1976年初版 1990年59刷 清水俊二/訳
※
「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します
【注意】
トリックもオチもネタバレがあります
極上のミステリーなので、ぜひ読んで犯人当てをしてみてください
これも本当はジュヴェナイルで読みたかったが単行本しかなかったから
挿絵がまったくなくて寂しい
さすがハヤカワミステリー 59刷はスゴイな
これだけ有名な作品をなぜ今までスルーしてきたのか?
映画化も見てなかったのが不思議なくらい
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そして誰もいなくなった (1945年の映画) - Wikipedia
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そして誰もいなくなった (1974年の映画) - Wikipedia
読み始めてほぼ一気読み
どんどん謎の事件に引き込まれていく
メインの話し手はヴェラという女性
私の推理では一番ありえなさそうな真犯人として
彼女が仕組んだと思っていた
自分の弱さを吐露するリアルな文章は
スティーヴン・キングの小説を読んでいるような感じが終始あった
元のタイトルは
『TEN LITTLE NIGGERS』
ニガーという差別言葉が使われていて意外
元々この歌はどういう意味で作られたのか?
日本の童謡にも♪かごめかごめ など
都市伝説っぽい解釈ができる話がいろいろあるけれども
『マザーグース』もかなり謎だよね
罪を償わせるのが動機と言っても
ちょっと微妙な感じで、警部が言うとおり法律で裁けない範囲の事件が多い
【内容抜粋メモ】
<登場人物>
ローレンス・ウォーグレイヴ:高名なもと判事 「首吊り判事」と呼ぶ者もいる
ヴェラ・クレイソーン:秘書・家庭教師
フィリップ・ロンバード:もと陸軍大尉
エミリーブレント:信心深い老夫人 マカーサーと同じ連隊にいたトムの姪
マカーサー将軍:退役将軍
アームストロング:医師
アンソニー・マーストン:遊び好きな青年
ブロア:もと警部
ロジャース・妻エセル:オーエン家の召使
■
インディアン島
オーエンという富豪が島を買い取ったが
その正体はハリウッドスターのゲブリエル・タールだと噂がもちきり
「ウォーグレイヴ判事」
一等喫煙車でインディアン島に向かう
謎めいた女性コンスタンス・カルミントンからの手紙で招待された
「ヴェラ・クレイソーン」
三等車に乗り島へ向かう
オーエン氏から秘書として雇いたいという手紙をもらった
「フィリップ・ロンバード」
アイザック・モリスから100ギニーもらい島に行って
人々を監視するよう言われる
食べるのにも困っていた彼は飛びついた
「エミリー・ブレント」
U.Nのあとは読めない相手から夏の休暇を島で過ごさないかと誘われた
いつか会ったオリヴァー婦人だろうか 思い出せない
「マカーサー将軍」
旧友と一緒に島で過ごしませんか?という手紙がきた
「アームストロング医師」
島の持ち主の財産も地位もある婦人が病気で
夫は妻に気づかれずに診察してほしいという依頼を受けた
「アンソニー・マーストン」
自動車を飛ばして来る
背の高いハンサムで快活な男性
「ブロア氏」
南アフリカで事業をしていたデイヴィスという偽名を使って島に向かう
途中、老船員から
「嵐が来るぜ 審判の日はすぐそばまで来ている 祈るんだ」と言われる
■
オークブリッジ駅~ボートで島へ
タクシーは2台しかなく、互いに見知らぬ人々は相乗りして行くことにする
インディアン島は巨大なインディアンの頭部に似た岩だらけの島
1日1回、フレッド・ナラカットが食料品をボートで運ぶため
この日も彼が島に人々を運ぶが
彼もオーエン夫妻に会ったことはない
ナラカット(何から何まで信じられないほど不思議だ・・・
低い四角い建物の近代的建築の邸
きちんとした召使のロジャース夫婦を見て、いくらか安心する人々
ロジャース:
あいにくですが、オーエン様は遅れて、明日にならなければお見えになりません
ロジャース夫人が幽霊のように血の気がない様子に皆驚く
しかも、この2人も雇われたばかりで、オーエン夫妻を見たことがないと言う
それぞれの寝室も申し分なく
額縁に大きな羊皮紙があり、古い子守唄が書かれていた
Ten little Indian boys went out to dine;
10人のインディアンの少年が食事に出かけた)
One choked his little self and then there were nine.
