4年前の7月に「誰が一番偉いのか」という一文を載せたことがある。トランプみたいに、キング(首相)よりもエース(庶民)の方が偉いのかも、てなことを書いたかと思うが、今回は全然別の面からの話。
深夜にラーメンを黙々と作っているラーメン屋さんは偉い、社会のヒーローというのはテレビの中に居るんじゃなくそこらに居て世の中のために働いている、という趣旨の文章をどこかで読んだのがきっかけ。
先日、県内のとある温泉旅館で大学時代の同窓会があり、8人が集まった。全員50代、20年以上会っていないメンバーもいて、それなりに年をとっていた。当然昔話やら何やら出て、だいぶリフレッシュさせてもらった。
それぞれ老眼が出ていたり頭が薄くなったり白くなったり、部長だったり課長だったりと、みな似たようなもの。そう大きな差はないように見えた。ただ話好きだった奴は営業やっているし、勉強好きだった奴は研究や教授やっている。僕自身含め、うまい具合に適職に就いているなあ、という印象を受けた。そして営業の奴はおそらく、教授は勤まらないだろう、とも。
会社も違うし職種も体型(スポーツやっているのは、やはり中年太りはなし)も別ながら、ひと晩話をしただけで、みんな人生うまく行っている様子が(うまく行っていない人は同窓会も出づらいかも)何となくわかったような気もする。
同窓会に出るのは、昔を懐かしむことももちろんながら、自分の現在の立ち位置を確認することに意味があるのだと思う。そういう意味じゃ、自分もまあそこそこであろうと。
これらは薬関係の仕事なんだけど、その他のたとえば、弁当屋、焼肉屋、居酒屋、クリーニング屋、花屋、文房具屋、本屋、電気屋、バイク屋、職人、主婦……数限りなく仕事はあれど、それぞれの立場で、その役目を一所懸命やっている人が、一番偉いのではないかと思う。
それは世界中どこも同じ。役目を一心に果たしている人たちのおかげで、この世は成り立っているはず。
(僕もこの秋大きな仕事を終えて、少々息切れしている面もあるけれど、頑張らなくては)
…てなことをブログに書こうと思っていたら、雑誌の『プレジデント』で新井満さんのお母さん(産婆さんだった)の言葉として「天才には天才の、凡才には凡才の役割があるわさ。オギャアと生まれてきた赤ちゃんに、役割のない子なんて一人もいない」というのを読んだ。やはりね、と思った次第。
そうそう、皆で一緒に露天風呂にも入ったんだけど、ゴルフは別として、スポーツやっている人間はやはりいい体型を保っているし体のキレが違う。僕も「お前は学生の時から体型変わらんなあ」と言われ、朝食を軽くし合気道も続けている成果がこんなところにも現れて、それはそれで嬉しいことなのでした。