■ドラマ『推定有罪』(全5話)
監督:鈴木浩介 脚本:前川洋一
出演:
加山清治:仲村トオル
石原揺子:黒木瞳
篠塚良雄:國村隼
浅田邦生:陣内孝則
鈴木弘子:ミムラ
長田美保:本仮屋ユイカ
桂木尚人:寺島進
坂井浩明:松尾スズキ
“疑わしきは罰せず”という推定無罪の法がゆがめられ、有罪となって12年も服役した男。
冤罪による“被害者家族”、つまり、当事者のみならず、加害者・被害者それぞれの家族がたどる
悲惨な人生と失われた時間、この先もずぅっと残る大きな傷跡を描いている。
そもそも人が人を裁くにはどうしても限界があるんだ。
と同時に、スキャンダル、ショッキングな事件の関係者のプライバシーを侵害し、
とことん食い物にするマスコミの醜悪さを改めて糾弾している。
部長の出番が思ったより多くて嬉しいv
草笛さんの役柄はボランティアなのかな? いろんな民間の支援もあるんだね。
テーマ曲は♪青い影 なんだ/驚
▼あらすじ(ネタばれ注意
【第1話】
世田谷で起きた幼女刺殺事件。逮捕された篠塚良雄は、DNA鑑定の結果、
採取した唾液が一致したため、浅田の強引な取調べにより自供し、12年服役したが、
石原弁護士のおかげで再度、髪のDNA鑑定が行われた結果は不一致により釈放となった。
当時、駆け出しの戦場ジャーナリスト・加山が書いた記事は、世論を動かし、犯人逮捕にもつながったため、
責任を感じ、「ぜひ検証記事を書いてお詫びさせてください」と頼むが篠塚に断られる。
篠塚と石原は、冤罪事件を助長したマスコミに対する復讐を決意し、賠償請求額は12億円であると発表する。
父との再会を拒む娘・美保との“感動の再会”を政治に利用しようとする栗林。その裏には官房長官・吉田栄之助の存在もあった。
目撃情報と凶器のナイフを持っている桂木という男からのタレこみもある。。
【第2話】
殺された幼女の姉・弘子は、加山と同じ「週刊潮流」の営業部に勤めていた。
「被害者遺族の時間は止まっている。犯人を憎むことで父はかろうじて生きているんです。
国が出した給付金は320万円。それがトモコの命の値段です」
家族はマスコミに追われた末に引越し、父はショックで引きこもりになっていた。
加山と弘子はともに取材に回り、当時の裁判長を訪ねる。彼の家族もまたマスコミに追われていた。
「結果的に誤審であっても、当時の判断が間違っていなければ、裁判官にはなんら責任がない」
その後、裁判官は「天罰をくだす」と言う青年に刺されそうになり、加山が食い止める。
上司に止められたにも関わらず単独で捜査する浅田。
重要参考人であるはずの桂木に対して、上層部から“捜査中止命令”が出て納得がいかない。
【第3話】
篠塚の妻は、夫の罪を信じたまま心労がたたって亡くなっていた。
父との再会をかたくなに拒む美保。
「加害者の家族には人権もなにもないんです。家族が罪を犯したわけじゃないのに、加害者と同じ扱いを受ける。
何度移住しても、いつのまにか噂が立つ。いまさら無実だったと言われてもなにも変わらない。
わたしたちが味わった悲しみは消えないんです」
石原は、吉田官房長官と面会し、被害者家族を保護する法律を改正して欲しいと働きかける。
加山らは、当時の事件を担当した元刑事から、目撃証言があったことを知る。
警察は組織を守るために、二度も捜査ミスをしたことをもみ消そうとしているのか?
吉田は当時の警察官僚で、「浅田を止めろ!」と指示する。
一方、桂木から加山あてに「300万円で買わないか」と取引の電話がくる。
加山は、ネット上で「冤罪による処刑ターゲット」の2位に挙がっているのを娘が発見し
「仕事を辞めて。待っている家族のことも考えて」と泣いて頼まれる。
【第4話】
桂木は警官に見張られていると分かり、金を持って逃げた際、車に轢かれる。
その後、その警官はナイフで襲おうとするが、桂木は病院から逃げたあとだった。
石原にも、父が刺殺され、“教え子による教師の死”とマスコミのターゲットにされた過去があった。
その時の高額な入院費も被害者が払う理不尽さから弁護士を目指し、これ以上繰り返させないと誓っていた。
弘子「私たち家族にとってあの事件はまだなにも終わっていないんです」
【第5話】
真犯人は暴かれる。
加山「あなたの最大の罪は、息子さんから償う機会を永遠に奪ってしまったことです」
小さい頃から“人殺しの娘”と言われ続けたせいで、
「自分はしあわせになってはいけないんだ」と言う気持ちが拭えないでいる美保。
加山は美保の婚約者に守ってやれと勇気づける。
そして、冤罪特集最後の記事に加山はこう綴る。
「徹底的に取材したつもりだった。
その思い込みと過剰な自信、そして中途半端な正義感こそが誤報の原因であり、
また冤罪を引き起こす原因でもある。
冤罪事件に終わりはないのだ。心の傷はけして癒されることはない」
再び戦場に赴く加山に対して、篠塚は自分の苦しみを講演で話す決心をし、それを加山に記事にして欲しいと頼む。
ボランティア女性が篠塚にゆった山本周五郎の小説からの引用もよかった。
「許すということは難しいが、もし許すとなったら限度はない。
ここまでは許すが、ここから先は許せないということがあれば、
それは始めから許してはいないのだ」
監督:鈴木浩介 脚本:前川洋一
出演:
加山清治:仲村トオル
石原揺子:黒木瞳
篠塚良雄:國村隼
浅田邦生:陣内孝則
鈴木弘子:ミムラ
長田美保:本仮屋ユイカ
桂木尚人:寺島進
坂井浩明:松尾スズキ
“疑わしきは罰せず”という推定無罪の法がゆがめられ、有罪となって12年も服役した男。
冤罪による“被害者家族”、つまり、当事者のみならず、加害者・被害者それぞれの家族がたどる
悲惨な人生と失われた時間、この先もずぅっと残る大きな傷跡を描いている。
そもそも人が人を裁くにはどうしても限界があるんだ。
と同時に、スキャンダル、ショッキングな事件の関係者のプライバシーを侵害し、
とことん食い物にするマスコミの醜悪さを改めて糾弾している。
部長の出番が思ったより多くて嬉しいv
草笛さんの役柄はボランティアなのかな? いろんな民間の支援もあるんだね。
テーマ曲は♪青い影 なんだ/驚
▼あらすじ(ネタばれ注意
【第1話】
世田谷で起きた幼女刺殺事件。逮捕された篠塚良雄は、DNA鑑定の結果、
採取した唾液が一致したため、浅田の強引な取調べにより自供し、12年服役したが、
石原弁護士のおかげで再度、髪のDNA鑑定が行われた結果は不一致により釈放となった。
当時、駆け出しの戦場ジャーナリスト・加山が書いた記事は、世論を動かし、犯人逮捕にもつながったため、
責任を感じ、「ぜひ検証記事を書いてお詫びさせてください」と頼むが篠塚に断られる。
篠塚と石原は、冤罪事件を助長したマスコミに対する復讐を決意し、賠償請求額は12億円であると発表する。
父との再会を拒む娘・美保との“感動の再会”を政治に利用しようとする栗林。その裏には官房長官・吉田栄之助の存在もあった。
目撃情報と凶器のナイフを持っている桂木という男からのタレこみもある。。
【第2話】
殺された幼女の姉・弘子は、加山と同じ「週刊潮流」の営業部に勤めていた。
「被害者遺族の時間は止まっている。犯人を憎むことで父はかろうじて生きているんです。
国が出した給付金は320万円。それがトモコの命の値段です」
家族はマスコミに追われた末に引越し、父はショックで引きこもりになっていた。
加山と弘子はともに取材に回り、当時の裁判長を訪ねる。彼の家族もまたマスコミに追われていた。
「結果的に誤審であっても、当時の判断が間違っていなければ、裁判官にはなんら責任がない」
その後、裁判官は「天罰をくだす」と言う青年に刺されそうになり、加山が食い止める。
上司に止められたにも関わらず単独で捜査する浅田。
重要参考人であるはずの桂木に対して、上層部から“捜査中止命令”が出て納得がいかない。
【第3話】
篠塚の妻は、夫の罪を信じたまま心労がたたって亡くなっていた。
父との再会をかたくなに拒む美保。
「加害者の家族には人権もなにもないんです。家族が罪を犯したわけじゃないのに、加害者と同じ扱いを受ける。
何度移住しても、いつのまにか噂が立つ。いまさら無実だったと言われてもなにも変わらない。
わたしたちが味わった悲しみは消えないんです」
石原は、吉田官房長官と面会し、被害者家族を保護する法律を改正して欲しいと働きかける。
加山らは、当時の事件を担当した元刑事から、目撃証言があったことを知る。
警察は組織を守るために、二度も捜査ミスをしたことをもみ消そうとしているのか?
吉田は当時の警察官僚で、「浅田を止めろ!」と指示する。
一方、桂木から加山あてに「300万円で買わないか」と取引の電話がくる。
加山は、ネット上で「冤罪による処刑ターゲット」の2位に挙がっているのを娘が発見し
「仕事を辞めて。待っている家族のことも考えて」と泣いて頼まれる。
【第4話】
桂木は警官に見張られていると分かり、金を持って逃げた際、車に轢かれる。
その後、その警官はナイフで襲おうとするが、桂木は病院から逃げたあとだった。
石原にも、父が刺殺され、“教え子による教師の死”とマスコミのターゲットにされた過去があった。
その時の高額な入院費も被害者が払う理不尽さから弁護士を目指し、これ以上繰り返させないと誓っていた。
弘子「私たち家族にとってあの事件はまだなにも終わっていないんです」
【第5話】
真犯人は暴かれる。
加山「あなたの最大の罪は、息子さんから償う機会を永遠に奪ってしまったことです」
小さい頃から“人殺しの娘”と言われ続けたせいで、
「自分はしあわせになってはいけないんだ」と言う気持ちが拭えないでいる美保。
加山は美保の婚約者に守ってやれと勇気づける。
そして、冤罪特集最後の記事に加山はこう綴る。
「徹底的に取材したつもりだった。
その思い込みと過剰な自信、そして中途半端な正義感こそが誤報の原因であり、
また冤罪を引き起こす原因でもある。
冤罪事件に終わりはないのだ。心の傷はけして癒されることはない」
再び戦場に赴く加山に対して、篠塚は自分の苦しみを講演で話す決心をし、それを加山に記事にして欲しいと頼む。
ボランティア女性が篠塚にゆった山本周五郎の小説からの引用もよかった。
「許すということは難しいが、もし許すとなったら限度はない。
ここまでは許すが、ここから先は許せないということがあれば、
それは始めから許してはいないのだ」