(一人が喉を詰まらせて、9人になった)
Nine little Indian boys sat up very late;
(9人のインディアンの少年がおそくまで起きていた)
One overslept himself and then there were eight.
(一人が寝過ごして、8人になった)
Eight little Indian boys travelling in Devon;
(8人のインディアンの少年がデヴォンを旅していた)
One said he'd stay there and then there were seven.
(一人がそこに残って、7人になった)
Seven little Indian boys chopping up sticks;
(7人のインディアンの少年が薪を割っていた)
One chopped himself in half and then there were six.
(一人が自分を真っ二つに割って、6人になった)
Six little Indian boys playing with a hive;
(6人のインディアンの少年が蜂の巣にいたずらしていた)
A bumblebee stung one and then there were five.
(蜂が一人を刺して、5人になった)
Five little Indian boys going in for law;
(5人のインディアンの少年が訴訟を起こした)
One got in Chancery and then there were four.
(一人が裁判所に行って、4人になった)
Four little Indian boys going out to sea,
(4人のインディアンの少年が海に出かけた)
A red herring swallowed one and then there were three.
(燻製ニシンが一人を呑み込んで、3人になった)
Three little Indian boys walking in the zoo;
(3人のインディアンの少年が動物園を歩いていた。)
A big bear hugged one and then there were two.
(大熊が一人を抱きしめ、2人になった)
Two Little Indian boys sitting in the sun;
(2人のインディアンの少年が日向に座った)
One got frizzled up and then there was one.
(一人が陽に焼かれ、1人になった)
One little Indian boy living all alone;
(1人のインディアンの少年は一人ぼっちで暮らしていた)
He got married, and then there were none.
(彼が結婚し、そして誰もいなくなった)
(あれ?小説では「彼が首をくくり」となっている
■
夕食後の断罪
アームストロング医師(成功の岸に着いたら、どんなことがあってもすがりついていなければならないのだ
島には不思議な力がある
世間との交渉がなくなる
ブロア(人間が未来を予想できないのは、いいことかもしれない
食事に大満足して、ふと見ると、
インディアンの小さな陶器が10人置いてある
島の名前に模したのだろうと笑う人々
女主人はオリヴァーではなく、オーエンだと聞いて
そんな人は知らないと言うブレント
ロジャースがレコードをかけると、10人の客の罪状が読み上げられる声が聞こえる
アームストロング医師はルイザを死なせた
ブレントはビートリス・テイラーを死なせた
ブロアはジェイムズ・ランダーを死なせた
クレイソーンはシリルを殺した
ロンバードは、村落の原住民21人を殺した
マカーサーは妻の愛人アーサーを死地に送った
アンソニーは2人の子どもを殺した
ロジャース夫妻は女主人を死なせた
ウォーグレイヴはエドワード・シートンを殺した
人々は罪を否定し、隣りの部屋を探して蓄音機から流れた声だと確かめる
ロジャースはオーエンに指示されたと話し、レコードには「白鳥の歌」とある
妻エセルはショックで失神し、寝室に運ばれる
■
ユリック・ノーマン・オーエン
手紙の差出人ユリック・ノーマン・オーエンに招かれながら
誰も彼について知る者はいない
それぞれどういう経緯でここに招かれたかを話すと
皆、しばらく音信がなかった知人から招かれたがウソだと分かる
レコードにデイヴィスはなく、ブロアは本名を明かす
もと警部で今は探偵として雇われて来た
オーエン夫人の宝石のためにみんなの行動を見張るのが役目だが
そんな夫人はいない
ユリック・ノーマン・オーエンの頭文字から
「UN KNOWN(誰でもない人)」だと分かる
■
釈明
判事:
我々は気が狂った人間に招かれた おそらく危険な殺人狂だろう!
