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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

仕事脳

2012-11-25 09:32:57 | エッセイ
 
 就職した時、会社人間になんてなるもんかと思っていた。仕事のことしか考えられないような、言わば偏った人間はつまらないだろうな、と。
 以来30年近く経ち管理職にもなり、そうも言ってられなくなった。家に帰ってからも仕事のこと考えているし、休日も頭のどこかには仕事のことがある。(慣れたのだとも言えるし、これはこれで会社/社会に洗脳されたのだとも言える)
 でも考えてみれば、お店やっている自営業の人だって、会社の経営者だって、一流のミュージシャンだってプロのスポーツ選手だって、四六時中仕事のことを考えていることだろう(一流の政治家も、世の中のことをずっと考えているはず)。でなければ淘汰されてしまう。厳しいこの時代、経営者でも一流でもないけれど、淘汰されないためにも仕事のことは考えていないといけないに違いない。

 仕事でも何でも、夢中になれるというのはいい。「あ、もうこんな時間か」と思えるのは、時間忘れて遊んでいた子供の頃に似た感覚を覚える。
 それと、最近は管理職になりたがらい若者も増えているようだけど、物の見方なり幅が拡がるし人を動かす面白さってのもあるし、管理職もなかなかいいもの。
 一番イヤなのは、会社で面白くないことがあって、それが休日前だったりすると、せっかくの休日の間ずっと悪い気分のまま過ごすこと。

 とは言え、学生の場合勉強のことばかり、社会人の場合仕事ばかりでもつまらない。どこかでそれ以外の幅も持っておかないと、ただの〈専門バカ〉になってしまう。
 どこかで書いたけれど、飲み会の席で仕事の話ばかりというのも面白くないし、人の噂話だけというのも芸がない。たとえば相対性理論とか再生医療の話とか世界遺産の話とか、全然別の話ができる人ってのはカッコいいと思う。
 その流れで僕の場合、このブログに書く内容ってのは仕事とはほとんど関係ないようなことばかりになっている。バランスもとらないとね。

〔冒頭のイラストは、ご存じ脳内メーカー。「shinob」と入れた結果だが仕事なんてほど遠い!〕


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どの党が正しいのか

2012-11-18 09:36:02 | 時事
 
 おととい、NHKで衆議院解散&総選挙のニュースを見ていたら、中学の娘が「どの党が正しい?」「自民党と民主党と何が違うの?」と聞いてきた。
 すぐには答えられなかったのだが、そう言えば僕も小さい頃、親に同じようなことを聞いたことがある。算数など学校のテストと同じように、あるいは漫画のように、正しいものとそうでないものとがあるのだと思っていた。
 公明党だったか共産党だったか、選挙運動やってる人から党のマークのシールをもらい、単純に「ここがいいんじゃない」と親に言ってシブい顔された覚えがある。(両党について言えば僕の子供の頃からずっと続いており、それはそれで立派なこと)

 何が正しいのか、というのは非常に難しい問題で、テロ組織だって自分たちは「正しい」と思っているに違いない。
 そこまで極端ではないにしても、子供いる人は子育て支援に力入れる党が「正しい」のだろうし、不景気に悩む自営業者の人は景気回復が「正しい」と思うことだろう。
 学校の生徒会長を選ぶのだって、どの候補が正しいとは、なかなか言えないもの。むしろカッコイイとか頭がいいとか、人気投票みたいなところもある。大人がやる選挙だって、見る目が肥えているとはいえ、見た目で選ぶところは多々あるのかもしれない。

 …てなことを娘に話したら、「そんなベタなこと言われてもねえ」と。あらら。

 今回の総選挙も原発依存に震災復興、消費税にTPPに尖閣問題と争点は盛りだくさん。だからこそ少数政党が生まれるのだけれど、きちんと立ち位置を明確にしてもらいたいもの(テレビや新聞もひと目で分かる一覧にしてほしい)。たとえば消費税上げないと言うのなら、上げなくて済む根拠を明確にすること。
 結局のところ、官僚機構や外国からの圧力、市場の動きに縛られて、この時代そう大きな変革はできないだろうとは思う。それでも少しは良くなるよう、一票投じる者としては考えたいもの。
 現時点でどこが勝つかは分からない(どこも勝てないかもしれない)。いずれにしても、多くの人々に「正しい」と思わせた方が勝ち。そして勝った者が正しいということになる。誰の名言だったか「強い者が勝つのではない。勝った者が強いのだ」なのかも。

