・中島みゆき、深夜に突然トレンド入り NHK「名曲集」放送「命の別名」にも注目
・4つの時代でシングルチャート1位を獲得した唯一の女性歌手
70年代 ♪わかれうた(1977)
80年代 ♪悪女(1981)
90年代 ♪空と君のあいだに(1994)
2000年代 ♪地上の星(2000)
多くのアーティストによりカバーされてきた
本人の貴重なライヴ映像とともに送る
デジタルの調子が悪くて所々飛んでた/汗
♪糸
これは『夜会』の映像かな
また劇場で観たい
■中島みゆき RESPECT LIVE 歌縁 2015.11.29@中野サンプラザ
大阪と東京で開催された
●満島ひかり
幼い頃から中島みゆきの歌を聴いて育った
ひかり:
歌手が歌う歌より農民が歌う歌のほうが素晴らしいんだ、とか言いながら
♪悪女 とかそんなのを小さい頃から見てたので
本人が歌ってるCDを聴くより
周りの大人が歌っているみゆきさんの曲を聴くほうが多い気がしますw
♪ミルク32
学生時代に通ったバーを元に書いた曲
ひかり:
みんな聴いたんです みゆきさんのアルバムをごっそり
どうしようかな でも、等身大で歌えそうなものにしようと思い
バーでお酒もたまに飲むようになったので
ただ選んだけど、ちょっとブルースなんですよね、あの曲
音通りに、拍の通りに歌えないし、どうしようってずっと迷っていて
劇中劇みたいにしたら歌えるかな
セリフをつぶやくように歌ってる
実際、みゆきさんの曲はどれもドラマ性があるものね
みゆきさんのカバーを聴くと、どうしても本人歌唱が聴きたくなる
歌い終わって、スカートをひるがえしてステージを去るのがカワイイ
♪ファイト もCMで歌ったのも印象的
●中島美嘉
2013年 大人の恋愛の曲が歌いたいと中島みゆきにオファーしたのが♪愛詞(あいことば)
同年、中島みゆきのライヴにゲストとして招かれて共演
美嘉:
あまりに緊張して本番で間違えてしまった
みゆきさんはまったく動じることなく
最後には手をつないで一礼してくださって
それがすごく印象に残っていて
「すみませんでした」って言っても「なにがー?」みたいな感じで
とても粋な方だなと思ったのは覚えてます
♪命の別名
美嘉:
1回聴いただけで、これだって思った
タイトルがものすごい響いて
「命を心と呼ぶ」って体の力が抜けるぐらい納得した
こういう風な言い回しがあったんだ
ステージで体育座りのような姿勢で歌いはじめた
幽霊みたいに体を揺らしていつも独特な歌唱法だな
左手を上げると手首に★のタトゥーが見えた
この曲もあまり記憶にないが、いい曲ばかりだな
力強く歌いあげて、美しい一礼がみゆきさんに似てた
満島ひかり、中島美嘉のリクエスト
♪空と君のあいだに
美嘉:
ドラマの主題歌だったので、当時、小学校くらいだったと思うんですけど
幼いながらに「なんていう歌詞なんだ」って思ったのを覚えていて
ひかり:
ちっちゃい時に「君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる」って言ってくれるぐらい
味方になってくれる大人が現れると幸せじゃないですか、不安な時期に
そういうのは私たちの世代は心に響くんでしょうね、きっと
この歌詞は、「犬」とかのほんの少しの情報しか分からない状態から書いたってエピソードを話してたよね
それでこんな名曲を書いちゃうってほんと天才
シンガーソングライターだから歌唱法も独特の個性があるのも大きな魅力の1つ
このライヴではとても明るくリズミカルに歌ってる
精鋭ばかり集めた演奏者の大きな音にも負けない声量
♪アザミ嬢のララバイ(1975) でデビュー
♪わかれうた で強烈なインパクトを残した
この頃はほぼテレビに出なかったからほんと貴重
●大竹しのぶ
♪この空を飛べたら
渋い選曲だねえ
大竹:
初期の頃のみゆきさんの作品は特にそうなんですけど
ちょっと芝居っぽいところがあって
悲しい女の、フラれた女の、どん底な状態の女の
これ以上ない不幸を歌っている
そこらへんに強く惹かれていました
アルバムが出るとすぐ買って
お芝居っぽいところは部屋を真っ暗にして
その世界に入って楽しんでました
♪化粧
おお! みやじくんのカバーも一度聴くと頭からしばらく離れない
