ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

大浦天主堂:長崎(スケッチ&コメント)

2008-12-11 07:45:52 | スケッチ


大浦天主堂:長崎

江嵜企画代表・Ken



 博多で講演する機会があり、友人のTさんが前日、長崎まで案内してくれた。長崎は高校の修学旅行以来だから52年ぶりであった。
 Tさんのマイカーで福岡市内を朝9時半に出て途中休憩を入れてお昼前に着いた。限られた時間内に何を見るか。グラバー園と大浦天主堂の二つを選んだ。
 グラバー園は幕末から明治にかけて外国人の居留地として利用され、日本最古の洋館・旧グラバー邸は見ごたえがあった。
 グラバー園に向かう途中通過した大浦天主堂に立ち寄り堂内を拝観、いつものようにスケッチした。
 堂内に案内の放送が静かに流れていた。1863(文久3)年、パリ外国宣教会フューレ神父が来日、同年12月、熊本県天草出身の棟梁、小山秀と契約、天主堂建立に着手した。
 正式の名前は日本26殉教者天主堂と呼ぶが、日本では地名をつけて呼ぶ習慣があるので通称大浦天主堂と言う。
 1945年8月9日、原爆投下の際、屋根、正面大門扉、ステンドグラスその他甚大な被害を受けたが、1952年、5ヶ年かけた工事が完成したと説明にあった。戦争とはいえアメリカがプルト二ウム製の原爆をテストするために投下したとも言われており、怒りを覚える。しかし、原爆の爪あとは堂内にも庭園にも一切覗えなかった。
 天主堂は1933年に文部省により国宝に指定され、1953年、文化財保護委員会により再指定されたという。
 中央大祭壇のステンドグラスは12枚1組、幅1.5メートル、高さ3メートルある。最初のステンドグラスは原爆投下の際、爆風で大破、現在のものはパリのロジェ商会に注文したものであると説明にあった。
 内陣右側上部に飾られた300号の油絵には日本26聖殉教者の生々しい殉教の場面が描かれていた。
 「出島」(和蘭商館跡)の横を通り抜け、中華街で長崎ちゃんぽんを賞味した後帰路についた。(了)

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ドル92円、ユーロ118円、円高基調続く(学校で教えてくれない経済学)

2008-12-10 17:16:37 | 経済学
 「脈を取る」という言葉を広辞苑で引くと「脈拍を見て診察する」と出ている。「脈がある」ことは「命がある」、「脈がない」ことは「命がない」ことを意味する。為替はそれぞれの国の通貨の値打ちを表す。通貨の値下がりは脈がなくなる信号で、国の一大事である。
 今朝のWSJ紙は、2009年1月にユーロは10周年を迎えるとして特集を組んでいた。
ユーロは、難産の末、12ヶ国で、1999年1月、電子取引でスタートし、1ユーロ=1.1747ドルで取引された。誕生直後に起ったコソボ紛争の影響により半年間で12%値下がりした。
2000年1月に、現金での取引がはじまり軌道に乗った。2000年9月に1ユーロ=84セントの最安値を付けたあと、紆余曲折を経て、2008年7月に1ユーロ=1.6036ドルをつけたがその後急落、12月8日のNY外国為替市場で、1ユーロ=1.2926ドル取引されている。
ECB(欧州中央銀行)トリシエ総裁はユーロ暴落を怖れて政策金利を4.25%まで引き上げた。ユーロ相場急落は原油安が引き金であるが、政策金利3.75%への利下げが拍車をかけた。1.75%までの利下げは避けられないとの見方から1ユーロ=100円説が出ている。
今朝の讀賣朝刊に「FX投資会社突然閉鎖」と出ていた。ことし10月まで配当は支払われていたが11月10日に予定されていた同月分は振り込まれなかった。1000万円を出資した高知県の80歳代の女性の悲痛な声が記事に出ていた。為替の怖さを教えた話であろう。
有馬温泉と芦屋を結ぶ「芦有道路」が業績不振で売りに出された。買手として決まっていたオーストラリアのある投資会社が買収を断念したと記事にあった。12月9日、NY為替市場で1豪ドル=60円で取引された。豪ドルの50%以上の値下がりが命取りとなった。
豪州ドルとともに値上がりを続けていたカナダドルも1カナダドル=70円まで値下がりした。今朝のWSJ紙は、1カナダドル=1.2540ドルから1.2644ドルへ対米ドルで値下がりした。カナダが政策金利を0.75%引き下げ1.5%と決めたことが影響したと解説している。
NY原油(WTI)先物相場が、12月9日、世界景気悪化で需要が減り在庫が増えるとの米エネルギー省発表を受けて値下がり、バレル42.13ドルで取引された。その結果、カナダドル値下がりが加速した。原油相場反発がなければ資源通貨の値下がりは続くだろう。
ソニーが2010年3月までに正社員8000人を含む1万6000人を削減すると発表した。ソニーの説明では、対ドルで1円の円高で営業利益が40億円、対ユーロで75億円減少する。輸出依存度の高い企業はドルユーロの値下がりの影響が表面化しやすい。
為替相場は経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)で基本的に動くが最近の傾向として金利動向に左右されるケースが多い。米FRB(連邦準備制度理事会)は来週のFOMCの会合で利下げすると見られている。ドルが売られやすい地合いが続いているのはそのためだ。
日本では、円高、円高といまにも国が滅びるような騒ぎである。お隣の韓国は、1ドル=1500ウオンでウオン安に悲鳴を上げている。資源の99%を依存している日本は自国通貨の値打ちが上がる「円高」は「脈あり」だが「円安」が進めば「脈なし」に転落するだろう。
日本の発電電力量(2006年)の構成比は原子力30%、LNG(液化天然ガス)26% ,石炭25%、水力9%、石油ほか9%(電気事業連合会調べ)である。原油、石炭、LNG相場の大幅値下がりを電気料金引き下げに生かすべきだろう。一億総悲観はいただけない。(了)

