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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

四字熟語で人生観/恋愛観

2020-03-29 08:42:25 | エッセイ
 
 保険の〈かわいい飲み友達〉に教えてもらった話。
 「四字熟語2つを思い浮かべてください」という簡単な質問をされ、「塞翁が馬」と「一期一会」と答えたところ、最初に答えたのが〈人生観〉を表わし、そして2番目に答えたものが〈恋愛観〉だという。

 ここからは少々自慢めくが、ご容赦を。
 僕の人生観「塞翁が馬」…小中学校までは優等生だったが、高校に入って他の中学出身の優等生に負け(人生いつかは負けるもの)そこでメゲた上に神経症まで患ってしまい浪人となった。意に染まない大学に入ったため落第をし、ギリギリで卒業できた次第。
 ラッキーなことにまあまあの会社に入社でき、回って来る仕事を文句言わずに(時に手を抜きながら)愚直にこなしていたら、途中大変な時期もあったもののまずまずの地位まで上がり、定年後も「え、いいんですか」ってくらいいい条件でそこそこの仕事させてもらっている。(品質に関する責任は持たされているのだが)

 落第したことで今の会社に入れたのだし、おっとりしたカミさんもそこで見つけた。そしてたまには〈かわいい飲み友達〉と飲みに。
 もちろん運が良かったのは確か(大き過ぎる会社でなかったこと、また上司含め周囲の人間に恵まれた)。

 学生時代の友人にすれば将来が心配な人間に映っていたことだろうし、口の悪い奴からは「あいつは終わった」とでも言われてたかも。今では「意外」と思われてるに違いないし、いい意味で「裏切った」ことになる。「情けない」と思われるような人生にならなくてつくづく良かった、と。(ヨイショ半分ながら、キャバクラの子からは「成功者」と言われていた)
 いやいや「塞翁が馬」って言うくらいだから、このあとまた大変な目に遭うのかもしれない…。

 「一期一会」が恋愛観ってのはわかってくれる人もいるんじゃないかと思うので、ここでは多くを語るまい。
 ちなみにその子自身の最初の四字熟語は「才色兼備」だそうだ。あ、当たってる…。さてあなたの四字熟語は?

  〔イラストは「風水ライフ研究家のブログ」より勝手ながら拝借〕

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比較の問題⑨(コロナ考)

2020-03-22 08:35:03 | 時事
 発端の中国では新規感染者が激減しているそうだが、コロナウイルス騒動はなかなか収束/終息のメドが立たない。(失礼ながら)中国でもできたのであれば(いや中国だからできた?)各国でも何とか。
 感染力もさほど強くなく、日本ではまだ〈パンデミック〉になっていないのは不幸中の幸い。「咳エチケット」や手洗いなどずいぶんと浸透したようだから(鼻や口を触らないことも肝要らしい)、将来もっとひどいウイルスが流行した際のいい〈予行演習〉になっているんじゃないか。

 「nippon.com」というサイトのグラフを見ると、日本はまだ少ない方(外交上マズいのかあまりテレビでは紹介されない!)。しかしイタリアやイランなど、大変なことだろう。
 ところで、同様なウイルス感染は過去何回も起きているはずで、長い歴史のある漢方薬で何とかならないものか。それとも今回のコロナは記録的な暖冬によるもので、これまでとは性質が違うものなのか。
 ワクチンはもちろん、「アビガン」や「レムデシビル」ほか世界中で治験も進んでいるようだ。いい知見が得られれば、この騒ぎも一気に収まろうかと。

 悪いことばかりでもない。トロや和牛が安くなっているそうで、消費者にとってはありがたいこと。(生産者はまた大変)
 これまたほとんど報道されないが、治療薬があるとはいえインフルエンザによる死亡者数はどうなんだろう。感染るものではないとはいえガンや交通事故による死亡の方はどうなんだろう。
 コロナについて言えば、罹った人たちの声/意見/感想というのが不思議と聞こえてこない。たとえ匿名であっても、風評を恐れて出てこないのか。

 色々と行事が中止/延期となり、特に卒業式が中止(縮小)になった若い人たち、本当にお気の毒。感極まって涙流す機会を失ったのであれば、それはそれは心残りなはず。(どこかでまた思い切り泣けるといいですね)
 …この騒動もきっといつかは終わるはず(辛抱辛抱)。それまで皆さん、お達者で。

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大震災から9年

2020-03-15 07:30:09 | 時事
 毎年この時期になると、東日本大震災にまつわるニュースや番組をよく目にする。きのうもNHKスペシャル『“奇跡”の子と呼ばれて』を見たら、切なくて切なくて、泣けて仕方なかった。(何にも力になれないけれど)
 大変な目に遭った/遭っている人たち子供たちに比べれば、自分が今抱えている悩みなんか小っぽけなものに思えてしまう。ガンバって生きて行かねば、と。

 ところで、福島第一原発の後処理もまだまだだという。容器内に残った放射性残渣「デブリ」を取り出すのが問題らしい。
 あまり軽々しく言えるものでもないが、もしガンにでもなって余命いくばくもないとなったら、中に入ってそのデブリ取出し作業を申し出ようかと思っているがどうだろう。
「とんでもない、そんなこと人道的に許されない」と言われるに違いないが、本人がそれでもいいと言っているなら。もちろんガレキをかい潜ってちゃんと動き回れるのが前提。いや、中で死んでしまったらまた困ることになるか。
 きょうは短め。

