続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

マグリット『不穏な天気』

2015-11-18 07:22:43 | 美術ノート

 『不穏な天気』、晴れ渡った空である。ただ、雲の代り(?)に白い三つの物体が宙に浮かんでいる。
  女体のトルソ、チューバ(管弦楽器)、椅子。
 静かな海と陸地。

 海と空と陸地は、平穏そのものの景色である。にもかかわらず、不穏な天気の予兆があるという。

  宙(天)に浮上する三体・・・女体のトルソは子を産むことの暗示(本来女性からだけでは誕生しないが)、チューバは立派な拡声器としての象徴か、椅子は当然権威の象徴だと思う。


  もしかしたら、こういう可能性も考えられる。つまり三位一体。姿の見えない椅子には《神》、マリアの産んだ子《キリスト》、人格を持たない力・声《聖霊》ではないか。
   白く(潔白)美しく世界を席巻していくと思われる宗教の巨きな力を、どこかで危惧している。

 大きすぎるチューバは命令と化す。母なる女体は母だけでは母になれないという不条理を孕んでいる。像を刻んではならないという神の絶大なる力は権力者の盾となる。

  もちろん否定を孕んでいる。あらゆる想定を否定も肯定もせず、静かに暗示(イメージ)を描き記しているだけである。
  平和は常に不穏と裏腹であり、予兆は寓意性をもって現わされている。

 マグリットの観察眼は答えを想起させるマジックである。

(写真は国立新美術館『マグリット』展・図録より)


『銀河鉄道の夜』143。

2015-11-18 06:52:38 | 宮沢賢治

 俄かに、車のなかが、ぱっと白く明るくなりました。見ると、もうじつに、金剛石や草の露やあらゆる立派さをあつめたあうな、きらびやかな銀河の河床の上を水は声もなくかたちもなく流れ、その流れのまん中に、ぼうっと青白く後光の射した一つの島が見えるのでした。


☆臥せて遮ると吐く、冥(死後の世界)。
  現れる魂の業(前世の悪行の報い)の釈(意味を解き明かす)。
  双(ふたつ)の路(物事の道筋)が律(きまり)である。
  破(形を崩す)を吟じる講(はなし)である。
  講(はなし)の章(文章)からは、照(あまねく光があたる=平等)を推しはかる。
  章(文章)は縷(糸のように細く)流(移動する)。
  注(書き記す)照(あまねく光があたる=平等)は魄(魂)を護(守る)考えであり、赦(罪や過ちを許す)の逸(隠れた)祷(神仏への祈り)が現れる。


『城』2148。

2015-11-18 06:38:07 | カフカ覚書

でも、それは、どういうお役人でしょうか。どういう用件でしょうか。彼は、目下のところ、自分でも言っているように、クラムののとに配置され、クラムから個人的に指令を受けてきます。


☆けれど、反抗のためでしょうか、小舟の軸でしょうか。現在、彼はクラム(氏族)に割り当てられ、個人的な任務を得ています。


怖かった!

2015-11-18 00:49:13 | 三浦半島

 このまま足腰が弱っていくのを何としても阻止したい。
 《死んでいくその日まで、自分の足で歩きたい!》わたしの一番の願いである。わたしにはその努力が著しく欠けている。それは、出嫌いという陰気な性格が災いしているからに違いない。

 どこかへ行くことを躊躇してしまう《これではいけない、ますます歩行能力が衰える一方》であることをいつも懸念している。

 
 そこでいつもお世話になっている「歩こう会」へ・・・。フリーの参加を許可して下さる横須賀ウォーキング協会(ゆったりウォーク)の実施日をにらんで出かけてみた。
 三浦富士、ここなら2回ほど登っている。(きっと大丈夫)と思ったのが…とんでもない崖の細道…ダメダメ、無理無理!
(ああ、もういやだ、生きて帰れないわ)
 下を見たら峡谷、足元は一歩づつの幅しかない。触れる枝もなく苔むしたような岩を背にしているだけ。
 (どうしたらいいの!!)

 協会のMさん、「ここに左足を出して、次にここに右足を・・・」と細かく誘導して下さった。
 もたもたしているうちに前列を離れたらしく無線でやり取りをしているのを聞いていたら、
 「困難者がいらっしゃるので、少し遅れます」なんて連絡している。

 その後も滑りやすい坂道・・・でも、Mさんのお蔭で何とかクリアー。
 Mさん曰く「私は子供の頃からこんな山道駆け回って育ったの、楽しいわ~」
 「・・・」
 「あら、私もよ」と、参加者の人。
 「・・・」ホントにホントにダメなわたし。

 京急長沢駅から三浦富士、砲台山に向かう分岐点でオレンジロードへと曲がり、ミカン畑の脇を通って、京急津久井浜駅までの6キロの行程。何とか無事に帰還。


 横須賀ウォーキング協会の皆様、本当にありがとうございました。
ps 落果のミカンを拾って食べたら、協会の方「見ないことにしましょう」って。お行儀の悪いわたし、大変申し訳ありませんでした。