甲府駅 北口を出て武田通りをまっすぐ北上する。 その先は武田神社に突き当たるが その一つ手前の信号を 右折して500メートル程 行くと 護国神社に着く。 ここで骨董市が開催されていた。 たまたま墓参りに行くついでに寄ってこの鑿を入手した。 これが随分と錆びた鑿で 裏がかなり錆に食われてしまっている。 使えないかも知れないと思いながら、100円で購入した。 手入れして見たが 矢張り裏が錆びており 一部は相当錆が深くて完全に取り切れなかった。 従って適当な所で止めて置いた。 首が太くて大工の使う鑿だと思う。 柄も自分で挿げた物らしい。 何時頃の物か不明だが、銘の国宝は何処かで見た事がある。 砥石の乗りも良くて 案外と研ぎ易い鑿だった。 地金が柔らかいのは助かる。 切れそうに思うが 裏が出ず勿体無い。 普通の人はまず買わないから、拾われて良かったという事にしよう。
この鉋も職人の手作りらしい。 刃幅20ミリ 全長25ミリ程度で小型の物だ。 子の刃は何か機械用の刃を切った物と思われる。 多分自働鉋の刃だろうと思うが不明。 硬い刃で研ぎ難い。 鉋の台は全長50ミリ 幅38ミリ程度でかなり小型に出来ていて 削るにはコツが必要だと思う。 刃口にはきちんと口埋めして有り逆目も上手く止まりそうだ。 似た物がもう一つ有るが 刃が無いので 探して自分で作ろうと思う。 従って 出来たら後からまた報告しようと思っている。 鉋はこれでほぼ総てだ。 面取り鉋類が殆んど無い。 或いは 仲間に分けてやったのかも知れない。私の所に来るまでに、多分 人手に渡った物と思われる。 だれの手に渡っても良いが 道具として 使われる事を祈る。
これは刃幅12ミリの外丸小鉋。 余り使った様ではない。 この職人はこう言う鉋を色々持っているが どう言う仕事をした人だろうか。 これは市販品だと思う。台に自分の名前を 彫っている。 他人の道具と混じる事が有っても 多分自分の道具は判るから 必要ない様にも思うが。
道具箱をかき回して 更に鉋類を持って来て整備した。 これは外丸鉋 刃幅33ミリの物。 口埋めは多分職人が自分で行った物だろう。 これは元々外丸では無く 平小鉋だったものを改造したかも知れない。 台尻の上端に穴が2つ有るが、これは此処に鉋の持ち手をネジ止めして使った名残りかも知れない。正国は良く見る銘だが 何処で作られた物だろうか。
町田骨董市で購入した。 300円だった。 棹計りの分銅だが、これは最近の物で 単に錆びているだけの物だ。 別にワザワザ買う必要は無い様にも思う。 しかし絵柄を 見ると富士山らしい山の上に甲府と入っている。 甲府は私の古里だし、これのもう少し 大きな分銅をもう1個持っている。 だからこれを購入してみた。 この裏側には 「さ 秤量 弐貫」と 書いてある。 甲州商人という言葉が有り ずるがしこい悪徳商人のイメージがあるが、実際 甲州は貧しく 生きる為の智恵だったのかも知れない。 こんな分銅の付いた計りを持ち歩いたのだろうか。 大きな分銅は 桑の葉っぱを計り 売る為に 使ったと聞いた。 まあこれで 親子 がそろった訳だ。
町田骨董市で 買物のおまけとしてもらった物。 この木槌は雨に当たったと思われる片面が ヒビ割れが出来ている。 柄も乾燥して 木槌の頭が抜けそうだ。 取敢えず汚れを落として OILを塗った。 柄が抜けそうなので 木の楔を打った。 頭部は直径5センチ 長さ10センチで それ程重くない。柄も短い。 昇降盤の刃を外す時に 使うと良さそうだ。 頭部と柄に三星と マジックで書いてある。 人の名前では無い様にも思う。 これは出来れば消したいが、木の繊維にマジックが染み込んでいるので 消すのは難しい様だ。 これで鉋の頭を叩いて見たが結構使える。 細かい調整は難しいが案外と使いやすい。 これを工房に置こうと思っている。
森平でカラス砥石と一緒にこの白名倉を購入した。 これで1800円と結構高い気もするが 名倉は小型でももっと高い物を幾つか見て居るので、こんな物かなとも思う。 比較的柔らかい名倉の様だ。 まだ袋から出して 使って無い。 カラスは人造砥石だし 名倉は不要かなとも思うが、有った方が 研ぎ易いと思う。 さてこの縞面を砥石のこすり付けて使うのか、 縞の無い面を使うのか 聞いてこなかった。 縞は石の目で木で言う木目みたいな物だろうか。 板目に使うか柾目に使うかと言う所かな。 試しながら 少しつつ使って見ようか。
浅草橋 近くに有る 道具屋 森平に行った。 社長は不在だったが、目当ての仕上砥石を研がせてもらい購入した。 7千円弱と言う値段だった。 黒い斑点の有る人造砥石で天然の砥石からすに似ているから そう命名した物だろう。 菱星とはブランド名と言う事らしい。 大体#9000相当と言う事だ。 家に帰って少し使って見たが 名倉は掛けた方が使いやすい。 まあ無くても使えそうだ。 確かに黒い研ぎ汁が出るが これは鉄が下りた以外に この黒い斑点のような物から出た汁と合わさった物だと思う。 人造砥石独特の光るような研ぎ上がりになるが 良く研げる様だ。 説明書によると、数種類の天然砥石の粉を混ぜて 天然に近い砥石の感触を出していると書かれている。 言われればそうかも知れない。 確かに保水力も有るように思う。 暫くこの砥石を使って 見ようと思う。 それから 併せて 中縞白名倉砥石も購入した。 まだ下ろして無いが、いずれまた紹介しよう。 森平には天然砥石も沢山有ったが、社長が居らず、またの機会に譲った。 そちらは値段も張るから 社長に勧められて無理して購入しなくて良かったかも知れない。 月初めに小使い総て使い果たしても困るからだ。
これは なんと言う物か 私は知らない。 多分何か名前が有ると思う。 二つの鉄物だ。 この二つの鉄物の間に 紙火薬を挟み 紐か何かで縛って お結び状になった物を 石か何かにぶつけて 破裂させて楽しむ物らしい。 普通はもう少し大きいと言うが これは特に小さい。 直径2センチ程度か。 色々言うが私はこう言う物で遊んだ経験は無い。 だから骨董屋の親爺の言う事の受け売りだ。 でも鉄物として面白い。 今でも売ってるよと親爺は言う。 だから50円で良いと言った。 有り難く戴いてきた。 もう少し大きいと存在感も有ると思うが 残念だ。 また探して見よう。