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簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

最急勾配区間(JR乗り潰しの旅・飯田線)

2021-03-22 | Weblog


 駒ヶ根は南信州の観光の拠点駅である。
早太郎温泉郷、駒ヶ根高原や駒ヶ根ロープウェイは、駅前からバスで向
かうことになる。

 左手に駒ヶ岳を要する木曽山脈(中央アルプス)の遠景が流れる中、
大田切、宮田、赤木の各駅に停車する。



 赤木を出ると沢渡の間には、JRでの最急勾配と言われる急坂がある。
こちらからなら、下り勾配である。
嘗て上越本線の横川と軽井沢間の碓氷峠越えが66.7‰と言う急坂であっ
たが、北陸新幹線開業に伴い同線は廃線となり、そのため現在ではここ
の40‰が最急勾配区間となっている。



 そんな急坂だから、さぞかし山の中に有るだろうと思っていた。
しかし車窓風景をこれまで気を付けて見てきたが、一向に寂しい山中に
変わる気配がない。山並みは遠くに離れ、周りには所々に集落があり、
工場人家らしい建物が建ち、そんな周囲には手入れされた田畑も広がり、
そこを貫くように線路が通る長閑な地である。



 乗車する前に予め知識として調べを付けていたので、列車の最前部で
この急勾配と40‰の勾配標識を写真に撮ってやろうと待ち構えていた。
「渡らずの鉄橋」では、場所取りも出来ず撮り逃がしただけに、「今度
こそは、」の意気込みである。



 時計を見ればそろそろ沢渡に到着する時刻が近づいている。
「えっ!」と思ったがもう遅く、既にこの時チャンスを逃していた。
「山の中にあるもの」との先入観から、車窓の景色に惑わされ、折角の
機会を残念ながら見事に逃がしてしまっていた。
この急坂は山中では無く、意外にも田畑や町並の続く中にあった。(続)





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