彼は我々をよく知っている
私は正しい判決を受けた殺人犯に死刑を宣告し、義務を果たしただけだ
被告に私怨があったという噂もある
ヴェラ:
シリルの家庭教師をしていた
遠くまで泳いではいけないと言ったが沖にいって
泳いで追ったが間に合わなかった
マカーサー:
リチモンドは部下だったが、偵察に出して戦死した
戦時には珍しくない
ロンバード:
戦時中、2人の仲間と食料を持って逃げた
自分を護るのは人間の第一の義務だろう
アンソニー:
2人の子どもを轢いた 運が悪かったんだ
英国の道路が悪い スピードらしいスピードも出せないんだから
ロジャース:
女主人の容態が急変した晩は嵐で電話が通じず
医者を呼びに行ったが間に合わなかった
その後、相応の遺産をもらった
ブロア:
ランダーは銀行強盗
終身刑で1年後に監獄で死んだ
アームストロング医師:
そんな名前の患者は覚えていない
(酔って手術して手元が狂った
看護婦は知っていたが、互いに秘密を暴くことはない
ブレント:私は良心のままに行動して、やましいことは1つもない
ナラカットが毎朝、食料を運びに来るから
明日、立ち去ろうということに決まる
■
アンソニー
アンソニー:ぼくは犯罪を礼賛しますよ! 犯罪に乾杯!
ウイスキーを飲みほし、急に顔が紫色になり、そのまま倒れて死ぬ
あんなに快活な青年が突然死んで信じられない人々
「自殺する人には見えない」という意見でまとまる
青酸カリで殺された?
ブレント:死はいつでも私たちを待っているのです
それぞれは寝室に戻る
ロジャースが後で見ると、
テーブルのインディアン人形が1個なくなっていた
マカーサーは妻レスリーを愛していたが
部下のリチモンドとの関係を知り、生きて帰れない偵察に派遣して戻らなかった
3年後に妻は肺炎で死んだ もう15、6年も前のこと
島のいいところは、一度来てしまえば、もうその先へは行かれないことだ
すべての終わりへ来てしまったのだ
彼は島を去りたくないと悟る
ヴェラは家庭教師をしていた邸の主人ユーゴーと愛し合っていた
シリルがいなければ遺産が入り、結婚できるかもしれない
■
エセル・ロジャース
エセルが寝室で死んでいるのを夫が発見
ゆうべアームストロング医師が渡した睡眠薬がないが
ロジャースは妻は何も飲まなかったと証言
レコードを聞いてうろたえた妻が自供するのを恐れて夫が殺した?と疑う人々
ナラカットがいつも来る時間に来ない
嵐になれば1週間陸と断絶することもざらにある
ブロア:これも最初から計画されていたんだ
テーブルの人形が8個になっていた
ブレント:
汝の罪はかならずあらわれるべし
ビートリスは私が使っていたが、不倫して妊娠したため追い出した
その後、河に身を投げた
自分の犯した罪があの娘を自殺させたのです
アームストロング医師:世間には、犯人を罪に落とすことができない犯罪がある
■
島の探索
ロジャースは妻の死体が寝室に置いて
小さな客室に移る
マカーサー:
我々は皆終わりを待っているのだ
もう重荷を背負わないといいと分かった時、救いが訪れるのだ
レスリー・・・
ロンバードがピストルを所持しているため怪しむブロア
ロンバード、ブロア、アームストロング医師の3人で
島にオーエンが隠れる場所がないか探索するが
周りは岩ばかり、邸にも隠し部屋はないと分かる
島には彼ら8人のほか誰もいないのだった
■
マカーサー将軍
食事に来ないため、アームストロング医師が海に呼びに行くと
後頭部を殴られて死んでいた
テーブルには7個の人形しかない
アームストロング医師:オーエンは我々の中の1人だ!
