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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

バイバイパパ

2022-12-04 08:58:04 | こころ
 こんな夢を見た。
 着ぐるみの中身がパパだとわかった学校帰りの女の子。パパ仕事中だということに気付き、一緒に帰りたかったが「バイバイパパ」とつぶやいて一人で帰って行く。
 なんて悲しい夢。どうしてこんな夢を見たのかわからない。

 もう20代、30代になったうちの子どもたち。ガミガミこまごま言わず、もっと伸び伸び育ててやれば良かったと思う。セカセカせずにもっと本を読んであげれば良かった、一緒に遊んであげれば良かった。孫に代わりはできるけれども、自分の子には、もう2度とできない。

 …子を持つ親なら多かれ少なかれ思うことかも。
 そうそう、もっと遊んでやれば良かった、せがまれるまま肩車してやれば良かった、という外国の詩があったけど忘れてしまった。
  



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幼なじみに“会い”に

2022-10-09 08:44:43 | こころ
 
 年賀状を整理してたら、20年以上前に急死した幼なじみからのものが出てきた。遠方だということもあって、また忙しさにかまけてお通夜にもお葬式にも行っていない(香典くらい出したか?)ことに気付いた。名字代わってないか、引っ越してないか、病気してないか、とダメ元で「今さらながら線香上げに伺いたい」旨の暑中見舞いのハガキを奥さんに出したら丁寧な返事が届き、はるばる宮崎まで行ってきた。
 40歳ほどで亡くなった遺影の彼はさすがに若く、懐かしく思い出話など。お子さんたちも無事大きくなられたそうで何より。訪問はおそらく最初で最後になるだろうし、何か“務め”を果たしたようで長年の胸のつかえが取れたのだった。

 後日、お礼の手紙とともに、おいしそうなブドウが届いたのでした。
  〔写真は、宮崎空港のからくり時計「夢かぐら」〕

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贅沢な時間

2022-09-04 07:28:47 | こころ
 
 ツクツクボウシやミンミンゼミの大合唱の中、近くでアブラゼミが鳴き始める。かと思うと時々カラスがカァカァと…。
 ソファーに横になり、何も考えずに目をつぶる。海外の戦争のことも、流行りの感染症のことも、最近の物価高のことも、自分の体調のことも、将来の年金のことも、しばし忘れて。
 現役の頃は、何かに追われるようにセカセカといつも何かやっていたもんだが。家の片付けやらあちこちの修理もひと通り終わり、何を急ぐこともない。
 …何とも贅沢な時間。



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空から見下ろすと

2022-06-12 08:21:17 | こころ
 
 飛行機から見下ろすと、たっくさんの住宅やビル、橋や農地や野球場が目に入る。
 当たり前だけど、それらは僕のまったくあずかり知らぬところで、誰かの手によって作られ、維持されている。それは1人の個人、1つの会社だけでなく、何十万人、何万社もの努力があってできるもの。発注した会社、設計会社、施工会社、…。(僕が何もしなくても、それらはこの世に存在している。これまた当たり前)
 農家から建設業者、製造業者、輸送業者、それぞれに頑張っているに違いない。今回お世話になった観光業、輸送業、宿泊業の人たちが力を尽くしているからこそ、僕らは無事にツアー・見学をすることができた。
 …ありがたいこったなあ。

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新緑の季節に

2022-04-10 08:47:27 | こころ
 
 桜もそろそろ終わり、新緑の季節である。
 どこだったか忘れたが「ボーッとする時間を持つのはいい」というのを聞き、ヒマな時やってみた。何かを考えるでもなく、それこそボーッとしていると、目の前の景色が(いつも目にしているにも関わらず)新鮮に見えてくるから不思議。
 瞑想とかマインドフルネスとかリキんでやらなくても、これはこれで実に贅沢な時間。コロナやウクライナ、物価上昇と大変なことは沢山あるけれど、5分でも10分でも(もちろん時間の許す限り何十分でも)「心穏やかな時間」を過ごすってのは、精神衛生上とてもいいことに違いない。
 もちろんその間はPC/スマホ/ケータイ/テレビの電源も切って、電話やメール、来客にも出ない方が、気分ぶち壊しにならなくていい。
 それから、奥さんや恋人もいない所の方がいい。でないと「何やってんの、変な人」となってしまうから。
   

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〈祈り〉の力

2022-03-20 10:24:02 | こころ
 
 (理想論あるいは偽善的と思われるかも。ひょっとしたら考えたくもない人もいるかもしれない)
 今この瞬間にも、仕事なくて困っている人、食べ物なくて苦しんでいる人がきっといるに違いない。事故に遭ったりD V/虐待に震えたりしている女性子供や戦火に怯える人も、いることだろう。
 児童相談所で働いたり慈善団体に寄付したりするのも、デモをするのも、防ぐための仕組みを作るのもいいだろう。しかし他に何かないだろうか。

