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簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

大発作の前兆

2018-04-09 | Weblog

 午後の診察の始まる前で、ロビーは閑散としていた。
ただ受付の窓口にはすでに明かりが灯り、中で事務員が二人三人と忙しそうに
立働いていた。

 

 そこで事情を説明すると状況を察した事務員が奥に姿を消し、しばらくして
別の扉から看護師が現れ、症状や既往歴、アレルギーなどを聴取、医師の指示
を聞くからここで待つようにと言葉を残し先ほど出てきた扉に戻っていった。



 しばらく待つと、別の扉から「〇□さ~ん、こちらへどうぞ」と呼ばれた。
「これからMRIで血管の撮影をします」と言われ、金属類をすべて外し神
妙にベッドに横たわった。
「時間は15分ほど、大きな音がしますのでヘッドホンを付けます」とのこと。



 この装置は造影剤なしで血管の撮影ができるらしいが、一体どういう仕組
みなのか、やたら大きな音がする。
『ガァーガァー・・ゴォーゴォー…ガットンガットン・・グゥーグゥー・・』
某タレント流に言えば、「音の玉手箱だ~」



 さらにこの後も、別の部屋に移り心電図、胸部レントゲン、頸動脈エコー、
採血などが続き、最後に診察室に招かれた。
担当医は開口一番「ここを見てください」と指をさした。
つい先ほどいろいろな検査で集められた小さの映像が、モニター上にいくつ
も映し出されている。
そのうちの一つ、医師の指す先を見ると、脳の映像と思われる画像に、確か
に白い影が何か所も雲のように広がっている。



 医師の下した診断は「右前頭葉運動野・右中大脳動脈潅流域抹消に新鮮な
脳梗塞巣あり、脳梗塞大発作の前兆一過性脳虚血発作」である。(続)


          (写真:本文とは無関係 岡山市北区・半田山植物園)

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