ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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「ゲームはまだ終わっていない(It's not over yet)」,米政府機関閉鎖解除を受けて、

2013-10-18 10:49:43 | 経済学
17日付けWSJ紙一面トップ(学校で教えてくれない経済学)


『It’s not over yet(まだ終っていない)』と言う文字が17日付けのWSJ紙トップに踊っていた。米議会がドタバタ劇の末、16日、ギリギリのタイミングで、政府機関の閉鎖を解除、少なくとも2月13日までアメリカ政府が借金出来る法律が可決されたことを受けたあとの多くの人の気持ちを素直に表した言葉である。一方、今回のドタバタ劇を18日朝放送のモーニングサテライト出演の三菱UFJモルガンスタンレー証券、藤戸則弘氏はプロレスゲームと同じだと一言で説明していた。プロレスラ―はカウント・スリーになるとフォ―ルになる。ワン・ツーまでは意識的に休む。フォ―ル寸前で肩を上げる。あれと同じだと言いたかったのだろう。17日のNYダウは前日比2ドル安、15,371ドルで取引を終えた。同番組出演の堀古英司氏は「ダウ採用銘柄のIBMとモルガンスタンレー2社でダウを100ドル以上引き下げたことが影響した。S&P500は史上最高値を更新した。FRB緩和縮小は先延ばしされるだろう。NYダウは年末にかけて上昇する。」とコメントしていた。

18日朝7時台放送の米ABCは「16日間閉鎖されていた政府機関前のバリケードが外されました。」のことばではじめたあと「今回の政府機関閉鎖で米政府は240億ドル失いました。それ以上に問題なのはアメリカに対する世界の信頼が失墜したことです。今回の事態を招いたのは共和党の責任だとするアメリカの世論は76%に達した。」と続けた。そのあと共和党の評判を落とした張本人とされる共和党上院議員、テッド・クルーズとのインタビューがはじまった。クルーズ議員は「共和党の勝利だ。」と言い切った。記者が「これまで通り続けるのか」との問いに「その通りだ。」と答えていた。近着ニューズウイーク誌は、テッド・クルーズ議員の人物像について「彼は9月24日、無人の上院本会議で演説をはじめ、翌25日昼まで21時間以上続ける議事妨害をした。オバマ・ケアは、高齢者に強制的に自殺防止カウンセラーを受けさせようとしているなどの過激な発言を繰り返している。」と紹介していた。同誌は別ページで「過激派が牛耳る絶望の共和党」のタイトルで、スティーブ・ラトゥ―レット元共和党下院議員は「政府機関の一部閉鎖を招いた作戦は大失敗だった。共和党は、このままでは中間選挙にも大統領選挙にも勝てない。」と書いていた。

18日NY市場で、株価は戻したが、NY原油(WTI)は在庫急増を材料に、前日比1.6%安、バレル100.67ドルへ100ドル割れ寸前まで値下がりした。一方、NY金相場は、同3.2%高、1,322.70ドルへ反発した。債券が買い戻され、10年物国債の利回りは2.669%から2.587% へ低下した。NY為替市場でドルは対円で買われたが対ユーロでは売られ、1ユーロ=1.37ドル台まで値下がりした。対円では、1ドル=97.98円、1ユーロ=133.94円で取引された。ワ―ルドWaveMorning「経済情報」出演の大和証券CMA,シュナイダ―恵子氏は「米議会での妥協成立で、材料感出尽くしと、政府機関一時閉鎖の影響でアメリカのGDPは鈍化する。FRBによる金融緩和縮小が先延ばしされるとの思惑からドルが売られやすい」と解説していた。NY金相場がこの日急反発した。金相場がドルの反面教師として、ドル先安をシグナルしているのかもしれない。鳥の目、魚の目、トンボの目が求められる。(了)

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