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「超スマート社会の到来」

2020-03-08 08:49:42 | ショートショート
「ハイコンニチワ。キョウワドウサレマシタカ」
「どうも風邪をこじらせてしまったようで、なかなかゼロゼロが止まらなくて」
「ソレハイケマセンネ。ドレ、チョットムネノオトオキカセテクダサイ」
 AIが搭載されたと思われるロボット医者の前に座った僕は、シャツをめくり上げて胸に金属製アームでもって聴診器を当ててもらう。その間も、机の上のモニターにはカルテらしき画面にデータが刻々と表示されていく。このあとはまたロボット看護師に促されてレントゲンでも撮り、〈ビッグデータ〉により診断が下されるのだろうか。
 気のせいか、聴診器がやけに冷たく感じられる。

 こうなったのも、20XX年に起きた新型感染症の流行による。パニック/ヒステリーになりかけながらも何とか〈パンデミック〉という大ごとには至らなかったものの、展示会や講演会、コンサートやスポーツ競技の延期/中止、休校や会社員の時差出勤さらには自宅待機に伴う〈テレワーク〉が一気に拡がったもの。
 もともと、職場の隣りの席同士でさえ電子メールでやりとりしていたものだから、同じ場所にいる必要性も低くはなっていたという下地はあったところ。遠方との会議システムも発達していたから、在宅勤務へも容易に移行できたというわけ。
 飲み会さえも各自パソコンの前でという〈オンライン飲み会〉となり、子供は子供で、自宅学習の〈e-ラーニング〉または〈オンライン授業〉が進んだもの。以前から〈情報化社会〉のあとは〈超スマート社会〉になると言われていたが、2045年と予想されていた〈シンギュラリティ〉もかなり早くに到来してしまった。

 この間、世の中ガラッと様変わりをした。
 新型感染症が猛威をふるっていた頃、人々は家に引きこもるようになり街は閑散としていたものだが、今はAI化が進んだため家から出なくて済むようになり、別の意味で閑散としたもの。
 ここ病院でも、医療関係者の感染症予防のためにロボットの導入が急ピッチで進み、受付の女の子まで「シンサツケンオドウゾ」とくる始末。ここにはお気に入りの美人がいたんだけどなあ。
 自宅にいながら診察が受けられるような研究も進んでいるそうだ。

 災い転じて福となす、か〈働き方改革〉という意味ではいい方向に転んだと言えるが、駅もコンビニもAIで自動化され味気ないことこの上ない。人間はどこか安全な場所あるいは自宅に控えているはずで、これまでのように、ソバ屋の店員にちょっとした冗談を言っても「イミガワカリマセン」と返ってくるだけ。そのうち人間の冗談にも対応できるようになるのだろうか。
 かく言う僕も、実務はAIやロボットに任せ、自宅のモバイルで監督的な“仕事”をしている状態。風邪ひく可能性も低いんだがなあ。いや、呼吸をしている限りウイルスや細菌は吸い込むものなんだろう。
 AIに仕事を奪われた状態ながら、今じゃ他社との難しい交渉やらトラブルやら、AI同士が解決してくれるから、楽と言えば楽。ただ中には、どうしてそんな結論になったのか、よくわからない場合も。いや人間同士が交渉していた時だって、妙な結論というのはあったにはあったが。

 そんなこと考えながらなじみの薬局に入り(今でも薬は基本的に対面販売)、処方箋が届いているはずの旨を伝えると「はーい、今日はどうされました。…ああ、軽い気管支炎ですか、それはお大事に」と、ようやく温かみのある言葉に出会う。なかなかかわいらしいし。
「ああ、ようやく“人間”と話ができた。きょう初めてだ」
 すると彼女、
「いえ私、最新型のロボットですの。人間そっくりでしょ」
 カウンター越しに覗くと、白衣の下の足元は確かに2本の棒で支えられている。ガラスの向こうでは、ロボットアームが手際よく薬棚から僕用のらしき処方薬を袋に詰めている。
「こりゃあ驚いた。名前はあるの?」
「正式には“NR2030B-0027”と言うんですけど、そうね…“ボッコちゃん”とでもしておきましょうか」


 Copyright(c) shinob_2005

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新・かわいい飲み友達③

2020-03-01 08:19:32 | 女の子
 
 おととし知り合った保険の〈かわいい飲み友達〉とは(ガンバって)続いていて、先日、また食事&飲みに行ったのでした。

 今回は静岡駅前の『九州自慢』というお店。個室で以って名物の「もつ鍋」や「レバ刺」「チキン南蛮」を食べながら、僕からはお土産と併せてヨーロッパ旅行や定年後の仕事の状況の話。彼女からは業務変わったという話や人間関係の話、などなど話題が尽きることはなく(もちろんコロナの話も)アッと言う間に4時間。またまた楽しい時間を過ごすことができました。
 軽い話から小難しい話まで付き合ってくれるし(松坂慶子に似ていて)かわいらしいし、愛嬌あって実にいい子。よくまあ付き合ってくれなあ、と。僕としては若い子と話できるのは単純に楽しいし、彼女は彼女で、何かしら得るものがあると思っているのだろう。ずいぶんと元気もらって帰ってきたのでした。
 なお、お互い家庭持ちではありますが、いずれも家庭に不満を持っているわけではありません、念のため。

 翌日「遅くまでありがとう。またいつか」とお礼のメールしたら「とても楽しかったです。また是非よろしくお願い致します」と。次回も楽しみながら、しばらくは会えないのがつらいところ。
  



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