公正な〈神様〉が地上に降り立ち、「イスラム国」の指導者や戦闘員たちに蛮行をやめるよう諭した。すると彼らはこう答えた。
「アメリカを始めとする西洋諸国の空爆により、俺たちの家族や友人がどれだけ殺されたことか。日本人と交換を要求していたかの死刑囚だって、空爆により兄弟を殺されたのだ。この悔しさを晴らすには、この道しかない」
そこで神様は、西洋の各指導者や市民に聞いて回った。するとこういう答が圧倒的であった。
「無差別テロを繰り返し、周辺住民を困らせている奴らを懲らしめるのは当然だ」
いずれも尤もな回答に、さすがの神様も頭を悩まさざるを得なかった…。
…もちろんこれは寓話であるが、こういうイタチごっこをやめるには、第三者的な視点というのがどうしても必要になる。部下同士の口論であれば上司が、住民同士のいさかいであれば市役所が、といったように。
しかし人間同士の争いとなると、人間ではない、上位の存在/視点というのがないと前に進まないだろうと思う。実際問題どうするんだというのは実に難しいのだが、八百万の神をゆるーく信じている日本であれば〈神様〉役をできそうな気もしている。
話変わってサッカーのアジア杯。地元オーストラリアが見事初優勝。ガチガチ来る韓国にも当たり負けていなかったし、足元の球さばきもウマかった。若手も活躍していたようだし、これから伸びるんじゃないか。いつまでもベテラン頼みの日本では、次回ロシアW杯予選は苦労するだろうと思われる。
大相撲・白鵬の優勝33回は見事。ただし場所後のインタビューでの審判批判は宜しくない。新記録達成でホッとしたのかもしれないし、前の晩にでも一杯やったのが残っていたのかもしれないが、まだまだ青いなあ、と。
初めの話題に戻ると、彼らも武器商人なんかに踊らされている面も、なきにしもあらず。そういうのに気が付いているのかどうか。
…とは言え、世の中これ以外にも大変なことはたっくさんある。僕ら意識していないだけで。