 話逸れるけど、シドニー・ルメット監督の『十二人の怒れる男』はいい。10月の平日にBSでやってたのを録画で見たのだが、噂に違わず素晴らしいものだった。何か重要なことを決めるにはあれくらい真剣に考えなきゃなあ、と感じた次第。
 

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M・ジャクソン“Heal the World”

2012-11-11 11:45:50 | エッセイ
 ここんとこまた忙しいせいか、癒やし系の音楽が耳に心地いい。今クルマの中でよく聞いているのは、マイケル・ジャクソンの“Heal the World”。黒人の女性が体揺らして歌うようなゴスペル調の歌だ。
 “Beat it”や“Thriller”ほどのインパクトはないが、彼の真心が感じられ、ひょっとしたら一番伝えたかったことなのかもしれないと思っている。アメフトの試合のハーフタイムで歌っている姿を、ネットで見た人もいるかもしれない。

 ちょっとサビの部分を記載し、和訳してみる。
Heal the world
Make it a better place
For you and for me
and the entire human race
There are people dying
If you care enough
for the living
Make a better place
For you and for me
世界に癒やしを。君と僕、そしてみんなが過ごしやすくなるよう。
粗末な生き方さえしなければ、人が無駄に死ぬこともない。
君と僕のため、いい世界になるよう…。

 彼ほど世界的に有名になっても、いやだからこそなのか、ある程度名が売れると〈祈り〉にも似た歌が発表されるようだ。聞いてて切なくなるほど。カーペンターズの「スーパースター」しかり、アバの「ザ・ウィナー」しかり。他にもジョン・レノン「イマジン」、クイーン「ボヘミアン・ラプソディ」、美空ひばり「川の流れのように」、松田聖子「瑠璃色の地球」、等々…。
 おそらくもう自分のことはいいとして、世の中のこと、それこそ全人類のことを気に掛けるようになるものなのかもしれない。人間として、かなり高い所へ到達したのだと言えるだろう。(だからマイケルはあちらの世界に呼ばれたのだ、とも)

 ところで、歌手も沢山いるけれど、特にアイドル歌手なんか、バラード系の持ち歌もないと、年とった時に歌いづらいだろうなーと思う。

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海外旅行制覇法(世界を6つに)

2012-11-04 09:26:42 | 
 
 仕事で1週間ばかり北京へ。時期が時期だけに少々覚悟して行ったのだが、危ない目にも遭わなかったし、以前と変わったところはなし。もちろん隅から隅まで回ったわけではないものの、無事帰って来られたのは何より。
 プライベートな旅行を含めこれで海外は20回くらいになる。もっといろんな国に行ってみたいものだが、世界195ヶ国もあるそうで、なかなかそうも行かない。
 そこで、こういう考えがあるというのを紹介したい。知ってる人は知ってると思うが、世界を6つのブロックに分けてみるというもの。

 その6つとは、北アメリカ、南アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、大陸性アジア、海洋性アジア。それぞれのブロック内では、細かい所で違いはあっても地理的・文化的には近いものがある。
 大陸性アジアとは聞き慣れない言葉だが、モンゴルとかチベットとか、中国もその範疇に入る。海洋性アジアとは、オセアニアとか東南アジアとか、日本も入るだろう。
 こうして大きく6つに分けて、それぞれのブロックに一度でも行くことができれば、そのブロックはとりあえず制覇したと考えればいい。
 日本人であればともかく海洋性アジアは制覇、隣りの韓国や中国に行けば大陸性アジアは制覇、という風に考えれば、あとは残り4つってことになる。

 僕の場合、新婚旅行がオーストラリアだったし(僕らの頃は人気№1。パースという港町がとても良かった)グアムにも行ったし、ドイツやイギリス、チェコ(ここもシブくていい)とヨーロッパも訪問したし(いずれも仕事だが)、米国へも出張で3回ほど。
 だからあとは南アメリカとアフリカ。次のW杯や五輪を開催するブラジルもいいし、エジプトも行ってみたい。ついでながら、もう「制覇」したことにはなっているけれども、トルコやルーマニアも行ってみたい所。
 スペインも一度は訪れてみたいが、一度研修で行ったプエルトリコに似ているようには思う。

 もちろん、先立つものなり自由な時間なり充分ある人は、6ブロックなんて言わなくてもいいのだろうが。
 なお、これは国内旅行にも応用できる。47都道府県回り切れない場合は、東北・四国・九州など、やはりブロックに分けて考えるといいだろう。
 

〔冒頭の地図は全教出版のWebsiteより勝手ながら拝借〕

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