少し遅くなってしまったが、なでしこジャパンが世界一。〈小さな娘たち〉が、世界の強豪相手に本当によくやってくれた。僕も体小さい方だから、大きい相手を倒してくれるのはとても気分がいい。早くに起き出して見た甲斐があったというもの。
しかしファウルの少ない、いいゲームだった。男子の方がスピードやパワーがあるのは当たり前ながら、ファウルでプレーがぶつ切りになるのが難点。FKもらうためわざと転んだりするのを見ると、女子より女々しいとも言える。
得点決めた米国のモーガンにしろワンバクにしろ、なかなかの美人であるのに対し、日本の宮間も澤も、決してそういうわけではないが、他のメンバー含め、輝いていた。大和なでしこ、ここにありって感じ。
優勝後の特番なんか見ていると、男子の代表と同じくチームワークの良さが感じられた。(ついでながら大学時代、サッカーの大会で優勝したことがあるが、その時もチームの雰囲気とても良かった。僕は左のサイドバックだった)
ただ本人たちは、一流を極めた人たちがそうであるように、意外と冷静なのかもしれない。今回の世界一で、憧れそして目標とされることになったわけだが、チームにしろ個人にしろ、追われる立場にもなったのだし、何よりいつまでプレーできるか、という心配はあるだろう。
ところで、欧米には日本人(アジア人)を下に見る人間がまだまだいるのも現実。いつだったか米国の国内便から降りる際、大柄な現地女性キャビンアテンダントに“Thank you.”と言ったら「ヘッ!」てな感じでそっぽ向かれたことがある。「チキショッ」と思ったが、それが現実。もちろんそういうのは少数だろうけど。
だからそういう意味でも、世界中のハナを明かしてくれたみたいで、嬉しかった。東北の人たちへの、勇気づけにもなったことだろう。
震災支援へのお礼の横断幕も、良かった。クロスバーやポストにも助けられたし、あんな見事に技ありシュートが決まるなんて、天が味方してくれたのに違いない。
ともあれお疲れさん、そしておめでとう。
あそうそう、結果知らずに起きてきたカミさんが「どうだった?」と聞くので、ポソリと「PK…」と答えると、「そう、そこまで行けば勝ってほしかったよね」と言う。その後ニュースで優勝したことをカミさん知ったわけだが、時々こんないたずらを、している。
〔写真は時事ドットコムより〕