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オバマ次期政権5000億ドル景気刺激策歓迎、NYダウ298ドル高もドル92円

2008-12-09 10:08:42 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)


 週明けのNY株式市場は、オバマ次期米大統領が、2年で5000億ドル(ドル92円換算:46兆円)の公共投資および減税含む景気刺激策を用意していると演説したと伝えられ、これを歓迎した買いが入り、NYダウは先週末比298ドル、3.5%上げ、8934ドルで取引を終了した。S&P500種平均3.8%,ハイテク株指標ナスダック4.1%それぞれ値上がりした。
GMを含む米自動車業界に対する年内倒産回避のためのつなぎ融資も好感され自動車株を押し上げたことも全般の地合いを好転させた。アルコア、USスチールなど素材関連株も大型公共投資増加で恩恵を受けるとして値上がりしたと今朝のWSJ紙は報じている。
NY原油先物相場(WTI)は、バレル3ドル戻し.43ドル台で取引された。ただ、OPECは、12月17日開催の総会で減産協議と伝えられるが、メンバー間の呼吸に乱れがあるのか、株式市場に見られるような熱狂は原油市場には感じられない。
NY外国為替市場では、ドルが対ユーロで売られ、一時、1ユーロ=1.2965ドルで取引された。ユーロが買われる材料はない。しかし、「短期的な赤字は覚悟して」次々打ち出される米国の景気刺激策によりドル紙幣が氾濫する。ドルは深追いできないと見たのだろう。
この日ユーロは対ドルで上げた。しかし、欧州景気の実態はむしろ米国以上に悪い。10月のドイツの鉱工業生産指数は季節調整済みで前月比2.1%減少した。10月のドイツ製造業受注高は9月8.3%減に続き6.1%減少したとドイツ経済省が発表した。
11月の英国の工場出荷価格は、4ヶ月連続で下げ、前月比0.9%値下がりしたと英統計局が発表した。英ポンドもこの日対ドルで小幅戻した。しかし、先週末3.0%から2.0%まで利下げした英国中央銀行だが追加利下げする可能性は消えていない。利下げは通貨安を招く。
今朝のWSJ紙によれば、オバマ新経済政策は、1951年代に打ち出したアイゼンハワー大統領以来の大型公共投資だが、ただ道路を作るのではない。増額5000億ドルの内の10%は、明細不明だが太陽発電、風力発電関連企業への融資、住宅ビル改装が盛り込まれている。
今回の景気刺激策を見ていると、米国政府は、破綻金融機関への救済一辺倒から、実態経済の回復に軸足を移してきた。米FRBは1.0%の政策金利を追加利下げの可能性は消えていないが、ゼロ金利目前で「下りシロ」の先が見えてきたからだろう。
問題は政策金利は下げたが、肝心の住宅ローン金利は目に見えた形で下がっていない。米国の30年物住宅ローン金利が現行の5.5% がせめて4.5%に下がることが必要だろう。英国もそれは同じで2%に政策金利を下げても住宅ローン金利は4.7%止まりである。
英国のBBCテレビ番組を見ていると、庶民感覚として、政策金利引き下げに連動して預金金利が引き下げられることを警戒している声が出ていた。ゼロ金利は日本は、自慢にならない先輩だが、弊害が非常に多いこともマスコミはもっと取り上げる必要があるだろう。
原油相場の戻りの鈍さについて、今朝のWSJ紙は、「OPECメンバーは、値段が上がっているときは自分のパイを増やすことだけ考える。今のように値下がりしているときは、一律減産に反対する。これでは原油相場は回復しないだろう。」と指摘していた。
総論賛成、各論反対は日本でも同じである。2009年はどうなるかではない。2009年をどう乗り切るか。自分自身の胸に手を当てて今こそ考え直すタイミングが来たようだ。(了)