 入院患者は、治るよう祈ってくれる人が多いほど治りが早い、というのを聞いたことがある。それも、患者である本人たちが知らなくても、だそうだ。
 てことは、かわいそうな人たちのために祈ることは、決して無駄なことではないだろう。〈元気玉〉じゃないけれど、多くの人が祈ればきっと力になるはずだし、ちょっとした時間さえあれば元手はまったく掛からないし、何より「何かしている」「見捨ててはいない」ということで精神衛生上、かなりいいに違いない。
 対象をイメージするのがちょっと難しいかもしれないし、もうやってるかもしれないけど、例えば寝る前のちょっとした時間を使って、とか…どうでしょう。
  

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ありがたい教(怒涛の退職日)

2022-01-02 07:17:20 | こころ
 
 こんなことあるのかなあ、っていう自慢たらたらの話。

 最後の出勤日となった去年の12月24日。元の職場ほか挨拶回りして花束や記念品もらって戻り、居室「部長室」の皆からは高級な日本酒などもらって喜んでいると、「今日が最後って聞いたんで」と女子が次々とやって来て(と言っても3人だけが)、メッセージ付きでクッキーやらコーヒーカップを置いていく(隣りの部長からは「モテモテですね」と冷やかされる)。
 ところが中身をゆっくり確認するヒマもなく、やはり「今日が最後って聞いたんで」と若い衆が書類にサインもらいに来る。(記念品に囲まれながら大量の書類を処理しているうち、残業になってしまった)
 夕方、事務課に呼ばれて顔出すと、「長い間お疲れさまでした」と大きな大きな花束(高さ80㎝!)を戴く。都会の電車じゃとても無理だな、と荷物でいっぱいになったクルマで帰り、用意していたブルゴーニュのワインでカミさんと乾杯したのでした。
 仕事頑張って来た甲斐があったなあ、女子の相談乗ってたからかなあ、としみじみ。おそらく人生で一番幸せなクリスマスイブ。
   
 
 そうそう、帰り際にすれ違ったまた別の女子からは「どこかで会ったら飲み行きましょう」と言われてしまった。(やはりモテモテ?…いやいや最後の社交辞令かも)
  



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何てこったい!

2021-07-04 07:39:11 | こころ
 またしても、幼い子供たちが犠牲になってしまった。大阪の付属小、大津市の路上、等々、そして今回は八街市の路上で。被害に遭った子たちはもちろん、大事なお子さんを突然奪われた親御さんたちはたまらないだろうと思う。(ニュース見るのもツラいし、見たくない)
 加害者はいつも大人。何やってんだバカ野郎、と同時に、僕らにも責任の一端はあるのではないかと思う。こんな世界にしてしまって、ごめんなさい、と。しかし謝っても仕方ないし、ご冥福を祈るしかないのか。

 …いつかあの世でその子たちに会えたら、何かしら伝えられるか。

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ありがたい教(○○1日1話)

2021-02-07 07:34:57 | こころ
 
 世の中には『○○1日1話』なる本が多々あるようです。

 一度読んだことあるのですが、ちょっと思いついて『論語 一日一言』という本を去年1年間掛けて、毎朝1つずつ読んでみました。(1日分が半ページしかないので、時間のない朝でもすぐに読めるのがいい)
 今年は別の本『ブッダの教え 一日一話』を。論語が主に人間関係の悩みに「効く」のに対し、仏教の方は心の問題に「効く」のがまたいいところ。
 ちょっと気が早いものの、来年読もうと思って『禅ごよみ 365日』を買ってあります。これまた違った面に「効く」のかも。

 世の中、いろーんなありがたい言葉があり、それによって時に救われることがあります。論語、老子、仏教、神道、菜根譚、等々。西洋ではキリスト教、インディアンの言葉、アボリジニの教え、等々。それに、偉人からの勇気付けられる言葉も数えきれないほどたっくさんあります。
 …大変だけれども、いい世界に僕ら生きているなあ、と。

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ありがたい教(悪いことばかりでもない)

2020-12-20 08:47:41 | こころ

 コロナコロナに明け暮れた1年。(大変な目に遭われた方々にはお見舞い申し上げます)

 個人的には、トシのせいかヨロけるようになったのには参った。出歩くこともめっきり少なくなり、会社でも家でも座っていることが多く運動不足だったのも要因かも。体動かさないせいか、一時期“ウツ”っぽくなってしまった。
 しかし健康のありがたさを再認識でき、早めに対処できて良かったのかも。酒の量もめっきり減って時間を有効に使えるようになったし、周りのありがたさが身に染みたのも事実。
 ありがたいありがたい…と。

 世間的には、音楽のライブやスポーツの大会が中止になった代わり、感動的な話も多々あって、泣けて仕方ないこともしばしば。また、当たり前の日常のありがたさを改めて感じられたのは、皆さんも同じはず。
 その他良かった事柄を列記しておく。
 将棋藤井聡太君の2冠獲得、朝乃山&正代の大関昇進、あいみょんの活躍、ドラマ『アンサング・シンデレラ』、安倍氏&トランプ氏退陣、日本への台風上陸ゼロ、Jリーグ中継の副音声(解説がなくグラウンドの音声のみ)、プロ野球応援団の耳障りなトランペットなくなる、等々

 2021年は平穏な年でありますように。(来週は年末恒例、一年の物故者特集をお送りします)

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