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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

薬のネット販売規制

2009-01-18 10:27:09 | 時事
 
 職業がら、医薬品のインターネット販売は気になるところ。その規制が厳しくなりそうで、Yahooや楽天のHPでも「ネット規制反対の署名を!」なんてのが出ている。今日はその話から。

 まず、この6月より、一般に売られている大衆薬について、リスクの高い方から第1類~第3類に分けて扱いが変わることになっている。ビタミン剤や整腸剤などの第3類が、最も安全な部類になる。
 行政、つまり厚生労働省は安全第一として、ネット販売には反対の立場をとっており、第3類だけは許可するけれども、第1類、第2類の取り扱いは禁止するという。これはまあ、ある意味当然であろう。
 一方、政府の諮問機関である規制改革会議、それに一般の消費者も、外出が困難な人たちや高齢者を中心に、規制には反対のようである。そこでネット署名なんてことになっているようだが、高齢者はともかく、ネット販売をよく利用している人にとっては、風邪薬や胃腸薬が買えなくなるのは困るから、反対するのは当然のこと。
 そしてインターネット業者も、自分たちの扱える商品が減る、つまり利益が減るわけだから、これまた反対に回る。また国会議員の間でも、意見分かれているようだ。

 かように、それぞれの立場で意見が異なるというのはよくあること。行政としては、何かコトがあった時に責任問われるのであるから、できるだけ規制は強めたい。一方消費者側としては、自分たちの利便性を考える。どちらも、自分の利益を第一に考えていることには違いはない。
 でもでも考えないといけないのは、安全性と利便性と、全体としてどうなのかってこと。超越した立場で見られればいいのだが、神でない人間の考えることであるから、偏りが出るのはやむを得ない。どうも規制強化で落ち着きそうだが。
 確かに、不自由な人たちのとっては非常に困ることであるには違いない。かと言って、そうじゃない人たち、つまり楽をしたいだけの人たちとの区別は難しいから、一律に規制するしかない。だからおそらく、障害者番号かなんかを連絡することで、薬剤師あるいは登録販売者が自宅にまで配達してくれることに、そのうちなるんじゃないかと思っている。

 関連して思い出したのは、かのホリエモンが以前話をしていたこと。
「これから店舗というのは必要なくなり、欲しいものはすべてネットで買えるようになる」というもの。事実その方向に進んでおり、昔からの商店街はさびれてしまっているのだが、全然関係ない商品に興味を持ったり、店先でおっちゃんやおばちゃんと話をしたり、はたまたきれいな姉ちゃんを見かけたりすることができなくなるのは、大いなる損失ではないかと思う。
 何より、出歩かないことによる運動不足というのは、健康上よろしくないに違いない。それこそ病弱になってしまって、ますます薬のネット販売に頼らざるを得なくなってしまうのではないか、と。

 そうそう、来週はドイツへ出張しますので、お休みです。

 〔冒頭の表は、asahi.comより〕

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定額給付金のことなど

2009-01-11 09:53:01 | 時事
 
 この時期3連休というのは嬉しい。年末年始は休みだったものの、年賀状に大掃除に帰省に、と慌ただしかったので。そういうことも考えて、祝日というのは決められているのかもしれない。
 考えてみれば、このあと5月にはゴールデンウィーク、8月にお盆休みと、学校の夏休みほど長くはないけれど、ほど良い間隔で休みがあり、それぞれリフレッシュできていい。それらの間は、言ってみりゃ学期みたいなもんだ。

 きのうきょうと、年末年始の新聞を普段よりずっとゆっくり読めて、またいろいろと考えることがあった。
 今は何より「定額給付金」。2兆円ものお金が市場に回ることで金回りが良くなり、つまりは景気が上向くのではないかということのようだ(吸上げポンプの“呼び水”みたいなもの)。だから貯金しないで、消費するのが正しい使い方らしい。
 まあもらえるものは嬉しいけれど、不景気で職や住まいを失った人たちには、照合もできないため給付が回らないんじゃないか。ひょっとしたら、「定額給付金」の存在さえ知らない人もいるかもしれない。さらに世界に目を向けると、たっくさんの貧しい人たちもいる。
 そう考えると、もらったお金をパッと使うのもいいけれど、余裕があれば半分くらいはどこかに寄付してもいいかもしれない。赤十字社とかユニセフとか国境なき医師団とか。あるいはどこかの慈善団体や地元の福祉施設に。おそらく、だけれども、匿名の寄付があちこちにあるんじゃないかと思っている。
 それから、受取り拒否された給付金は一体どこへ行くのだろう。当該自治体に入ることになるのだろうか。

 さて7日は、七草がゆをみんなで食べた。正月の飲み食いで疲れた胃腸、あるいはおなかに来るカゼで弱った胃腸にと、これまた昔の人の知恵であるに違いない。
 

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宮崎に帰っちょったとよ

2009-01-04 14:35:41 | 
  
 この正月は、宮崎に帰っていました(ついさっき戻ってきたところ)。
 5年ごとの高校の同窓会の予定だったのですが、幹事の1人が急死してしまったため今年はなく、その代わりというのか、友人と飲み歩いていました。
 昔の思い出話やら他の友人の近況など話をして、それはそれで楽しい時間でした。ただやはり、死んだ友人の話となるとしんみりしてしまい、未だにちょっと気分を引きずっているところ。
 ちょうど1年前、「死を想うべし」という記事を載せたのですが、このたびしっかり想うことになってしまいました。そして、またまた飲み過ぎてしまった次第。

 でもはやり、故郷はいいもんですな。久しぶりだったんで街の景色もだいぶ変わってはいましたが、なじみのおばさんなんかにも会えて、生き返ったような気分です。
 そうそう、みやげ物やら何やら、東国原知事の似顔絵やら写真があちこち目に付いたのでした。
 あそれから、秋から毎日ヨーグルトを食べていたおかげか、この年末年始は珍しくおなかを壊さずに済みました。

 きょうはこの辺で。今年もよろしくお願い致します。

 〔写真は、日向灘の朝〕

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