
駒ヶ根駅にやって来た。16時13分の到着で、ここでは8分間の停車だ。
豊橋を出たのが10時43分、ここまでの距離は165.6キロ有り、5時間半
ほどを要していて、単純な平均速度で言えば30㎞ほどにしか成らない。
しかしこんな長時間の運行なのにほぼ定刻の到着で、今更ながら、日本
の鉄道の正確さには驚かされる。

信州南部、伊那地方の丁度真ん中辺りに位置する駒ヶ根市の中心駅だ。
1面1線と1面2線のホームを持つ、大きな地上駅だが、ホームをつなぐ
跨線橋はない。
ここでは辰野方面に向かう列車が、駅舎に近い1番線に停車する。

駅員不在の簡易委託駅で、構内の売店も観光案内所も廃止されている。
代わりに市のサービスコーナーが有り、行政サービスの傍ら、観光案内
を行ってはいるが、何となく気楽に入るには敷居の高さが感じられる。

駅を抜け、駅前に出てみる。
中央アルプス登山の最寄り駅であり、中央アルプスをイメージした駅舎
が建っている。
駅前から登山口の駒ヶ根ロープウェイに向かう路線バスが発着している。
近くには商店街も有るらしい。

普通列車の旅では、事前に調べた情報からこの駅でこの駅弁を・・・
等と考える事がある。列車の旅では矢張り駅弁は欠かせないからだ。
しかし知り得た情報が古かったのか、廃店の波が予想以上に早いのか、
売店が廃止されていることも少なくない。

代わりにコンビニでも有れば、何かしら手に入れることは出来るが、
それすらないと本当に困る。
そんな駅に限って駅前にも何もなく時に喰いそびれてしまうこともある。
この駅も以前は駅弁の販売が有ったが、今は無くなっている。(続)

