ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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NY原油、バレル69ドル嫌気、NYダウ26ドル安ー学校で教えてくれない経済学

2007-06-19 08:49:40 | 経済学
オランダAKZO社による72億英ポンド(142億ドル:1兆7,500億円)の買収提案を、企業価値を著しく下げるとして、ICIが拒否した。その結果、ライバル化学メーカーの独BASF,米DuPont,米Dow Chemicalや民間の投資ファンドからの買収提案に火をつけることになるだろうと今朝のWSJ紙は伝えている。

6月19日のNY株式市場では、ICI株は35セント高、43.20ドル、AKZO株42セント安、81.53ドル、BASF、1.69ドル高、94.03ドルで取引された。ロンドン市場では、ICIの株価は16.8%上昇、アムステルダム市場で、AKZO株は1.9%値下がり、フランクフルト市場では、BASF株が2.7%値上がりした。

AKZO社は、世界最大の塗料メーカーである。同社スポークスマンによれば、ICIの塗料事業は大いに魅力的であると話したとWSJ紙は紹介している。合併・統合のニュースは世界を瞬時に流れ、世界的な金余りの中、このところの世界株高をリードしている。

一方、NY原油先物(WTI)市場では、ナイジエリアで武装勢力が新たに油田襲撃とのニュースを材料に、バレル1.09ドル値上がり、9ヶ月来の高値の69.09ドルで取引された。ナイジエリアは米国向けの軽質油が多い。ブラジルではストライキにより、日量185万バレルの能力の95%の原油生産が影響を受けるとして買い材料に使われた。

北海油田(重質油)相場は、バレル72ドルを突破した。コーン、砂糖、小麦は相変わらず値上がりを続けている。原油が再び騰勢を強め、食料品相場が値上がりすれば、米FRBを刺激して、再び、利上げムードが台頭してくるだろう。

企業のM&A(合併・統合)は、株価上昇の起爆剤である。しかし、原油高は利上げを連想させる。利上げは、株価の足を引っ張る。米国債10年の利回りは、年5.15%と落ち着いているが、原油高に反応、6月18日のNYダウは、26ドル安の13,612ドルで取引された。

NY外国為替市場では、利上げ期待の欧州通貨に対して、1ユーロ=1.3410ドル、1ドル=1.2419フラン、1英ポンド=1.9833ドルと、ドルは軒並み値下がりした。一方、年0.5%と異常に低い金利の日本円は当然、買えない。1ドル=123.60円と円安が続いている。

ニュージーランドドル(Kiwi)は、NZ政府がドル買い・Kiwi売り介入で1Kiwi=
0.7579 ドルで取引された。短期の政策金利年8.0%では、円を売り、NZドル買う、円キャリートレードにブレーキはかからないと今朝のWSJ紙は紹介している。

0.5%と異常に低い日本の金利が、早晩、世界経済にゆがみ・ひずみをもたらすだろう。(了)

江嵜企画代表・Ken


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