大竹:私なりに芝居として「化粧」を歌ってみたいなって思います
普段の声と歌う声って違うものだね
最初から泣いてる? 感情たっぷりな迫真の演技 ミュージカルみたい
歌手だけでなく、女優さんたちも虜にするみゆきさんの楽曲が凄い
思わず人生を重ねてしまうほどの魅力がある
●坂本冬美
彼女も♪化粧 カバーしてるのか/驚
いろんなジャンルのアーティストを惹きつけてるのも興味深いな
坂本:
心の奥底の深い部分のところを言葉にのせて
メロディーにのせて表現していらっしゃると思う
演歌=恨み節みたいなところもあるじゃないですか
みゆきさんの歌の中には恨み節みたいなところがあるので
例えば演歌歌手がみゆきさんの歌を歌ったら
しっかり演歌になる曲がたくさんあると思います
だから本当に画面を通してみゆきさんに曲を書いてもらいたいわ
リクエスト ♪あした
(この曲、私も好きで短冊CD持ってる
坂本:
最初の♪イヤリングを外して キレイじゃなくなっても
好きな人の前で自分をさらけだす時の怖さとか
素の私を愛してくれるかしらっていうところを
最初のフレーズから、はぁ~そうなのよね~みゆきさんって言いたくなるような
さり気なく寄り添ってくれる1曲だなって思っています
さっきと同じライヴの映像
あまり芝居っ気なく明るく歌っている
CDのほうが芝居っぽくドスをきかせて歌っているよね
♪雪 アルバム『臨月』(1981)
坂本:
ある時ファンの方がCDを送ってくださって
この曲をぜひ歌ってほしい
でも私自身、別れのつらさを分かってますので
歌う勇気がなかったですけど
もう少し私が若かったら歌えなかったかもしれませんけど
ある程度年も重ねてきていろんな別れも経験してきて
いい思い出として振り返ることができる年になったのかなって
だから今冷静ではないですけれども、どこか客観的に
歌うことができるかなと思って選ばせていただきました
ドレスで歌う姿も新鮮
歌謡曲風に1音1音確かな技術ある歌い方
演技ではなく歌で演じることができるのは素晴らしい
このイベントはすごい豪華だな!
みゆきさんのカバーだけでこれだけ豪華な人を呼んだってスゴイ
観に来る人もみゆきさんのファンが多いだろうし、層の厚さ、熱量が分かる
●作詞・作曲家としての中島みゆき
♪MUGO・ん・・・色っぽい(1988)/工藤静香
♪黄砂に吹かれて(1989)
この曲もカセットテープを何度も聴いてカラオケのために練習したのを思い出す
♪慟哭(1993)
最大のヒットとなった
♪宙船(そらふね)(2006)/TOKYO
♪泣いてもいいんだよ(2014)/ももいろクローバー
初のチャート1位
♪LA-LA-LA/研ナオコ
中島みゆきが初めて楽曲を提供した
研ナオコさんに書いた曲は20曲以上/驚
研ナオコさんとの関係を「戦友」と呼ぶ
♪かもめはかもめ
研ナオコ:
大好きですからね、みゆきさんの歌の世界
みゆきさんがいなかったら、私の歌の世界は成立しなかった
歌手としての研ナオコはいなかったと思いますね
♪あばよ(1976)
チャート1位を獲得
麗人みたいなジャケ写
研ナオコさんの曲はカバーというより独自の歌として定着してる感じだな
研ナオコ:
独特の世界で、とにかくすごく難しい
中島みゆきさんをマネしちゃうと、だったら本人のほうがいいし
歌の世界を私のフィルターを通して、この声を通して歌ったらどんな風になるだろう
自分の中でもまだ探り探りです
ものすごい謙虚 だからこの世界で今でも長く活躍していられるんだな
セルフカバーもあるからどうしても本人と比べられちゃうものね
下を向いたままとてもフラットに淡々と歌ってる
特徴的な声 頬骨の高い顔立ちは日本人離れしてる
何十年も歌っている曲でも毎回新鮮な試みをしているのが分かる
抑えた感情が逆に魅力的
●華原朋美
♪あのさよならにさよならを
華原さん本人の強い希望で実現した
華原:
高校生になるとカラオケボックスがすごく流行り出して
工藤静香さんの曲がすごく好きで歌うと、曲を入れると
中島みゆきさんの名前が載っていまして
すごく気になるわけですよ
こんな素晴らしい詞を書いている人ってどんな人なんだろう?と思って
ずっと自分の中ですごく気になっていて
自分が歌手になったからこそ、そういう方に曲を書いてもらいたいなとか
いろんなことを思いはじめて、そこからお願いしますってお願いして叶いました
♪黄砂に吹かれて
華原:
ほんとに芸能人になりたくて
オーディションをいくつか受けている中で
歌唱の部みたいなのがあるじゃないですか
そういう時に歌わせていただいたりするんですけど
なかなか受からなかった時代も多くて
今回改めて歌わせていただけることになって
すごく私自身も思い出がたくさんある曲なので
すごく嬉しかったですね
ジャズっぽいアレンジ
甘い高音の声が変わらないね
ドレス姿が可愛くて、とっても小顔
同じ歌が歌手の持ち味によって全然違う印象を受けるのも面白い
●ライフワークの音楽劇『夜会』
『夜会 vol.13 24時着 0時発』(2004)
・中島みゆき『夜会 vol.20 リトル・トーキョー』(7.24
・中島みゆき 『夜会工場VOL.2』 劇場版(2019.5.4)
コンセプトは言葉の実験劇場
コンサートでも演劇でもミュージカルでもない
表現者・中島みゆきのすべてがつまった舞台
『夜会 vol.16 夜物語 本家・今晩屋』(2009)
人形みたいな青い服カワイイ
『夜会 1990』(1990)
初期はみゆきさんの1人芝居
これまでの曲をつなぐシンプルなスタイルだった
『夜会 vol.17 2/2』(2011~2012)
作品を重ねるごとにテーマやストーリーが強く押し出され
セット、演出が大がかりに
曲もストーリーに合わせて書きおろしが多くなる
■中村中
『夜会 vol.18 橋の下のアルカディア』(2014)
46曲を披露 舞台で共演したのが中村中さん 美人さんだな
中村:
台本には歌詞しか載ってなくて
ほとんどト書きもないくらいの最初の状況説明がちょっとポッポッってあって
第二幕はこうですという説明書きがある程度で
あとは全部歌詞なんですね
ほんとに「言葉」というところに重きがある歌劇なんだなって思って
中村中のリクエスト 『夜会 vol.8 問う女』(1996)
夜会の醍醐味が詰まっている
みゆきさんはアナウンサーの役を演じる
中村:
♪公然の秘密 という曲があって
あるアイドルの子に不倫騒動があるらしくて
聞けって言われる 上の人から指令されて
でもこんなの聞いたら可哀想なんじゃないって言いながら
インタビューしていくんですけど
セリフと歌が同時進行で、歌では
「本当はどうなんですか?」ていう気持ちを言いながら
セリフでは「聞いちゃった、ごめんね」ていう気持ちを両方いっぺんにやっていく
歌、セリフ、歌、セリフ
あの技が面白いし、見事だなと思って
あの辺は言葉の実験劇でもあるし
感情の実験劇だなって思いました
中村さんは歌手? 役者さん?
この映像を見ると、みゆきさんの演技も見事/驚
時々、ゲスト出演で映画に出てみたいって言うだけあるなあ
中村:
アルバム『愛していると言ってくれ』を買ってからある出来事があって
思いきりみゆきさんの胸を借りて泣いた夜がいっぱいあって
実際には曲なんですけど
学生の頃にストリートミュージシャンをやってて
当時、私は好きな人がいて、でも生まれた時、男の子だったから
まだその時、男の子の格好だったから
(あれ、トランスジェンダー? どうりで美しいわけだ/驚
好きだって言えなかったし、誰にもそのことを言えなくて内緒にしてたんです
唯一相談できる女の子がいて、その子が私の恋を応援してくれていたんですけど
ある日歌っていたら、相手の男の子と相談した女の子が一緒に現れて
2人出来上がってたみたいで(マンガみたいな話だな/驚
その2人の前で彼のために書いた歌を歌ってる私みたいな状況があって
歌い終わったら、その女の子が来て「いい歌ね」って言ってくれたんです
その時から「一生恨んでやる」と思って
みゆきさんの曲の世界観と今、自分が思っていることがぎゅっと合致しちゃって
そういう思い出があったんで、今回歌えるんだったら、これだなと思って
あの頃を思い出して歌おうかなと思います
♪元気ですか
床に座って暗くて長いセリフ
何気ないタイトルでもものすごい情がこもっていると思うと怖いな
♪怜子
彼女も憑依型の歌唱法
舞台向きのドスの効いた声量と髪を振り乱して迫力あるアクション
『夜会』をよく観てるファンならこのパフォーマンスは貴重だよね
ゆっくりと丁寧に一礼
●応援歌♪ファイト!
社会現象にまでなったのが♪地上の星
『プロジェクトX』のテーマ曲として
中高年層を中心に共感を呼び、174週連続チャートイン!
紅白の時の映像
本物のトンネルの中で生歌・生演奏 しかも生放送てスゲーな!!
珍しく歌詞が飛んだ
ローブをゆっくり取ると肩、腕の出たゴージャスなドレスで気高い女神のようで神々しい
●クミコ
この方は初見
♪この空を飛べたら をリクエスト
この映像も貴重 ピンクの衣装がカワイイ
外国人の演奏者が何人もいる
かなりの高音/驚 原曲はこんな高いっけ?
クミコ:
その頃私は日々の生活の糧を、夜、ピアノの弾き語りをするって形で得ていた
その時、自分のどうにもならない日常とか
この先、私はどうやって音楽で生きていくんだろうみたいなことが
何も分からない時に、この歌をピアノで弾き語りしてたりした
そうすると、なんかほんとに空を飛べたらいいなっていう
飛びたいな 飛んでみせるみたいな
私にしては応援歌みたいな
もしかしたら墜落しそうになる気持ちをこの歌が上向きにしてくれた
そんな歌だったと思いますね
♪世情(1978)
学生運動をモチーフに時代に取り残される者の思いをつづる
こんなに武装して何を訴えていたのか?驚
クミコ:
ニュースかなにかのドキュメンタリーを見ていた時に
どこかのデモのシーンでこれが後ろに流れてきて
もう涙が止まらなかったですね
世の中の流れの中でうまくいかなった人々の思いとか
挫折した思いとか、ついえてしまった希望とか
そういうものが一瞬にして浮かんできてしまうというか
胸を突かれるというか
別に勝った人たちだけが時代を作ってきたわけではなくて
負けた人たちの思いも時代を作ったんだろう
だからこそ、頑張ってどんな時も希望をもって生きていかなきゃいけない
やっぱりこれは応援歌なのかなって思いますね
こういう重いテーマが歌われたり、共感して泣いたりするのも
昭和という時代だったんだなという気がする
この曲も歌うのにすごい技術が必要
リフレインが多くて、どんどん盛り上げていき、ラストは熱唱
男性の演奏者がバックコーラスを合唱する
クミコさんはオペラかシャンソンのような歌い方
照明が当たると前の席がとても近くてビックリ
すぐそばでこの熱唱は相当なエネルギーが来るだろうな
編曲とギターが高田蓮さんだって/驚
●連続テレビ小説『マッサン』
懐かしいな この女優さん、今何してるんだろう?
♪麦の唄
・紅白歌合戦2014
主役の2人も観て、涙流して感動していたのを覚えてる
いつもたおやかな笑顔 突き刺すような高音
ドラマの名場面がバックスクリーンに映し出される
ロングブレスもキレイ
白いドレスを脱ぐと麦の金色
歌い終わってキリっとステージを降りて、主演の2人と握手する感動的なシーン
ラストは♪時代 を出演者全員で歌う
これは豪華な1時間半の番組だった
*
みゆきさんの歌は大好きだけど
あまり重い曲は1度聴いてその後あまり聴かないな
人によってグっとくる曲が違うのが分かる
私が最近、みゆきさんの曲で頭に響くのは♪シュガー
シングルマザーで生活のために水商売で働く女性の逞しい姿を描いた歌詞
これも重いけど、質が違うのかも
歌詞に出てくる57セントの夢ってどういう意味だろう?
【関連記事】
・中島みゆき 劇場版 ライヴ・ヒストリー 2007-2016 歌旅~縁会~一会(2.3
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・中島みゆきのオールナイトニッポン月イチ(2018.9.17)
・4つの時代でシングルチャート1位を獲得した唯一の女性歌手
70年代 ♪わかれうた(1977)
80年代 ♪悪女(1981)
90年代 ♪空と君のあいだに(1994)
2000年代 ♪地上の星(2000)
多くのアーティストによりカバーされてきた
本人の貴重なライヴ映像とともに送る
デジタルの調子が悪くて所々飛んでた/汗
♪糸
これは『夜会』の映像かな
また劇場で観たい
■中島みゆき RESPECT LIVE 歌縁 2015.11.29@中野サンプラザ
大阪と東京で開催された
●満島ひかり
幼い頃から中島みゆきの歌を聴いて育った
ひかり:
歌手が歌う歌より農民が歌う歌のほうが素晴らしいんだ、とか言いながら
♪悪女 とかそんなのを小さい頃から見てたので
本人が歌ってるCDを聴くより
周りの大人が歌っているみゆきさんの曲を聴くほうが多い気がしますw
♪ミルク32
学生時代に通ったバーを元に書いた曲
ひかり:
みんな聴いたんです みゆきさんのアルバムをごっそり
どうしようかな でも、等身大で歌えそうなものにしようと思い
バーでお酒もたまに飲むようになったので
ただ選んだけど、ちょっとブルースなんですよね、あの曲
音通りに、拍の通りに歌えないし、どうしようってずっと迷っていて
劇中劇みたいにしたら歌えるかな
セリフをつぶやくように歌ってる
実際、みゆきさんの曲はどれもドラマ性があるものね
みゆきさんのカバーを聴くと、どうしても本人歌唱が聴きたくなる
歌い終わって、スカートをひるがえしてステージを去るのがカワイイ
♪ファイト もCMで歌ったのも印象的
●中島美嘉
2013年 大人の恋愛の曲が歌いたいと中島みゆきにオファーしたのが♪愛詞(あいことば)
同年、中島みゆきのライヴにゲストとして招かれて共演
美嘉:
あまりに緊張して本番で間違えてしまった
みゆきさんはまったく動じることなく
最後には手をつないで一礼してくださって
それがすごく印象に残っていて
「すみませんでした」って言っても「なにがー?」みたいな感じで
とても粋な方だなと思ったのは覚えてます
♪命の別名
美嘉:
1回聴いただけで、これだって思った
タイトルがものすごい響いて
「命を心と呼ぶ」って体の力が抜けるぐらい納得した
こういう風な言い回しがあったんだ
ステージで体育座りのような姿勢で歌いはじめた
幽霊みたいに体を揺らしていつも独特な歌唱法だな
左手を上げると手首に★のタトゥーが見えた
この曲もあまり記憶にないが、いい曲ばかりだな
力強く歌いあげて、美しい一礼がみゆきさんに似てた
満島ひかり、中島美嘉のリクエスト
♪空と君のあいだに
美嘉:
ドラマの主題歌だったので、当時、小学校くらいだったと思うんですけど
幼いながらに「なんていう歌詞なんだ」って思ったのを覚えていて
ひかり:
ちっちゃい時に「君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる」って言ってくれるぐらい
味方になってくれる大人が現れると幸せじゃないですか、不安な時期に
そういうのは私たちの世代は心に響くんでしょうね、きっと
この歌詞は、「犬」とかのほんの少しの情報しか分からない状態から書いたってエピソードを話してたよね
それでこんな名曲を書いちゃうってほんと天才
シンガーソングライターだから歌唱法も独特の個性があるのも大きな魅力の1つ
このライヴではとても明るくリズミカルに歌ってる
精鋭ばかり集めた演奏者の大きな音にも負けない声量
♪アザミ嬢のララバイ(1975) でデビュー
♪わかれうた で強烈なインパクトを残した
この頃はほぼテレビに出なかったからほんと貴重
●大竹しのぶ
♪この空を飛べたら
渋い選曲だねえ
大竹:
初期の頃のみゆきさんの作品は特にそうなんですけど
ちょっと芝居っぽいところがあって
悲しい女の、フラれた女の、どん底な状態の女の
これ以上ない不幸を歌っている
そこらへんに強く惹かれていました
アルバムが出るとすぐ買って
お芝居っぽいところは部屋を真っ暗にして
その世界に入って楽しんでました
♪化粧
おお! みやじくんのカバーも一度聴くと頭からしばらく離れない
大竹:私なりに芝居として「化粧」を歌ってみたいなって思います
普段の声と歌う声って違うものだね
最初から泣いてる? 感情たっぷりな迫真の演技 ミュージカルみたい
歌手だけでなく、女優さんたちも虜にするみゆきさんの楽曲が凄い
思わず人生を重ねてしまうほどの魅力がある
●坂本冬美
彼女も♪化粧 カバーしてるのか/驚
いろんなジャンルのアーティストを惹きつけてるのも興味深いな
坂本:
心の奥底の深い部分のところを言葉にのせて
メロディーにのせて表現していらっしゃると思う
演歌=恨み節みたいなところもあるじゃないですか
みゆきさんの歌の中には恨み節みたいなところがあるので
例えば演歌歌手がみゆきさんの歌を歌ったら
しっかり演歌になる曲がたくさんあると思います
だから本当に画面を通してみゆきさんに曲を書いてもらいたいわ
リクエスト ♪あした
(この曲、私も好きで短冊CD持ってる
坂本:
最初の♪イヤリングを外して キレイじゃなくなっても
好きな人の前で自分をさらけだす時の怖さとか
素の私を愛してくれるかしらっていうところを
最初のフレーズから、はぁ~そうなのよね~みゆきさんって言いたくなるような
さり気なく寄り添ってくれる1曲だなって思っています
さっきと同じライヴの映像
あまり芝居っ気なく明るく歌っている
CDのほうが芝居っぽくドスをきかせて歌っているよね
♪雪 アルバム『臨月』(1981)
坂本:
ある時ファンの方がCDを送ってくださって
この曲をぜひ歌ってほしい
でも私自身、別れのつらさを分かってますので
歌う勇気がなかったですけど
もう少し私が若かったら歌えなかったかもしれませんけど
ある程度年も重ねてきていろんな別れも経験してきて
いい思い出として振り返ることができる年になったのかなって
だから今冷静ではないですけれども、どこか客観的に
歌うことができるかなと思って選ばせていただきました
ドレスで歌う姿も新鮮
歌謡曲風に1音1音確かな技術ある歌い方
演技ではなく歌で演じることができるのは素晴らしい
このイベントはすごい豪華だな!
みゆきさんのカバーだけでこれだけ豪華な人を呼んだってスゴイ
観に来る人もみゆきさんのファンが多いだろうし、層の厚さ、熱量が分かる
●作詞・作曲家としての中島みゆき
♪MUGO・ん・・・色っぽい(1988)/工藤静香
♪黄砂に吹かれて(1989)
この曲もカセットテープを何度も聴いてカラオケのために練習したのを思い出す
♪慟哭(1993)
最大のヒットとなった
♪宙船(そらふね)(2006)/TOKYO
♪泣いてもいいんだよ(2014)/ももいろクローバー
初のチャート1位
♪LA-LA-LA/研ナオコ
中島みゆきが初めて楽曲を提供した
研ナオコさんに書いた曲は20曲以上/驚
研ナオコさんとの関係を「戦友」と呼ぶ
♪かもめはかもめ
研ナオコ:
大好きですからね、みゆきさんの歌の世界
みゆきさんがいなかったら、私の歌の世界は成立しなかった
歌手としての研ナオコはいなかったと思いますね
♪あばよ(1976)
チャート1位を獲得
麗人みたいなジャケ写
研ナオコさんの曲はカバーというより独自の歌として定着してる感じだな
研ナオコ:
独特の世界で、とにかくすごく難しい
中島みゆきさんをマネしちゃうと、だったら本人のほうがいいし
歌の世界を私のフィルターを通して、この声を通して歌ったらどんな風になるだろう
自分の中でもまだ探り探りです
ものすごい謙虚 だからこの世界で今でも長く活躍していられるんだな
セルフカバーもあるからどうしても本人と比べられちゃうものね
下を向いたままとてもフラットに淡々と歌ってる
特徴的な声 頬骨の高い顔立ちは日本人離れしてる
何十年も歌っている曲でも毎回新鮮な試みをしているのが分かる
抑えた感情が逆に魅力的
●華原朋美
♪あのさよならにさよならを
華原さん本人の強い希望で実現した
華原:
高校生になるとカラオケボックスがすごく流行り出して
工藤静香さんの曲がすごく好きで歌うと、曲を入れると
中島みゆきさんの名前が載っていまして
すごく気になるわけですよ
こんな素晴らしい詞を書いている人ってどんな人なんだろう?と思って
ずっと自分の中ですごく気になっていて