ブレント:私たちのうちの一人が悪魔に憑りつかれている
■
判事の詰問
判事は最初の事件から、それぞれのアリバイを聞き
完全に嫌疑を免れる者はいないと結論
いかに生命の安全を確保するか検討したほうがいいと提案
判事:
すべての事件をつぶさに検討すると
ある一人の人間をはっきり指示できると思う
ロジャースは浴室の深紅のカーテンがない
ブレントは編み物の毛糸の玉がないと言う
■
ロジャース
早朝、1人で薪を割っている時、後ろから襲われて死んでいた
陶器の人形はあと6個
ブロアは偽証して無実の男を有罪にして昇進したことを白状する
ブロア:
これまでも随分危険な目に遭ったが
今度も必ず切り抜けてみせる!
ブレント(他の者は死ぬかもしれないが、自分は死なない!
皆はそれぞれがオーエンではないかと疑いながら平静を装おうとする
■
ブレント
缶詰の食事の後、フラフラして、次の歌に来るミツバチが見える
首のわきを刺された感触がして死んでいるのが見つかる
ミツバチではなく、注射器の打った跡があり
それを持っているのはアームストロング医師のみ
カバンを開けると注射器だけがなくなっている
■
身体、荷物検査
判事は、医師の薬品、ロンバードのピストルなどをひとまとめにしてしまおうと提案
そのため、身体、荷物検査が始まる
ロンバードのピストルは引き出しから消えていた!
台所の食器入れに薬品類をしまって、箱のカギをロンバード
戸棚のカギをブロアが持つことにする
5人とも人間ではなく動物にかえってしまっていた
部屋から出る者は1度に1人と決められた
■
判事
頭痛がして部屋に戻ったヴェラは、ノドに天井からさがった海藻が触れて絶叫する
みんな駆けつけて介抱するが判事だけいない
アームストロング医師が呼びに行くと、頭を撃ち抜かれて死んでいた
深紅のカーテン+判事のカツラの中には毛糸の玉が入っている
ロンバードが部屋に戻ると、引き出しにピストルが戻っている!
夜中に足音を聞いたブロアは、正面ドアから出て行く人影を見る
他の部屋をノックすると、アームストロング医師だけが答えない
目に見える危険は怖くない
ブロアが恐怖を感じるのは、目に見えない危険だった
食堂の窓ガラスが割られて、テーブルの人形は3個になっている
■
ブロア
ブロア:この島に動物園はない
ヴェラ:
動物は私たちよ
いつも誰かに見られているように感じない?
食事をしに邸に戻ったブロアは、ヴェラの部屋にあった
熊の形の大理石で頭を潰されて倒れていた
■
3つの人形
岩の合間にアームストロング医師が溺死しているのを発見する2人
ヴェラはすかさずロンバードのピストルを奪って
ロンバードの心臓を撃ちぬく
そうだ、ユーゴーは2階で私を待っている
部屋に入ると、歌の最後にある首をくくる輪が用意されている
ヴェラは首を入れて、イスを蹴った
■
ロンドン警視庁の捜査
トマス・レッグ副警視総監とメイン警部はこの不可解すぎる事件に頭を抱える
嵐の後、ボートでインディアン島に行った地元民によって
10人の死体が発見された
判事とロンバードは射殺
ブレントとアンソニーは青酸カリ中毒
エセルはクロラールののみすぎ
ロジャースは後頭部を割られ、ブロアは頭部を潰され
アームストロング医師は溺死
マカーサーは後頭部を殴打、ヴェラは首を吊っていた
アイザック・モリスも死んでいた 麻薬の密売などをしていた
買い主の名前は分からない
ボーイスカウトの一行が救助信号に気づいたが
いつも島では突拍子もない事が起きていたから
村人は慣れてしまっていたし
10人で賭けをしているから、助けないようにと言われていた
レコードの罪状を調べると、それぞれが当てはまるが
法律の届かない事件ばかり