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第13回「目展」会場風景:なんば高島屋(スケッチ&コメント)

2008-12-08 10:20:06 | スケッチ



第13回「目展」会場風景:なんば高島屋

江嵜企画代表・Ken



 日本画家、森田りえ子さんから第13回「目展」が、12月9日まで大阪なんば高島屋6階画廊で開かれているが、6日の午後2時から恒例のギャラリートークに出られると知り、その日の朝、所用で出かけていた博多から現場に駆けつけた。
 会場には高島屋友の会日本画教室の仲間数名も顔を見せていた。恒例により会場の様子をスケッチした。振り返れば立ち見も入れて50名近い熱心な日本画ファンがトークを楽しんでいた。現在第一線で活躍中の日本画家14名の作品をがぶりつきで見られることとこの日は6名の画家がそれぞれ自らの作品を語ってくれるというまたとない機会となり、収穫大だった。
 司会を中島千波画伯が勤めた。氏の話を生でお聞きするのは初めてだった。なかなかユーモアがある。大いに人に聞かせる術も持ち合わせておられる。「日本画に限らず絵は見れば分かる。それぞれの絵で中身は違うが、面白いなとか下手だなとか思いながら自由に見られたらいい」と口火を切った。
 スケッチ正面の絵は畠中光亮画伯の「帰去来(往相・還相)」(170X750cm)である。「絵は思いがないと描けない。描く前に何度も足を運んで写生する。木を描きたいと思うのは人間さまざまの煩悩を持ちながら生きている。煩悩を林にたとえた。そこから抜け出ようとする姿を描いた」と話された。
 この絵には小さく「往く人」と「還る人」が右と左に分かれて描き込まれている。8年間のガンとの闘いのあとなくなられた奥様の遺品のなかにノートを見つけた。そのなかに「菩提樹の木になって還ってくるよと書いてあった。自分の中に思いがないと絵は描けない」と話された畠中さんのことばが印象に残った。
 畠中画伯の右側の絵は中島千波画伯の「identity※’08.9.black」(172X341cm)である。絵の真ん中の渦巻きの中に自画像をいれ、まわりを7人の女性が乱舞しながら取り囲んでいる。「自分の絵を解説するのはやりにくい」と言われた後「この絵ができあがるまで4年ぐらいかけ同じテーマでシリーズで描いている。全部出来たときに一つの作品としてつながる」と話された。「日本画は線が生命だ。最近それが薄れてきているように思う」と中島千波画伯は冒頭の挨拶の中でも触れた。そういう目であらためて見ると、一人ひとりの女性像が一本の線で見事に描き貫かれている。
 画面右端は森田りえ子画伯の「源氏物語の主題に夜ー四季扇面貼り付け屏風」(168X185cm)の絵である。12ヶ月を扇面2枚重ねて花と虫や鳥と組み合わせて描かれている。「朝顔と女郎蜘蛛と組み合わせた絵が一番のヒットだと自分では思っている。昆虫と花との組み合わせに苦労した。しかし、楽しかった」と話された。
 森田りえ子さんが高島屋日本画教室を辞されて早いもので2年近くなる。2009年5月にはパリで個展を開催される。観賞ツアーが予定されており、日本画教室の仲間有志が参加するがメンバーの一人として今から楽しみだ。(了)

