思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

『恋知』ーわたしの生を輝かす営みー発売開始

2013-12-12 | 学芸

『恋知』ーわたしの生を輝かす営み武田康弘著・白樺教育館刊。 発売開始です。

 完全な手作り本です。校正担当は、白樺教育館の学芸員・揚原泰子さんと、副館長の古林治さん。

 pdfファイルと表紙は古林さん制作。国立国会図書館への納本は、揚原さん。

 本文は、A4で46ページ。フルカラー。エプソン純正顔料インク印刷。定価980円。

『白樺教育館』にお申し込み下されば、送料込1000円でお送りします。

pdfファイルでも読めます(クリック)。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

清瀬保ニのピアノ曲と少女のことば。

2013-12-12 | 教育

 9日の月曜日、小学生クラスで4年生の晴花ちゃんが一人になった時間に、清瀬保二(きよせやすじ)さんのピアノ曲をかけました。
花岡千春さんによる『清瀬保二ピアノ独奏曲全集』からです。

 
  漢字の練習をしながら、

 

 晴花ちゃん:「誰の曲?」

 わたし:  「清瀬保二という人だよ。」

 晴花ちゃん:「生きてる?」

 わたし:  「ううん、もうだいぶ前に亡くなったよ。」

 晴花ちゃん:「わたし、この人に会いたかったな。」

         「この人と握手してみたかった。」

 

        「モーツァルトみたい。」

        「これ、弾くの難しいよ。弾いている人たいへんだと思うよ。」

 
わたし:     「これが清瀬さんの写真だよ。」

 晴花ちゃんは、黙って、にこやかに、興味深そうに眺めていました。

 
 真っ直ぐで可愛らしい晴花ちゃんは、淡々と、でも、気持ちを込めて上記のように話したのです。

 

 聞いていて、わたしは、鳥肌が立ちました。

素朴で優しく深みのある音楽・土着性を感じさせる日本的な旋律ーーー
ーーこの曲をつくった人と「握手してみたかった。」という感想を超えた言葉には、清瀬作品の本質をひとことで表現されたようで、電気が走りました。

 旋律も和声もモーツァルトと似てはいませんが、簡明な響きは、確かに共通します。

 音数の少ないシンプルな曲を聞いて、「この曲、弾くの難しいよ。」と言ったのにも驚かされました。プロのピアニストがどう弾いたらよいか、分からずに難儀するのが清瀬作品だからです。

 西洋音楽の体系を、まるで受験勉強と同じように教育される音大生は、自分自身の心身の内側で深く音楽を捉えることが苦手ですので、「私」の内面から発する清瀬の独創を前にしてとまどうのです。
 それを、「弾いている人、たいへんだと思うよ。」とさらりと一言。


う~ん、参った(笑)

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする