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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

アン・シャーリーの言葉

2018-10-07 07:59:15 | エッセイ
 
 Eテレ「100分de名著」はいい番組で、欠かさず見ている。
 今月のモンゴメリ『赤毛のアン』は女の子向けだと思ってあまり期待していなかったのだが、いやこれがなかなか面白くて、指南役の茂木健一郎氏がぞっこんなのもわかる気がする。

 引き取られる家「グリン・ゲイブルズ」(緑の切妻屋根)までの道すがら、りんごの花咲く並木道を「歓喜の白路」と呼んだり、何てことない池に「輝く湖水」と名付けたり、主人公アン・シャーリーは実に想像力が豊か。文庫本を買ってきたが、村岡花子さんの訳が素晴らしいこともあって、すらすら読めてしまう。そしてアンの想像力豊かな言葉に、ハッとさせられている。

 前後の文脈ないとわかりづらいとは思いつつ、新潮文庫より勝手ながら引用させて戴く。
  p.30 これから発見することがたくさんあるって、すてきだと思わない? (中略)もし何もかも知っていることばかりだったら、半分もおもしろくないわ。
  p.41 この世の中にこんなに好きなものがたくさんあるって、すてきじゃない? 
  p.59 朝があるってほんとにすばらしいことじゃない?
  p.60 朝はどんな朝でもよかないこと? その日にどんなことが起こるかわからないんですものね。
  p.97 何でも二度めに考えだしたときには、はじめほどよくないんですものね。
  p.132 おわびをして許されるって、ほんとに気持のいいものね。(中略)家へ帰るってうれしいものね。

 読み始めたばかりなので、まだまだ〈いい言葉〉が出てくるのだろう。楽しんで読み進めたいところ。
 …しかし『赤毛のアン』に夢中になるなんて、僕の中にも女性的な部分(アニマ)が潜んでいるのかもしれない。
 〔イラストは同番組のHPより〕


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2 コメント

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ここ二年間欠かさず見てます (藤森照幸)
2018-10-21 16:51:19
我が妻と毎回欠かさず見ています。 總て録画しています。 伊集院君の感想が又いい。 テキストも全て購入。 原文ももちろん購入。 嘗て読んだ本は、本棚をひっくり返して探し出す。そうそう明日の予約をしておかなくては、・・・・。
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コメントありがとうございます (本人)
2018-10-24 21:56:04
コメント戴き恐縮です。「100分de名著・赤毛のアン」最終回も感動的でした。
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