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炭酸泉&湯電療法を臨床実践塾で公開

2008-12-04 09:16:39 | 情報や案内及び雑談
11月25日付けの 鍼灸柔整新聞 に、当方の炭酸泉&湯電療法の記事が掲載された。

新聞の写真にしては綺麗に印刷されているのですが、やっぱり鮮明ではないので参考のために写真を載せると、こんな感じになる。





実は、これ、非常に短期間に改善された静脈瘤の写真ですが、記者の方と相談した結果、期日は載せないことにした。
あまりに短期間だと信じてもらえないからだ。
我々も驚いたのだから仕方がない。

炭酸泉&湯電療法を併用してこのような結果が出たのですが、湯電療法だけでもシワが消えた方もいて、この治療法が意外な方向に向っている。

美容の方向に走ってしまったのですが・・・、

私がこの治療を実施した目的は、虹彩学でいう脳酸欠(物忘れ)やコレステロールリング、或いはスクレオロジーでの新生物(腫瘍等)の解決でした。




これらのサインに対する治療法は、欧米の虹彩学者やスクレオロジー学者も的確な解決方法は見つけていないので、何とか治療法を探したかったのです。
これらのサインを改善させる方法は運動が一番いいというのは、欧米の学者とも意見が一致するのですが、皮肉にも運動の嫌いな人にこのようなサインが出やすいのです。

答を言うと、「筋肉や血管に刺激を与えて新陳代謝を促させ血流を良くする」となるのですが、これが実際には難問なのです。

炭酸泉&湯電療法、及びそのノウハウについて何件か問い合わせもありましたので、今回の 臨床実践塾 では急遽プログラムに取り入れることにした。

今回は、秘伝中の秘伝とも言える「査穴」というツボで、パフォーマンスにも使え、即効的な治療効果のある特殊穴の取り方や使い方もやるので、時間が足りなくなるのではないかと心配ですが、その分テキストでカバーするように段取りしたので、ま、何とかなると思う。


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世界景気悪化懸念、投機資金逃避、NY原油一時バレル46ドル(学校で教えてくれない経済学)

2008-12-03 10:26:52 | 経済学
 今朝のWSJ紙に、ジェームズ・ハガティ記者が、アメリカ人は、今回の住宅バブル崩壊で貴重な教訓を得たとA4で5ページの長文の記事を載せている。住宅の値段gは35%
以上値下がりした地区も出ている。数百万の家が差し押さえとなり、そのため多くの銀行が倒産がいまなお続いている。
 住宅の値段は2009年後半まで底を打つ可能性はないとの見方が多い。一部のアナリストは2011年さらには2012年まで長引くと予測している。しかし10年も20年もかからない。長い目で見れば、アメリカ人の一人当たりの所得の伸び2.5%~3%の比率に見合って家の値段は上がると1890年以降のデータ分析の結果を紹介している。
 今回の住宅バブル崩壊で学んだ教訓は、住宅は投資のためにあるのではない、家は住むためにあるということだと書いている。投資のために家を買って大怪我をした多くの人が日本にもいた。家は住むためにあるという当たり前のことにアメリカ人も気づいたのだろうか。
住宅の値段は、アメリカへの移民の数、出生率、家計など様々な要素に影響される。家の値段はロケーションで大きな差が出る。場所によって値段が大きく異なることは日本でも同じだから分かり易い。神戸市内でも場所によって極端に値段が違う。
米国では7,800万人の第二次世界大戦直後に生まれたベビーブーマーの存在を無視できない。家選びに彼等世代は知人、友人とのつながりを大事にする。彼等が集まる地域の家の値段は上がり易い。遠い親戚より近くの他人。話し相手を求めるスタイルは日本も同じだ。
ただ、ベビーブーマーは家を買う人より売る人が多い。辺鄙な場所に今まで住んでいる人が多い。若者は、辺鄙な冬寒い場所を敬遠する。辺鄙な場所の値段は回復が難しい。
住宅の値段はここ数年値下がりしている。しかし、1989年以降からみれば35%値上がりしている。持ち家が減りレンタルが増える傾向も指摘している。自動車に限らず衰退産業を抱えた地域の家の値段は上がり難いと指摘している。
現在米国の失業率は6.8%である。2009年には10%を越えることは確実だとするエコノミストが増えている。返済不能のローンを抱えての失業が米国を襲っている。差し押さえ物件は増え続ける。それに伴い家の値段は下がる。銀行がつぶれる事態は当面続きそうだ。
今朝のWSJ紙には、GMが180億ドル(95円換算:1兆7千億円)、フォードが90億ドル(8,500億円)、クライスラー70億ドル(6,600億円)の資金注入要請と出ていた。 
米議会のご機嫌をとるためだろうが、GM,フォードのCEOの給料を1ドル(95円)にする。GMの社用ジエット機5機を売却すると「嘆願書」に書き加えていると今朝のブルームバーグニュースが紹介していた。貧すれば鈍するという言葉がピッタリの所業である。
12月2日、NYダウは前日比270ドル、3.31%値上がり、8,419ドルで取引を終了した。取り立てて好材料は見当たらない。NY原油(WTI)が景気回復に時間がかかるとの見方から売られ、一時バレル46ドル台で取引された。わずか4ヶ月で高値から100ドル下げた。
西日本新聞のブログに、「月☆金星☆木星 仲睦まじく師走の天体ショー、今夜も見ごろ」と言う記事が出ていた。「宵の空でこれほど接近して見えるのは3年3ヶ月振り」だそうだ。
金融不安、景気対策と下界では騒いでいる。お星様は笑っておられるに違いない。(了)

