ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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米卸売り物価指数歓迎、NYダウ71ドル高ー学校で教えてくれない経済学

2007-06-15 08:55:24 | 経済学
米労働省は、6月14日、2007年5月の米卸売物価指数(PPI)が、0.9%増〈4月は0.7%増〉、変動幅の大きいエネルギーと食料を除いた、俗にいうコア指数は、0.2%増と発表した。大方のエコノミストは、PPI指数を0.6%増、コア指数を0.2%増と予測していた。

NY株式市場は、PPIデータを、低インフレ、景気堅調持続と読み、NYダウは、71ドル〈0.53%〉高、13,553ドル、ハイテク株指数のナスダックは17ポイント〈0.66%〉高、2599ポイント、S&P500種平均は7ポイント(0.48%)高でそれぞれ取引を終了した。

NY債券市場は、やや警戒的に反応して小幅下げた。10年物国債利回りは、5.216%へ上昇した。30年物国債利回りは5.294%、2年物は5.077%である。短期の政策金利が5.25%据え置きだから、長短金利の逆ザヤ状態が依然続いている。

NY外国為替市場は、対ユーロでは、1ユーロ=1.3303ドルと横ばいだが、対円では、1ドル=122.97円で取引された。2日間にわたって、日銀の政策決定会議が開かれている。ところが、なめられたといえば聞こえは悪いが、ここではサプライズなしと、決め付け、日本の長期金利は、2%目前まで、このところ急上昇しているにもかかわらず、安心して、円を売り、ドルを買う結果が、一時、1ドル=123円台の円相場に正直に現れた。

ところで、この日発表された5月の米PPI指数の0.9%増は、エネルギー指数の4.1%増が影響した。内ガソリンは10.2%増である。ただ、食料は、ここ6ヶ月連続で上昇していたが、当月は0.2%増に留まった。小休止のあと再び鎌首をもたげてくるであろう。

食料品の値上がりは、コーンが飼料・食料からエタノールへの流れがエスカレートしてきたことが引き金で、コーン・小麦・大豆相場が玉突き状態で値上がりしている。今年はラニーナ現象から、世界的な旱魃、水不足による「物不足感」を煽る材料には事欠かない。

NY原油先物(WTI)市場では、バレル1.39ドル値上がりし、67.65ドルで取引された。ハマス・イスラエル紛争で解決の糸口が見えない。米・イランとの交渉が暗礁に乗り上げた。ハリケーンシーズン到来である。投機家が舌なめずりしている姿が目に浮かぶ。

米時間の今週金曜日(6月15日)には、米消費者物価指数(CPI)が発表される。素人考えでは、CPIを見てからはしゃいでもよさそうに思うが、米国の投資家は、「買うリスク」よりも「買わないリスク」を優先した。米PPI指数を見て、「低インフレ下、米国景気は順調に回復、2007年4~6期の米GDPは好転する。」と早読みしたようだ。

日本では年金問題花盛りである。問題が起こってから騒ぐ日本人の体質は変わらない。(了)

江嵜企画代表・Ken


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