メランコリア

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ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

絵本『マドレンカのいぬ』 ピーター・シス/作 BL出版

2021-10-23 15:58:33 | 
松田素子/訳 2004年初版

「作家別」カテゴリー内に追加します


ピーター・シス:『ドラゴンたちは今夜もうたう』他著

松田素子:
雑誌『MOE』の創刊に携わり、編集長を務めた後
フリーで絵本の企画、編集、創作、翻訳などで活動
訳書に『メイシーちゃん』(ルーシー・カズンズ作 偕成社)シリーズがある



シスが自分の描く絵本は哲学的すぎて
子供達に伝わりにくいのではと考えて
もっとわかりやすく描いたのがこちらのシリーズ

とはいえ1枚1枚の絵が必要以上に描き込まれているのは同じ
途中から一部分がめくれるようになっているしかけ絵本

町のみんなが犬を連れているっていう設定だけでも楽しそうすぎる!!

表紙にはそれぞれの犬を連れた人たちがたくさん描かれていて
たくさんの犬がビルの窓から顔を出して外を見ている
夢のようだなあ!



【内容抜粋メモ】











犬が飼いたくて仕方ないけれども
飼えないという状況のマドレンカ

彼女にしか見えない犬を散歩させて
会う人会う人に「見て見て!」と自慢する

子供にしか見えないものって絶対あるよね
それにちゃんと答えてくれる街の人々が優しい








それぞれめくると、その人が子供の頃に飼っていたと思われる
犬の絵が出てきて、どの子もとっても可愛い
そして胸がキュンとなる













左上にはマドレンカが歩いた場所の印が
丸い点で増えていく

シスは小さい頃、自由にいろんな場所に行くことを夢見て
地図を見るのが好きだったと美術館の説明に書いてあった

こうしたちょっとした遊びも
そうしたところからの発想だろうか



街の人々は様々な国の格好をしていて
犬と一緒にいる絵もその人の母国っぽい













日本もあって、「Hai!」(はい)という返事が書かれている
柴犬じゃないのね しかも何時代?w
犬の目がちょっとイっちゃってるww








クレオパトラというゴージャスな名前の友達は
(後で思ったけど、エジプトが大好きだからあだ名かな
見えない馬を連れていて
どこか遠くに行って遊ばない?と誘う





ここからのページは2人の顔の部分だけがくりぬかれていて
イメージの中で世界各国をめぐる





展覧会で見たのはこの原画だったんだな
やっぱりエジプトの絵がとても惹かれる


 


 



そのうち自分の家があるビルの窓から
「帰っておいで」という声が聞こえる

家に帰る時には
それまで出会った人達が子供の頃に飼っていた
犬全員を連れているっていう終わり方

いろんな種類の犬がぎっしり詰め込まれている絵がかわいすぎる笑








最後のページには犬の種類と
登場人物が丁寧に描かれている
これは点描画







裏表紙にはマドレンカにしか見えない犬が
ちょこっと描かれている
ハチワレのとっても可愛い子!






この前に読んだ絵本が猫だらけだったから
てっきりシスさんは猫派だと思ったけれども
犬も好きなのかな?

愛娘マドレンカさんは
幼い頃、自分が出てくる犬の絵本ができた時は
どんなに喜んだことだろう!

そして、大人になっても
世界中で読まれる絵本となって
どんなに誇らしいだろう!



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