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景況感悪化懸念で、バーナンキ発言受けて、NYダウ680ドル安、原油49ドル、NYドル93円

2008-12-02 10:06:34 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)


 週明けのNY株式市場は、取引開始早々から300ドル近く下げ、引けに掛けて、バーナンキ米FRB議長の米雇用を懸念する発言のあと下げ足を早め、先週末比7.7%、680ドル(679.95)安の8,149ドルで取引を終了した。ナスダック8.95%、S&P500種平均8.93%もそれぞれ大幅に値下がりした。
 今朝のWSJ紙によると、シテイーグループ、バンクオブアメリカが共に20%以上の値下がり、アルコア13.5%、キャタピラー10.8%、GM12.4%安と金融株に限らず投売り状態と報じている。
NY原油先物市場では、OPECが先週末の臨時総会で減産実施を12月の会合まで先延ばししたことを嫌気して売られ、WTI(軽質油)相場は、バレル当たり先週末比9.5%、5.15ドル安の49.28ドルと再び50ドル割れで取引を終了した。ブレント(重質油)もつれて値下がりしバレル47.97ドルで取引された。
NY外国為替市場では、ドルは対ユーロなど主要通貨に対して値上りした。ドルは対英ポンドでは1英ポンド=1.4851ドルへ先週末の1英ポンド=1.5402ドルから大幅に値上がりした。英国の景況感が一段と悪化していると伝えられ追加利下げ期待が背景にある。
ただ、ドルは対円では大きく売られ、1ドル=93.07円で取引された。キャリートレードでの円買い戻しの動きが背景にあると為替アナリストは解説している。一方、ユーロは英国同様、欧州の景況感悪化から追加利下げ必至の思惑から対ドルで売られ、1ユーロ=1.2618ドルで取引された。ユーロは対円でも売られ、1ユーロ=117.40円で取引された。
原油が再びバレル50ドル割れしたことと世界景気の先行きが予想をはるか上回るほど悪化するとの懸念が広がり、資源通貨としてのカナダドルに売りが加速した。金相場がトロイオンス41ドル、5.1%急落、774ドルで取引されたことも影響したとWSJ紙は解説した。
カナダドルは、1ドル=1.2341カナダドルから1.2436ドルへ対ドルで値下がりした。カナダドルは対円でも値下がりし1カナダドル=77.58円から74.87円へ急落した。原油急騰、資源高が進む中、1カナダドル=110円台まであった。正に様変わりの展開である。
バーナンキ米FRB議長が、米国債買い上げが米金融市場と米国経済を支える一つの選択肢であると発言したことを受けて、米債券が大幅に上昇、10年物国債の利回りは年2.75%台まで急落した。10年物国債利回りとしては1955年6月末以来最低レベルである。
NY債券市場は、中国、ユーロ圏、ロシア、英国の景況感が一段と悪化していると伝えられたあと、値上がりしてはじまったが、バーナンキ発言を受けて債券相場は一段高となった。
米住宅ローン金利は10年物国債利回りと連動して動く。そのため米国政府が国債を買い上げることによって利回りを下げ、住宅バブル崩壊によるさらなる打撃を食い止めようと動いたのではないかと今朝のWSJ紙は解説している。
今朝の讀賣新聞に日銀白川総裁が福岡市内での講演で資金繰り支援策について「出来るだけ早いタイミングで導入を決定したい」と語ったと出ていた。企業の資金繰りが日本でも急激に悪化している。新聞の記事だけではなんとも言えないが、鬼気迫るものが感じられない。
「言霊の幸ふ国」とは日本のことである。リーダーから魂を揺さぶる発言が欲しい。(了)

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世界金融恐慌はリーマンブラザーズ破綻が引き金?(学校で教えてくれない経済学)

2008-12-01 10:31:59 | 経済学
 今朝のWSJ紙に米国株は先週一週間で9%値を戻して2008年年間で33%下げに止まっている。ところが先週末時点で、米国と同じ33%下げの英国を除けば、中国65%筆頭にインド55%、日本44%、韓国43%、ブラジル42%、ドイツ42%と米国以外の株式市場では、米国以上に値下がりしていると紹介している。
 今回の記事をまとめたJoanna Slater記者は、米国以外の国は最近こそ景気鈍化の兆候を見せているが、2002年から2007年に掛けて米国以上の成長を続けていた。株価がそれを反映していた。そのため海外の株が売りの対象にされたと解説している。
 米国の投資家は、国内で発生した巨額の損失を外国株及び債券を売って穴埋めした。米財務省データによれば、7~9月期間、米国の投資家は、外国の株及び債券を920億ドル売り越しているとスレーター記者はWSJ紙で紹介している。
 一方、「文藝春秋」最新号(12月号)が「世界同時不況」を取り上げた。その中で、「なぜ日本の株が下げたのか」について、水野和夫氏(三菱UFJ証券チーフエコノミスト)は、「アメリカが金融に依存していたと同様、あるいはそれ以上に日本経済は輸出産業に深く依存していた。日本企業の利益の源泉は北米輸出にあった。それが崩れた。」と解説している。
日本の株式市場は、取引の半分以上がからだの大きな外人が風呂に入っていたようなものだ。彼等が風呂から上がればどうなるか。一目瞭然である。外人依存の体質が裏目に出た。
 ただ、米国では、年金ファンドが海外の株式により多くの資金を投資していた。そのため多額の被害を被った。特に、日本円を例外として、海外の通貨が対ドルで軒並み暴落した結果、米年金ファンドの被害を一層大きくさせたとレスター記者は解説している。
海外株価は下げたが、企業の収益は株価の下落ほど落ちていない。そのため株価収益率は(PER)が極端に低くなっており外国株に割安感がある。ただ、米国企業は直ちに収益悪化が表面化してくるが、海外企業は遅れて業績悪が出てくると指摘していた。
日本では個人は株に投資しているひとは米国と比べて少ない。株暴落で直撃弾を受けたひともそれほど多くない。ただ、投資信託や外貨預金で大損したという話は喫茶店でも聞く。 
CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)といい、取引そのものを保証する債券が暴落した結果、巨額の損が金融機関に今後、出てくるかもしれない。大学や年金ファンドがレバリッジという金融派生商品で巨額の損を出しているという記事が日本の新聞に出ていた。
「文藝春秋」に戻れば、水野和夫氏は、「今回の金融バブルの崩壊によって、アメリカと言う国は二度と立ち上がれないほどのダメージを負ったと考えております」と話している。アメリカがだめなら中国があるといえない。中国こそ米国頼りに輸出で飯を食ってきた。
日本がとってきた「ゼロ金利政策」について、ミスター円こと榊原英資氏は「ゼロ金利政策が円安バブルを生んだ。それが崩壊した。」と持論を展開している。竹村俊平氏(慶應大学教授)は、「1931年の世界恐慌でも、金融危機が深刻化したきっかけは、豪州で預金資産の7割を集めていたクレジット・アンシュタット銀行がつぶれたことだった。今回の金融恐慌では、リーマンブラザーズ破綻でそれが一気に爆発した。」と指摘した。実に興味深い。
日本人は「経済学」の話を嫌うが、経済とからだの健康は同じだと認識して欲しい。(了)

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