自分が歌手になったからこそ、そういう方に曲を書いてもらいたいなとか
いろんなことを思いはじめて、そこからお願いしますってお願いして叶いました
♪黄砂に吹かれて
華原:
ほんとに芸能人になりたくて
オーディションをいくつか受けている中で
歌唱の部みたいなのがあるじゃないですか
そういう時に歌わせていただいたりするんですけど
なかなか受からなかった時代も多くて
今回改めて歌わせていただけることになって
すごく私自身も思い出がたくさんある曲なので
すごく嬉しかったですね
ジャズっぽいアレンジ
甘い高音の声が変わらないね
ドレス姿が可愛くて、とっても小顔
同じ歌が歌手の持ち味によって全然違う印象を受けるのも面白い
●ライフワークの音楽劇『夜会』
『夜会 vol.13 24時着 0時発』(2004)
・中島みゆき『夜会 vol.20 リトル・トーキョー』(7.24
・中島みゆき 『夜会工場VOL.2』 劇場版(2019.5.4)
コンセプトは言葉の実験劇場
コンサートでも演劇でもミュージカルでもない
表現者・中島みゆきのすべてがつまった舞台
『夜会 vol.16 夜物語 本家・今晩屋』(2009)
人形みたいな青い服カワイイ
『夜会 1990』(1990)
初期はみゆきさんの1人芝居
これまでの曲をつなぐシンプルなスタイルだった
『夜会 vol.17 2/2』(2011~2012)
作品を重ねるごとにテーマやストーリーが強く押し出され
セット、演出が大がかりに
曲もストーリーに合わせて書きおろしが多くなる
■中村中
『夜会 vol.18 橋の下のアルカディア』(2014)
46曲を披露 舞台で共演したのが中村中さん 美人さんだな
中村:
台本には歌詞しか載ってなくて
ほとんどト書きもないくらいの最初の状況説明がちょっとポッポッってあって
第二幕はこうですという説明書きがある程度で
あとは全部歌詞なんですね
ほんとに「言葉」というところに重きがある歌劇なんだなって思って
中村中のリクエスト 『夜会 vol.8 問う女』(1996)
夜会の醍醐味が詰まっている
みゆきさんはアナウンサーの役を演じる
中村:
♪公然の秘密 という曲があって
あるアイドルの子に不倫騒動があるらしくて
聞けって言われる 上の人から指令されて
でもこんなの聞いたら可哀想なんじゃないって言いながら
インタビューしていくんですけど
セリフと歌が同時進行で、歌では
「本当はどうなんですか?」ていう気持ちを言いながら
セリフでは「聞いちゃった、ごめんね」ていう気持ちを両方いっぺんにやっていく
歌、セリフ、歌、セリフ
あの技が面白いし、見事だなと思って
あの辺は言葉の実験劇でもあるし
感情の実験劇だなって思いました
中村さんは歌手? 役者さん?
この映像を見ると、みゆきさんの演技も見事/驚
時々、ゲスト出演で映画に出てみたいって言うだけあるなあ
中村:
アルバム『愛していると言ってくれ』を買ってからある出来事があって
思いきりみゆきさんの胸を借りて泣いた夜がいっぱいあって
実際には曲なんですけど
学生の頃にストリートミュージシャンをやってて
当時、私は好きな人がいて、でも生まれた時、男の子だったから
まだその時、男の子の格好だったから
(あれ、トランスジェンダー? どうりで美しいわけだ/驚
好きだって言えなかったし、誰にもそのことを言えなくて内緒にしてたんです
唯一相談できる女の子がいて、その子が私の恋を応援してくれていたんですけど
ある日歌っていたら、相手の男の子と相談した女の子が一緒に現れて
2人出来上がってたみたいで(マンガみたいな話だな/驚
その2人の前で彼のために書いた歌を歌ってる私みたいな状況があって
歌い終わったら、その女の子が来て「いい歌ね」って言ってくれたんです
その時から「一生恨んでやる」と思って
みゆきさんの曲の世界観と今、自分が思っていることがぎゅっと合致しちゃって
そういう思い出があったんで、今回歌えるんだったら、これだなと思って
あの頃を思い出して歌おうかなと思います
♪元気ですか
床に座って暗くて長いセリフ
何気ないタイトルでもものすごい情がこもっていると思うと怖いな
♪怜子
彼女も憑依型の歌唱法
舞台向きのドスの効いた声量と髪を振り乱して迫力あるアクション
『夜会』をよく観てるファンならこのパフォーマンスは貴重だよね
ゆっくりと丁寧に一礼
●応援歌♪ファイト!
