「ライブ手術」で患者が死亡 愛知で昨年9月(朝日新聞) - goo ニュース
2007年6月5日(火)15:23
医師の研修を目的としたライブ(実演)手術で昨年9月、患者の死亡する事故があったことがわかった。関連する日本心臓血管外科学会(高本真一理事長)は調査委員会(委員長=八木原俊克・国立循環器病センター副院長)を設け、残された映像などの調査を実施した。同学会は委員会の報告をもとに、ライブ手術の指針を作る予定だ。
事故が起きたのは愛知県内の病院。心臓から出た太い血管にこぶのある胸腹部大動脈瘤(りゅう)患者について、他病院の心臓血管専門医がこぶの破裂を防ぐための手術を執刀する様子が、兵庫県内の別会場の医師らにライブ中継された。
ところが、その最中にこぶが破裂。中継をやめて緊急処置が施されたが患者は2日後に亡くなった。ライブ手術を主催した研究会の世話人から学会に調査依頼があり、委員会が発足した。
病院がカルテ提出などを断ったため、調査委は映像など限られた資料から判断した。その結果、中継を見ていた医師たちから手術法への異論が出て、執刀医は反論しながら手術していたことがわかった。また、全国平均で死亡率19%の手術なのに、執刀医とは別の医師が「5%」と患者に説明していた。
調査委は、死亡率の高い疾患を選んだことなど企画・運営に「ショー的な要素」が否定できず、手術中にライブ会場から自由に質問・議論できる形式は、執刀医の集中力を損なった可能性が否定できないとした。また死亡率などの説明に関するインフォームド・コンセント(十分な説明と同意)には「問題がある」とし、患者の安全確保対策や、指針の必要性を提言している。
病院側は朝日新聞に「難手術だからライブの意義がある。プロだから、見られていても実力は出せる。医療ミスではなく起こりうる合併症と考えており、ご遺族には納得していただいた。委員会の調査については、何百万円かの調査費を負担するよう求められたので断った」と答えた。
*****************************
「手術は成功したが、患者は亡くなりました」ということでしょうか。
そのライブを見た他の医師たちは、勉強になったのだろうか、それとも、そのライブの批判をするのだろうか。
病院側の「起りうる合併症と考えており~」は通用するのだろうか。
異論が出て執刀医は反論をしながらの手術で、「プロだから見られていても実力は出せる」というのは、「実力は出せると思う」ではないだろうか。
芸能人やスポーツ選手なら、「見られている」という意識で毎回の演技をするので、「見られていても実力は出せる」と思いますが、見られることに慣れていない医師が、難度の高い手術を中継で行なうのでしたら、余分(過剰)な緊張があったにちがいないはずです。
現代医学の高度な技術の話に鍼灸の話を持ち出すと品性を疑われそうですが、大勢が見ている中で実技を行う時の緊張は似たところがあるはずです。
例えば自分の治療院で治療している時はスムーズに行なえる治療でも、大勢が見ている会場になると上手く行かない場合もあるはずです。
特に、途中で異論などが出ると、手先への緊張が高まり焦ることもあると考える。
・・・「絶対ない!」と言い切れる人もいるのだろうか?
いずれにしても、動脈瘤が破裂すことを予想できなかったのは、医療ミスの疑いが濃くなるのではないでしょうか。
2007年6月5日(火)15:23
医師の研修を目的としたライブ(実演)手術で昨年9月、患者の死亡する事故があったことがわかった。関連する日本心臓血管外科学会(高本真一理事長)は調査委員会(委員長=八木原俊克・国立循環器病センター副院長)を設け、残された映像などの調査を実施した。同学会は委員会の報告をもとに、ライブ手術の指針を作る予定だ。
事故が起きたのは愛知県内の病院。心臓から出た太い血管にこぶのある胸腹部大動脈瘤(りゅう)患者について、他病院の心臓血管専門医がこぶの破裂を防ぐための手術を執刀する様子が、兵庫県内の別会場の医師らにライブ中継された。
ところが、その最中にこぶが破裂。中継をやめて緊急処置が施されたが患者は2日後に亡くなった。ライブ手術を主催した研究会の世話人から学会に調査依頼があり、委員会が発足した。
病院がカルテ提出などを断ったため、調査委は映像など限られた資料から判断した。その結果、中継を見ていた医師たちから手術法への異論が出て、執刀医は反論しながら手術していたことがわかった。また、全国平均で死亡率19%の手術なのに、執刀医とは別の医師が「5%」と患者に説明していた。
調査委は、死亡率の高い疾患を選んだことなど企画・運営に「ショー的な要素」が否定できず、手術中にライブ会場から自由に質問・議論できる形式は、執刀医の集中力を損なった可能性が否定できないとした。また死亡率などの説明に関するインフォームド・コンセント(十分な説明と同意)には「問題がある」とし、患者の安全確保対策や、指針の必要性を提言している。
病院側は朝日新聞に「難手術だからライブの意義がある。プロだから、見られていても実力は出せる。医療ミスではなく起こりうる合併症と考えており、ご遺族には納得していただいた。委員会の調査については、何百万円かの調査費を負担するよう求められたので断った」と答えた。
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「手術は成功したが、患者は亡くなりました」ということでしょうか。
そのライブを見た他の医師たちは、勉強になったのだろうか、それとも、そのライブの批判をするのだろうか。
病院側の「起りうる合併症と考えており~」は通用するのだろうか。
異論が出て執刀医は反論をしながらの手術で、「プロだから見られていても実力は出せる」というのは、「実力は出せると思う」ではないだろうか。
芸能人やスポーツ選手なら、「見られている」という意識で毎回の演技をするので、「見られていても実力は出せる」と思いますが、見られることに慣れていない医師が、難度の高い手術を中継で行なうのでしたら、余分(過剰)な緊張があったにちがいないはずです。
現代医学の高度な技術の話に鍼灸の話を持ち出すと品性を疑われそうですが、大勢が見ている中で実技を行う時の緊張は似たところがあるはずです。
例えば自分の治療院で治療している時はスムーズに行なえる治療でも、大勢が見ている会場になると上手く行かない場合もあるはずです。
特に、途中で異論などが出ると、手先への緊張が高まり焦ることもあると考える。
・・・「絶対ない!」と言い切れる人もいるのだろうか?
いずれにしても、動脈瘤が破裂すことを予想できなかったのは、医療ミスの疑いが濃くなるのではないでしょうか。