなった職人さんの道具だと言う。 中に石堂の鉋が有ったので、参考に研がせてもらった。 これは六分の鉋だ。 台が厚く 刃が短いから 二代目の台かも知れない。 裏刃を見ると 権次となって折り 共裏ではない様だ。 荒仕上 又は中仕上に使ったのか かなり中高に研いで有った。 刃口も開いていたから 仕上用では無いだろう。昨日まで使った様に、削り屑が刃先に付いたままだった。 状態は良くないので 私が研ぎ直した。 台も均して少し使って見たが さすがに良く切れた。 銘は石堂 輝秀 右片に凡字 左下に花押があり その下には東京鉋組合の例の錨マークが有った。 裏刃を詰める時 刃裏を叩くので 輝秀の文字が良く見えない。 それが良いと言う人も居るが私は賛成しない。 仕事が忙しくて 鉋の手入れは それ程行っていなかったと言う感じの鉋だ。 私も鉋はたくさん持ってるから 欲しくは無いが 職人の道具箱と共に展示会に出せば 道具と職人の供養になるかも知れない。 共用道具としても良いが なかなか使いこなせ無いし、手入れも難しいと思う。
この鉋を 鉋使いの上手い人に見てもらった。 彼は裏刃が駄目だと言う。 裏刃が台の中に入り込んでいて 上手く合わせ調整が出来ないから、もう少し長い裏刃に交換した方が良いと言う。 なる程普段硬いカバ材を使い仕上鉋を掛ける この職人さんは矢張り 裏刃に仕込にもシビアな意見を持っている。 私は何とか合わせられると思い気にも留めて無かったが、聞いて納得したし大変参考になった。
この鉋を 鉋使いの上手い人に見てもらった。 彼は裏刃が駄目だと言う。 裏刃が台の中に入り込んでいて 上手く合わせ調整が出来ないから、もう少し長い裏刃に交換した方が良いと言う。 なる程普段硬いカバ材を使い仕上鉋を掛ける この職人さんは矢張り 裏刃に仕込にもシビアな意見を持っている。 私は何とか合わせられると思い気にも留めて無かったが、聞いて納得したし大変参考になった。