社会現象にまでなったのが♪地上の星
『プロジェクトX』のテーマ曲として
中高年層を中心に共感を呼び、174週連続チャートイン!
紅白の時の映像
本物のトンネルの中で生歌・生演奏 しかも生放送てスゲーな!!
珍しく歌詞が飛んだ
ローブをゆっくり取ると肩、腕の出たゴージャスなドレスで気高い女神のようで神々しい
●クミコ
この方は初見
♪この空を飛べたら をリクエスト
この映像も貴重 ピンクの衣装がカワイイ
外国人の演奏者が何人もいる
かなりの高音/驚 原曲はこんな高いっけ?
クミコ:
その頃私は日々の生活の糧を、夜、ピアノの弾き語りをするって形で得ていた
その時、自分のどうにもならない日常とか
この先、私はどうやって音楽で生きていくんだろうみたいなことが
何も分からない時に、この歌をピアノで弾き語りしてたりした
そうすると、なんかほんとに空を飛べたらいいなっていう
飛びたいな 飛んでみせるみたいな
私にしては応援歌みたいな
もしかしたら墜落しそうになる気持ちをこの歌が上向きにしてくれた
そんな歌だったと思いますね
♪世情(1978)
学生運動をモチーフに時代に取り残される者の思いをつづる
こんなに武装して何を訴えていたのか?驚
クミコ:
ニュースかなにかのドキュメンタリーを見ていた時に
どこかのデモのシーンでこれが後ろに流れてきて
もう涙が止まらなかったですね
世の中の流れの中でうまくいかなった人々の思いとか
挫折した思いとか、ついえてしまった希望とか
そういうものが一瞬にして浮かんできてしまうというか
胸を突かれるというか
別に勝った人たちだけが時代を作ってきたわけではなくて
負けた人たちの思いも時代を作ったんだろう
だからこそ、頑張ってどんな時も希望をもって生きていかなきゃいけない
やっぱりこれは応援歌なのかなって思いますね
こういう重いテーマが歌われたり、共感して泣いたりするのも
昭和という時代だったんだなという気がする
この曲も歌うのにすごい技術が必要
リフレインが多くて、どんどん盛り上げていき、ラストは熱唱
男性の演奏者がバックコーラスを合唱する
クミコさんはオペラかシャンソンのような歌い方
照明が当たると前の席がとても近くてビックリ
すぐそばでこの熱唱は相当なエネルギーが来るだろうな
編曲とギターが高田蓮さんだって/驚
●連続テレビ小説『マッサン』
懐かしいな この女優さん、今何してるんだろう?
♪麦の唄
・紅白歌合戦2014
主役の2人も観て、涙流して感動していたのを覚えてる
いつもたおやかな笑顔 突き刺すような高音
ドラマの名場面がバックスクリーンに映し出される
ロングブレスもキレイ
白いドレスを脱ぐと麦の金色
歌い終わってキリっとステージを降りて、主演の2人と握手する感動的なシーン
ラストは♪時代 を出演者全員で歌う
これは豪華な1時間半の番組だった
*
みゆきさんの歌は大好きだけど
あまり重い曲は1度聴いてその後あまり聴かないな
人によってグっとくる曲が違うのが分かる
私が最近、みゆきさんの曲で頭に響くのは♪シュガー
シングルマザーで生活のために水商売で働く女性の逞しい姿を描いた歌詞
これも重いけど、質が違うのかも
歌詞に出てくる57セントの夢ってどういう意味だろう?
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