続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)㉝

2020-06-22 15:33:33 | 飯島晴子

   わが末子立つ冬麗のギリシヤの市場

 わたしの末っ子が冬のギリシャの市場に立っている。(空想かもしれない)

 末子はバッシと読んで、抜糸。
 立つはリツと読んで、慄。
 冬はトウと読んで、刀。
 ギリシヤは、義理、謝。
 市場はシ・ジョウと読んで、詞、常。

 わが抜糸に慄(恐れおののいた)。刀/ナイフの冷たさ。
 義理で謝(お礼を言ったのは)、詞(言葉)の常である。


『飯島晴子』(私的解釈)㉜

2020-06-22 09:37:14 | 飯島晴子

   西国は大なめくぢに晴れてをり。

 西国で大きなナメクジを見た。ナメクジは夜行性、日の当たるを避け夜に活動する。それは乾燥を恐れるからで、晴れた日の直射は最も苦手なはず。大なめくじは辛いだろうに、という感想。

 西国はセイ・コクと読んで、正、鵠。
 大はタイと読んで、諦。
 なめくじは蛞蝓、カツ・ユと読んで、かつ、諭。
 晴れてはセイと読んで、正。

 正鵠(物事の核心)は諦(真理)であり、かつ、諭(教え導く)正義である。


『飯島晴子』(私的解釈)㉛

2020-06-22 09:19:42 | 飯島晴子

   藍布一反かなかな山からとりに来る

 藍染(の木綿)一反を、かなかな山の方からとりに来る方がいる。(かなかな山と書いたことで、何か昔話のような風情を醸し出している)

 藍布はラン・ホと読んで、蘭、捕。
 一反はイッタンと読んで、一端(片端から)
 かなかなは蜩(ヒグラシ)と読んで、日暮し。
 山はセンと読んで、潜。

 蘭(ラン)を捕ること片端から。
 終日潜(もぐり)で取りに来る人がいる。
(許可なく採取すると窃盗罪になる)

 

 


『飯島晴子』(私的解釈)㉚

2020-06-22 07:49:20 | 飯島晴子

   八十八夜体叩いてとびまはる

 八十八夜ともなれば、作業が忙しくなり、体に鞭打って働いている。

 体はタイと読んで、他意。
 叩いてはコウと読んで、考。
 とびまはる、は飛び廻る、ヒ・カイと読んで、秘、皆。

 八十八夜、米寿也。
 他意(もう一つの)考えがあるが、秘(人に見せないように隠している)。
 皆(すべての作品において)である!


『飯島晴子』(私的解釈)㉙

2020-06-22 07:36:55 | 飯島晴子

   春の蛇座敷のなかはわらひあふ

 春になって蛇が地上に出てきたようである。部屋の中は春の心地よさにみんな笑顔になっている。

 春の蛇座。
 敷はシキと読んで、識(物の道理を見分ける)
 なかは中、チュウと読んで、宙。
 わらひあふは笑い合う、ショウ・ゴウと読んで、照、劫。

 春の蛇座は瞬く間であるが識(物の道理)では、宙を照らすのは劫(極めて長い時間)である。


『飯島晴子』(私的解釈)㉘

2020-06-22 07:24:22 | 飯島晴子

   髪で捲く鏡や冬の谷底に

 髪で捲いた鏡、黒髪で隠した操/模範を、冷たく厳しい谷底に沈めている。

 髪はハツと読んで、発。
 鏡はキョウと読んで、胸。
 冬はトウと読んで、套。
 谷底はコク・テイと読んで、酷、態。

 開いて見る心の中は古臭く、容赦なく厳しいあり様である。


R.M『彼は語らない』

2020-06-22 06:33:24 | 美術ノート

   『彼は語らない』

 焦点の当てにくいアッサンブラージュ。
 石膏の白い仮面(マスク)、目をつぶっているが唇だけは赤い。
 その背後には、眼を見開いた女だろうか・・・この顔は彩色されているが平面的であり、微動だにしない印象である。ただ眼だけが手前のマスクを凝視している。
 マスクの方は細密に描かれており、瞑想している印象である。

 この二つの関係は画面の条件に鍵があるのだろうか。
 正確に四方へ広がる点描、円形のパネルは(時間)と(空間)を暗示している。その後ろの白い部分は女の手前なのか背後なのかが不明である。板状の面は何を示唆しているのだろう。
 円形のパネルに刺さった棒のようなものは中心を外れている、つまり、この円形パネルが回転すれば、彼女は見えなくなる(消える)という仕掛けである。
 この空間(時空)は重力を持たないが、円形パネルに浮遊するマスクの影が見える。
 それぞれが孤立し、関係性を危うくしている。はっきりしているのはマスクを見つめる彼女の眼差しの確かさだけであり、それを受けているマスクの沈黙だけが奇妙にリアルである。

《意味の分散する時空》鑑賞者はこの空気感を正確には受け止め難い。そういう意図により描かれた不思議な絵は、彼女の眼差しだけを脳裏に残す。
 見ることの不確かさ、見えることの不確かさ、『彼は語らない』のである。


 写真は『マグリット展』図録より




『やまなし』14.

2020-06-22 06:22:18 | 宮沢賢治

と思ふうちに、魚の白い腹がぎらつと光つて一ぺんひるがへり、上の方へのぼつたやうでしたが、それつきりもう青いものも魚のかたちも見えず光の黄金の網はゆらゆらゆれ、泡はつぶつぶ流れました。


☆死に語(言葉)で迫る。
 複(二つ)の講(話)が逸(隠れている)。
 照(あまねく光が当たる=平等)の法(神仏の教え)の章(文章)である。
 語(言葉)が兼ねている講(話)は、往(人が死ぬ/その後)の魂である。
 望みの法(神仏の教え)が縷(細く長く続く)。


『城』3443。

2020-06-22 06:15:08 | カフカ覚書

やっと抜けだしたばかりの生活にまたぞろ舞いもどるのです。そこから抜けだしたのは、あなたに助けていただいたこともありますが、自分でもせいぜい努力をしたつもりですのよ。


☆再びこの伝記に戻り、小舟を検証します。なるほどKの助力もありますが、わたしだって十分努力したんです。