ヴェラ、ブレントの日記、ブロアのメモなどから事件のあらましを知り
10人の他は誰も島に出入りしていないから
オーエンは10人のうちの1人と推察される
ピストルからヴェラの指紋が出た
首を吊ったとしても、イスがきちんと片付けられていた謎が残る
■
漁船の船長から警視庁に送られた告白書
告白書:
私は幼少の頃から性格の矛盾に気づいていた
死を見ると病的な快楽を覚え、虫にいろんな実験をした
職業に法律を選び、あらゆる探偵小説、怪奇小説を読んだ
自ら殺人を行いたくなったが、正義感が強く
罪のない者が苦しんではならぬ
ロジャース夫妻は、老婦人に興奮剤を与えないことで死なせた
聞き慣れた子守唄を思い出し、ひそかに他の犠牲者も探した
ユーゴーはヴェラが子どもを殺したことに気づいていた
ヴェラを愛していたが、子どもも愛していた
もう手術を受けてもムダと分かった
死に至るまでの短い時間を華々しく生きたかった
モリスに島を買い取らせ、10人を招待してから、クスリで殺した
罪の軽い者から死ぬべきだ
レコードに驚いている間にマーストンのグラスにクスリを入れた
エセルも同様
薪を割っているロジャースの後ろから襲い
混乱の中、ロンバードのピストルを盗んだ
ブレントのカップにクスリを入れて朦朧としている時に注射器を刺して
自分のクスリはなくなったため、身体検査で見つからずに済んだ
自分も死体になることで真犯人を見つけると
アームストロング医師に言って、即死だと皆に思わせた
崖を覗き込むようにして、医師を突き落とし
食堂の窓から入り、自分のベッドで寝た
ピストルは貯蔵庫の一番下の缶詰を開けて隠した
ヴェラの部屋から大理石を落としてブロアを殺害
ヴェラがロンバードを撃つ予想は当たり
部屋に首吊りの用意をして、心理的実験通りになるのを見届けてイスを片付けた
芸術家が他人に認めてもらいたいと思うように
私も完璧な殺人を認めてもらいたいために告白を書き
ビンに入れて、海に投げる
警察はシートンが有罪だと知っている
殺人を犯していない人間が犯人だと推測できる
私の額に残された赤い斑点はカインの刻印だ
ベッドに寝た状態でピストルが頭を射抜くよう設置
発見される頃には死亡時刻は正確に分からないだろう
ローレンス・ウォーグレイヴ(!!
■
童謡殺人 各務三郎
「今は昔、まだ動物が口をきいていた頃・・・」
昔話の冒頭を聞くと、時空を跳躍する気分になる
星新一が駆使する類型化描写は、受け手の想像力をかきたてる
ミステリーも童話のヴァリエーションの1つに過ぎない
とくに
「パズルストーリー」の魅力は
謎と迫力あるストーリーテリングにある
ブキミで残酷でナンセンスなわらべ歌に惹かれたミステリー作家はたくさんいる
ヴァン・ダイン『僧正殺人事件』もマザーグースに終始する
童謡殺人といえばクリスティー
『ねじれた家』はとくに愛着を感じているそう
全作品中もっとも素晴らしいのは
「予告殺人パターン」に入る本書
なぜ、犯罪を解く手がかりがないのか?
真相はひらめいた読者に分かればいいという態度が濃厚
映画化もされ、小説とは違うエンディング
「結婚して誰もいなくなった」という終わりもある
蔑視語の「黒ん坊」でなく「10人の小さなインディアン」として発売された
アメリカでは第二次世界大戦の兵力に黒人が必要だったことが
差別禁止の推力として働いたことは間違いない
「インディアン」なら差別にならないというのが
当時のアメリカ情況だった
アイヌ人のように“被保護者”から脱して
市民の地位を得たのは1924年
■
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